「いつの時代のどこの国の話?」Cloud クラウド カツベン二郎さんの映画レビュー(感想・評価)
いつの時代のどこの国の話?
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関わる人ほとんどに殺したくなるほど恨まれるという特殊能力を持っている転売屋の話。
常に冷静で大騒ぎせず、銃を突きつけられても命乞いすらしないこの低血圧の主人公を見ていると、不思議とイラッとくるので演出としては成功なんだと思います。
敵も味方も自由に銃が手に入る、あからさまに役に立たず存在しないかの様な警察、田舎に住んでる二十代前半の男が実は組織を自由に使えるほど力を持っている◯し屋、主人公が中々撃たれないなど最近のドラマではかなり見ることがなくなった日活全盛期の無国籍映画ようなリアリティのない展開を堂々とやってのける黒沢演出には正直言って驚かされた。(そう言えばこれも日活映画だっけ)
SNSの普及による転売屋の節操ない所業へ一石を投じたことは最高の評価をしたいが、いかんせん見せ方があまりにも子供騙しの様で、かつバイオレンスに振り切ることもなく中途半端感が否めずなど、残念なことが多すぎて面白く見ることができなかった。
特にアシスタントの行動理由を説明しないままってあり得ないと思っているので、明確な意図があるなら教えていただきたいと思ってます。
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