配信開始日 2024年2月29日

「大切な存在をなくした人には響くかもしれない」パレード kokeさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0大切な存在をなくした人には響くかもしれない

2024年3月6日
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泣ける

知的

幸せ

ふわっとした朧げな印象の映画で私はそれが好きだけど、人を選ぶのかもしれない。特に近頃は何に対しても明快な説明や「伏線回収」などと言って、明快な説明を求める傾向があるように感じるので、そういうのを求める人には向かない気がする。そういう人に対して疑問なんだけど、どうして全ての話に伏線を探そうとするのかww

話が脱線しました。
そもそもが幽世と現世の境目の話だから、夢を見ているような朧気な感じなのだと思います。

この映画をふと見ようとした訳があります。
私は最近、大切な存在を亡くしました。
とても辛くて、白血病のように髪の毛まで大量に抜けました。

この映画を見る前から、私のいる現世と、亡くなった子がいる世界は重なっているのではないかと感じていました。わかりやすく言うと、いわゆる心霊的な現象が多々あったからです。大切な存在だったので嬉しい位で全く怖くありません。

そういう気持ちを持ったところで、パレードと言う映画を鑑賞しました。そこには私の想像していた世界観がありました。それがとても胸に響きました。本当にこんな風であったら、いまつながっているんだね、そう呟いて涙がこぼれました。

その先の世界の事は、わからないけれど、あちらも私を思って境目で私を見守っているのかもしれない。とても切なかった。

この映画も、特に怖いところはないと思うので、怖いのが苦手な人も大丈夫じゃないでしょうか。

ちょっとヨーロッパの映画みたいで、余白を残しといて自分で考えさせるようなスタイル。私は結構好きでした。

koke