ビーキーパーのレビュー・感想・評価
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悪党には珍しく黄色いジャケット…そういうことか!
滅法強いジェイソン・ステイサムが悪者たちをばったばったと倒していく、既視感ありまくりの娯楽活劇。でも退屈なB級映画で終わっていないのは、もちろんステイサムの衰えぬ身体アクションと、デビッド・エアー監督による格闘・銃撃シーンの演出の上手さと編集のテンポの良さのおかげだろう。
今回ステイサムが立ち向かう悪の組織を構成する連中は、ハイテクとソーシャルエンジニアリングを駆使して罪なき人々から金をだまし取るインテリ組と、彼らから雇われた傭兵などの武闘派に大別される。武闘派の中ではラスボスに近いラザラス(テイラー・ジェームズ)が黄色いジャケットで明るく目立っていて、ヴィランにしては珍しいなとは思ったもののそれ以上は深く考えなかったが、鑑賞後にIMDBのトリビア欄で「yellow jacket=スズメバチ」にかけていたと知り、なるほどそういうことかと納得。スズメバチは蜜蜂の天敵で、養蜂家にとっても厄介な存在だから。
あと、ミニー・ドライバー(「グッド・ウィル・ハンティング 旅立ち」や「オペラ座の怪人」で好演)がCIA長官役で出ているが、え、たったそれだけ?と驚くほど出番が短い。無駄遣いのようで気の毒。
雑味なく一直線に突き進む様が快い
年始の緩んだ心体にビタミンを注入する快作だ。今度のステイサムは養蜂家。世話になった(「あんたは俺に唯一優しくしてくれた…」)老女がネット詐欺に遭ったのをきっかけに、謎めいた男の復讐劇が幕を開ける。僕らはステイサムが強いのは知ってるし、彼がどんな職業でも筋書きがほぼ変わらないのも知ってる。事はいたってシンプル。だがシンプルゆえに作り手の繰り出す動線や演出に差が出る。本作も一つ間違えば行き先はB級箱だったはずだが、奇跡的に、いやエアー監督の職人芸というべきか、雑味なしで悪をぐんぐん撃破する一点透視図に仕上がった。難しいことはいらない。頭は空っぽにして良い。役者は豪華(ジェレミー!)な存在感を発揮してるし、アクションにはキレがある。全貌を徐々に明かす構成も気が利いてる。蜂を攻撃の手段にはせず、集団や社会の組織づくりの概念として用いているのにも苦笑しつつ、その要素が全体を引き締める様を面白く見た。
はー!スッキリした。
悪党の始末よりスズメバチの始末が?
はい、ストーリーは単純明快、ステイサムさん通常営業通りで危なげなく強く、あれよあれよという間に敵組織を潰しまくってラスボスに辿り着きます。ステイサムの無双を期待している方なら120%満足して映画館を後にできます。ラスボスアジトに乗り込むとジャケスラに衣装を変えて大暴れさせるとこなどステイサムの使い方をわかっている(彼はスーツ姿での格闘がよく似合いますから)
でもね、なんか敵が弱すぎて物足りないのよね。詐欺組織の用心棒たちは小物チンピラだし、古巣の組織の殺し屋(ステイサムの後任者)は単なる殺人狂、ラスボス用心棒は大口叩くけどデブデブで頭悪そうな北斗の拳のやられキャラみたいでステイサムとタイマン張れる器に見えない。それともあいつらそれなりに強いけどステイサムが別次元に強いと言いたいのか。あとラスボスが徹底抗戦どころか逃げ腰なのも萎えた。
脚本家は主人公が養蜂家でラスボスが◯◯◯という設定を思いついたとこで満足してしまって、この設定を生かしたストーリー作りに至らなかったか。養蜂家というユニークな職能を生かした戦闘場面もなかったしなあ。
ところで冒頭、駆除したスズメバチの巣を袋に入れて持ち帰り、袋の中に点灯した蛍光灯を入れて叩き割ってハチを感電させて始末するシーンがあったが、ほんとうにあんなことするの、出来るの?
ところで蜂蜜のお味はどう?
悪党どもの小物感がツボでした。段々と核心に触れていって「そうきたか!」とは思ったのだがやっぱり小物っぽい笑 なんとなくふわっとした終わり方だったのが残念ではありましたが、妙にピンチになる(物語のご都合)よりも無双系映画の方が好みなので楽しませて頂きました。なるべく殺さない(死んだらまぁ仕方がない)側と絶対に殺す側への戦い方への対比にちょっと"ジェット・リー"を感じたりもして「ザ・ワン」を思い出しじんわりきたり、ラストの二人のシーンが少し「ボーダーライン」に被って「あぁ、もう一度映画館で観たいなぁ」なんて思ったり、大体は頭の中いっぱいに「コマンドー」が広がっていたり。中々に脳内アクション映画記憶が活性化される良い作品でした。
追記 ) あ。ラザラス(テイラー・ジェームズ)が最高でしたね。コイツも出落ちのしょんぼりキャラだと思ってたもの。黄色と黒は伊達じゃないぜ。
早くも今年最高傑作を見た。
安心して観れるいつものステイサム
一言でいえばジェイソンステイサム版の「ジョン・ウィック」でした。詐欺にあって自殺してしまった恩人の復讐のために詐欺組織に単身で乗り込んでいく、、、しかしその組織は想像以上にデカく闇が深かった。という流れ
敵組織がどうあれ、いつも通りのアクションでステイサムが拠点を潰しまくっていく様は爽快感があってスカッとします。
ただ一つ気に入らないのが女刑事のキャラクター。
感情的で自分勝手な行動ばかりしているから、警官のくせに浅はかな勘違いや無駄に悪い結果になることが多い
もう少し相手を思う気持ちがあっても良さそうとおもってしまう、、、
全体的にはテンポも良くて、アクションもカッコよかったです。スカッとした気持ちになれる映画でした。
ジェイソン・ステイサム、カッコいい!
