「Bee-BOYイズム」ビーキーパー uzさんの映画レビュー(感想・評価)
Bee-BOYイズム
シンプルに悪い奴らをボコボコにする痛快アクションかと思ってたら…
まず、クレイとエロイーズの関係がほぼ描かれないので感情移入が出来ない。
慈善団体の資金を奪われて即自死を選ぶエロイーズにも、可哀想より無責任さを感じてしまった。
詐欺グループはクソだが、出だしから乗り切れない。
その後もひたすら無双するだけなので、単調。
敵も手強そうなのが出てこないというか、クレイが強過ぎるというか。
ボスであるデレクが、強いわけでも頭がいいわけでもないただの小物なのも緊張感を生まない一因。
ヴェローナがクレイを止めるべきか迷う描写も薄く、かといって信念を貫くでもない。
後釜はどう見てもフィジカルで負けてるのに、他に秀でたところを見せるでもなくアッサリ退場。
ウォレスが思わせぶりな態度からサクッと捻られるのは笑った。
それより何より、クレイがまったく好きになれない。
一般人だけはきっちり避けるものの、職務で立ち塞がる相手にすら一切容赦しないのだ。
最後の黄色シャツだって、どこまで事情を知ってるかも分からないのに。
最初のビル爆破は避難確認もしてないしね。
「法か、正義か」なんて『レ・ミゼラブル』みたいなこと言ってたが、お前のはただの鬱憤晴らしだろ。
何の背景もない主人公がこれをやるのをどう見ろと…
女性大統領を女王蜂に、唯一善戦した黄色シャツをスズメバチに見立てたのかな?
特に上手いとも感じなかったが。
組織とかキャラとか色々出したけど、クレイが十把一絡げに屠っていくだけなので必要性も感じなかった。
群れを守るとか言ってたが、この後絶対荒れる。
普段のステイサムアクション映画ならもっと頭が良くスッキリ❗️なんですが親玉があまりにバカばかり女性大統領にしても側近もバカで対ビーキーパーの切札部隊もヘナチョコと何とも締まりがないままでした。
スーサイド・スクワッドやフューリーが脱力はデイビッド・エアーで悪い予感はしていましたが…。