「NEW YEAR」ビーキーパー ブレミンさんの映画レビュー(感想・評価)
NEW YEAR
ステイサム映画に求めているもの全て、いやそれ以上が詰まっていて新年1本目に相応しい大傑作でした。
ステイサムが復讐に燃えるきっかけの女性との会話シーンが超最低限だけれど、その中にこれまでの感謝が詰まっているんだろうなと思いつつもやっぱ短くない?とは思いましたが、そこをダラダラ描かずテンポ良くいったのがまずナイスな選択でした。
ネットを介して金銭を奪うという現代的な犯罪にしっかりと引っかかって、恩人の女性は自殺してしまい、静かに怒るステイサムが不穏な武装をしだして…といったところでもうテンション上がっていきました。
初っ端から警備員を舐めプでぶっ飛ばして、受付に今からこの施設燃やすわと雑談を交わすようなテンションで犯行現場に向かって行って、見せしめに1人をデスクにぶつけまくってボコボコにして、部下たちを簡単に捻り上げて、ガソリンまきまきからの電話がかかってきたら爆発するといういやらしい仕掛けをしてから速攻で電話がかかってきて大爆発という分かってるのに最高な流れにやられました。
そこからしっかり住所特定されたりして納屋に突撃されるものの、しっかりと待ち構えていたステイサムにバッチリ反撃されますし、とにかく窒息まで持って行くスピードが早すぎますし、指切断までしちゃって過激なステイサムですし、ボスは徹底的にボコボコにしたいのか、指切断からの車にくっつけて川底にドボンさせるというイカレプレイを敢行してくれて拍手ものでした。
そりゃこんだけ暴れてたらFBIにも元いた組織にも目をつけられますし、ステイサムの後釜として入った気狂いガトリングお姉さんの猛攻にあっても動じずしっかり反撃して、ガソリンぶちまけて全身に着火させるという狂気の沙汰とはいかほどにという始末の仕方をしますし、たまたまいた一般人の車をもらった後に再び大爆発させてしまい、一般人確実に巻き込まれたなぁ手を合わせました。
そこから更に大きな組織のもとに乗り込んでいくんですが、ここからFBIとビーキーパーと犯罪組織ととんでもない人数と太刀打ちしていくんですが、今までのステイサムを合体させたような超絶タフ・無慈悲・スピードと本当に隙が無さすぎるので正面突破でも全然問題無いのは無敵すぎます。
明らかに屈強な男たちを最低限の手技足技で捻り上げていきますし、不利であろう状況でも身体能力と頭をフルスロットルで活かしていくのでとんでもない人数がやられていく様は爽快を超えて恐怖でした。
エレベーターにトラップを仕掛けてほとんどの人を潰して、残った奴らも紐トラップで全員底まで叩き落とすといったステイサムらしからぬ残虐さもより良い方向に突き進んでいってテンション爆上げでした。
大統領宅のホームパーティーへと乗り込む流れもスピーディーかつ大胆なアクションをやってくれて震え上がりました。
マンホール全部封じ込める警備の対策っぷりは良かったのにたまたまトラックの下にあったマンホールをこじ開ける豪運も持ちつつ、持ち前の身体能力をフル活用して潜入するのも最高です。
襲いかかってくる輩は誰だろうとコテンパンにしていきますし、敵幹部たちもバッタバッタ薙ぎ倒していきますし、黄色いジャケットの義足のいかにも強そうな男には流石に苦戦するかと思いきや形勢逆転からの圧勝というチートっぷり。
恩人の死因の元凶まで追い求めて始末しての任務完了という潔さにはもうあっぱれとしか。
ここまで恩義に尽くしたステイサムは初めてでもう感動というか尊敬というか。
身を隠すために海に潜って、FBIの娘さんにさらばと言葉をかけられてからのエンドロール突入という研ぎ澄まされた作りにもうめっちゃ笑顔になりました。
ステイサムという稀有な人材を最高に活かした作品でした。
去年のM-1の令和ロマンばりのロケットスタートを決めてくれて年間のTOP10に入りそうなくらい傑作でした。
鑑賞日 1/6
鑑賞時間 11:10〜13:05
座席 G-20