以前、天井裏にミツバチが巣を作ってしまった事があった。
別に構わなかったのだけど、どこからか家の中に侵入してきて何度も刺されたので、残念だけど駆除して貰った。
でも、その時のハチミツ、すごく美味しかったっけ。
ミツバチがいなくなったら野菜や果樹の受粉がされなくなって、人類は絶滅しちゃうらしいけど、どんな生き物だって、役目があるんだし、命があるんだから大事にしなくちゃね。
さて、この映画、主役のジェイソン・ステイサムがただただ無双する映画で、いろいろツッコミどころも多いんだけど、それも含めて楽しい映画でした。
ステイサム、カッコいい!
最初はハチ駆除のための作業服での登場だったああけど、クライマックスはブルーのジャケット姿で、これが、また似合うんだ。
彼を追いかける黒人の女性警官も、最初は野暮ったく見えたのに、映画が進むにつれ、だんだん綺麗に見えてくるのが不思議。
あと吹き替えで観たんだけど、序盤でクルマと一緒に海に落とされる悪役・・の声の演技がコミカルで良かった。
日本も弱い人たちが食い物にされて、悪いヤツは権力に近ければ逮捕もされない理不尽がまかり通っているけれど、ステイサムみたいにバンバン、やっちゃいたいね。
ミツバチの巣を壊す奴は許さない
正義の怒りをぶつけろステイサム!
一見すると、とにかく悪人をぶっ倒すヒーローの活躍を描いた、何も考えずに気持ちよく見れるアクション映画、に見えるかもしれないですけど、、ほんとにそうですかね?
実は典型的なアクション映画からは、色々とはみ出してるところがあって、だからこそ、この作品ならではのカタルシスが得られて、こんなにも爽快な映画になってるんではないかと思います。
まずそもそも、殺しすぎですよね。(それが悪いという意味ではないです。)
卑劣な詐欺集団の親玉とかを派手にぶっ殺すのはいいとして、途中から絡んでくるFBIとかに対しても、手向かいするなら容赦しない。
敢えて殺そうとして殺してるわけじゃないだろうけど、FBIも何人もやられてますよね。
思うに、ビーキーパーは一人の人間というよりも、システムとして行動してるんだと思う。
作中でもところどころで、そういう趣旨のことは言われてます。
社会がおかしな方に進んだときに、蜂を守る役目を果たすために、働き始める。
いわば自身も一種ハチのように、一旦事が始まれば役割をこなす以外に選択肢を持たない存在のようにも見えます。
なので、親切にされた人が自殺に追い込まれたから、というだけの個人的な復讐とはちょっと違うと思います。
実際、死んでしまった彼女との関係はあっさりとしか描かれてなくて、普通に考えたら足りてないですから。
自分はこれが単に手落ちで描けてないとか、アクション主体なんだからどうでもいいとか、そんな理由でこうなっているのではなく、この映画のシナリオとしてはこれが的確なんだと思っています。
今の時代について、無茶苦茶簡略化して言ってしまうと、何か正体のわからない悪意にいつもさらされているのが、今という時代の特徴と言えるのではないかと思います。
人の痛みや苦しみを、自分が得をするなら簡単に無視してしまう、そういう浅はかで無神経な悪意があふれかえっている。
そういうものには、本当に我慢がならないんだけども、現実には得体のしれない気持ち悪い出来事が増えるばかりで、正体を暴いて鉄槌を食らわすようなケースはめったに見られない。
ビーキーパーはそこをなんていうか、全部丸ごとぶちのめしてくれるので、だからこんなにも胸がすくのかなと思います。
こういうのは、中途半端に邪魔が入ったらまとめてぶっ飛ばしてでも、とことん根こそぎやらなきゃダメなんです。
この映画では、糸口は振込み詐欺なんだけど、それにとどまらず、ほんとに悪いのは何か(今回のケースでは、ということだけど)という正体をちゃんと提示していて、それを叩き潰すまでビーキーパーは止まりません。
そしてそれは、ビーキーパーとしての仕事ではあるんだけども、出発点にはクレイ自身の正義があります。(これはセリフでもはっきり言ってたと思います。)
これらが全部つながってるからこそ、見てるこっちもほんとに心底「やったれ!」という気持ちになれるんだと思います。
その仕事ぶりの凄まじさは、もう見ての通りで。
ほんとに胸がスカッとするんですけど、それだけではなく、最後の親玉を追い詰めるべくひたすら敵を薙ぎ倒していくあたりでは、なんだか見ていて泣きそうになりました。
クレイの戦いぶりには、ムラムラと湧き上がるような怒りが感じられて、それがまさに、我々自身の怒りをぶつけてくれているように思えたからです。
熱かったです。
つまりこの映画は、ジェイソン・ステイサムがただ暴れまくる爽快なアクション映画、ではなくて、本当に怒るべきものに対する怒りを爆発させて、我々の代わりに暴れまくってくれる爽快なアクション映画、なんだと思います。
そういう意味では、今までにない魅力を持った作品かと思います。
ジェイソン・ステイサム主演の映画では過去最高と言ってもいいのではないかと個人的には思っています。
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