BAUS 映画から船出した映画館のレビュー・感想・評価
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映画と煙は光と共に
バウスシアターについては存在すら知らず、染谷将太や夏帆、峯田和伸に惹かれて観賞。
正直、映画として何を描きたいのか分からなかった。
冒頭から峯田の東北弁が“本物”過ぎて聞き取れない。笑
そこからすぐに上京するが、なんで追いかけられてボコられたのかは説明ナシ。
ハマとの馴れ初めや出産などが端折られるから、家族の話ではなく館の変遷を追うのかと思えば、それも薄い。
粗筋で思わせぶりに「戦争の足音が〜」とか書かれてるが、ハジメが戦死する以外はアッサリ終戦。
そもそもサネオ時代の話は、タクオの年齢からして朧げな記憶と伝聞によるもののハズで。
最も濃く正確に描けるタクオ時代が何も描かれないのは、それほどまでにドラマがなかったのか?
運営の試行錯誤もなく、エンドロールは“時代”を映す雰囲気だったし、主眼はどこにあったのだろう。
役者はみな素晴らしく、染谷は抜群の安定感だし、峯田は愛嬌ある田舎っぺが本当に似合う。
蓮っ葉っぽくもありつつ大らかで優しく、でもちゃんと弱さも感じる夏帆も見事。
橋本愛は出番少ないながら深みがあって良かった。
光石研、川瀬陽太、吉岡睦雄、奥野瑛太らは、いつも小さな作品のちょい役でも出演して下支えしてくれる。
オープニングの赤い服の少女がハナエだったというのはよいが、あの躍動感は浮いてたような…
終盤急にファンタジーになったり統一感がなかった。
川瀬ら3人が最後の段階で何故かタクオより若かったりも意味不明。(というか歳とらないキャラ多過ぎ)
奥野瑛太パートも、娘2人の歌も、光石研の隠居のくだりも、尺を使う割に必要性を感じないし。
つまらないとは言わないが、纏まりに欠けた印象でした。
あと、最後のポイ捨ては単純に不快。
戦前、戦後を駆け抜けたある映画館の物語。3人のドラマ部分が良かった。が、現代パートはシュールなカッコ付けと内輪受けが気になり残念。
例のごとく、予備情報は予告編とチラシのビジュアルだけで鑑賞。
観る前、「BAUS」が何かわからず、バウスシアターってあったから、語源は同じかな?
なんて思ってたら本当に「バウスシアター」の話だった!
「バウスシアター」は数回前を通りすぎただけ。
正直、古くて綺麗とは言えない名画座映画館と言う印象しかなかったが、それが映画になるなんて凄い。
東京・吉祥寺の映画館、井の頭会館、ムサシノ映画劇場、吉祥寺バウスシアターの三代にわたる劇場の栄枯盛衰の物語。
戦前、戦後を駆け抜ける映画館の存在。
染谷将太、峯田和伸、夏帆、3人のドラマ部分がとっても良かった。
書き割りの井の頭会館も、暗闇の屋台も、全く気にならない。
予告編に出てくるのはここまでで、あのポスターはちょっとだけカッコよすぎだけど、ここまでの雰囲気を良く出してる。
ここまでなら☆3~3.5だった。
が、しかし、現代パートは、シュールなカッコ付けと、内輪受け、自慢話のようになってしまって、非常に残念。
原作に書かれていたであろう、吉祥寺の地元の人々との交流が全く描かれていないので、いきなり「閉館」の話が出てきても、地元の人たちに惜しまれながら閉館したのか、何が伝説的だったのか全く分からない。
東京の意識高い系の文化人、知識人だけに向けられた映画なのか?
鈴木慶一、橋本愛の配役もその雰囲気。
だんだん腹が立ってきた。
物語に真剣に身が入らなかった
申し訳ないのだけれど、あまり面白くなかった。
特に、オープンセットが舞台の書き割り程度のもので、物語に真剣に身が入らなくなった。
そういう映画なんだ、と思い込めば、物語に入り込めたのだろうか?
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