戦と乱のレビュー・感想・評価
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テンポ良しアクション良し友情良し
歴史物は得意ではない私が観ても面白かった
朝鮮の身分制度(あらためて身分制度がとてつもなく酷い制度だと見せつけられる)
権力を振りかざす王様(無能なヒール役がうまい)
気の弱い王子のもとに、罰の身代わり用に連れてこられた主人公
主人公がオダギリジョーみたいな顔で、
虐げられた環境から飛び出し、剣の腕で波乱の時代を生きていくカッコよさ
そして、気弱だった王子が、妻子を亡くしてからの変貌(演技力すごい)
映画のラストのオチ
2時間たっぷり飽きさせない展開はお見事!
個人的には3人で戦うところに、えっ!そんな展開!?オモロッ!!
と印象深かった
王朝と身分>戦争>友情
釜山鎮の戦いの話題が出ているので1592年の文禄・慶長の役ですね。昔だと「朝鮮出兵」と習ったやつで今はあまりそう呼ばないらしい。釜山城陥落直後、王様・宣祖(ソンジョ)=チャ・スンウォンが国民を余所目に即逃走。ちなみに「あの日 真実のベール」でなかなか見応えのあった役者さんだ。
「倭寇」と出てくるがこれは「日本」のことのようだ。なのに昔のハリウッド作品のような変な日本語を使うので、今どきの作品とは思えない残念なところだ。
小西隊の先鋒大将の吉川玄信というよく分からないキャラが出てきて、「それでも誠の武士か」と言ったりするが王宮側にサクッと寝返ったりする。
戦はリアルだと休んだりしながら6年で終わっているが、この作品では7年経っても先鋒大将が朝鮮にまだいる。戦功の鼻を集めていたのだろうが、もう秀吉は死んじゃってるから意味ないのよね。しかも慶長の役でとっくに撤退してるはずだ。
倭寇という大きな敵が出てくるものの、王とその王宮の腐敗や身分の差などが最大のテーマで、冒頭にチョンヨリプが平等を説いて斬首されている。
ベイビー・ブローカーのカン・ドンウォンがとても頑張っている。日本でも知名度の低い中条流(短剣)がなぜか得意。
犬を使って差別を表していたけどこれはロドニー・キング事件の「犬を殴ったら逮捕されるけど、黒人を殴っても逮捕されない」ってのから来てるのかしら。
ベタな箇所やヘンテコなところもあったけどなかなか楽しめた。
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