劇場公開日 2024年9月27日

「黒沢清、またまた奇作、怪作、超迷作。」Cloud クラウド kazzさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5黒沢清、またまた奇作、怪作、超迷作。

2024年9月30日
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鑑賞方法:映画館

前半の謎かけだらけのジリジリとしたサスペンスから、ホラーの様式的演出を徐々に強めつつ、後半はハチャメチャなバイオレンスが暴走し、謎は謎のまま。
これぞ、黒沢清…なのだろう。

登場人物はみな、得体がしれない。
何を考えているのか見えないし、行動原理も不明。
これも、黒沢清…なのだ。

芸達者な若手俳優たちがそれぞれの持場をキチンと固めていて、この説得力のないミステリーに有無を言わせぬ吸引力をもたせている。
役者の魅力が作品の価値になるのも、黒沢清なのだ。

✔菅田将暉(31歳)
✔窪田正孝(36歳)
✔古川琴音(27歳)
✔岡山天音(30歳)
✔奥平大兼(21歳)
……こうしてみると窪田正孝はもうベテランか。

他人から恨みを買っていることに気が付かず自分の利益を追求する男、自分の失敗を他人の所為にして恨みをつのらせていく男、彼らの自己中心的な思考は匿名のネット社会においてはあらぬ方向に増幅していく危険性をはらんでいる…というようなことが構想の背景にあったかもしれない。
が、しかし…
それはそれとして、あくまで後半の理由なきバイオレンスと、そこにおける攻守逆転劇を描きたかったのだろう、と思う。

黒沢清は観る人を選ぶのではないかと思うのだが、久しぶりに脇目も振らずに突っ走っていて、好きな人にはたまらない作品になっている。

kazz
トミーさんのコメント
2024年9月30日

共感ありがとうございます。
蛇の道からココ、割とストレートな作りと感じます。超自然的? な得体の知れないモノの気配も薄いし取っ付き易い感じがしますね。

トミー
満塁本塁打さんのコメント
2024年9月30日

イイねコメントありがとうございました♪。同じ廃工場画面🏭我慢😣しきれません。
もっとも 配信的なもののメリットは『最初と 中盤 最後』以外は飛ばすこと エッセンスに触れることだと思います、個人的ですけどね。ありがとうございました😊

満塁本塁打