アリランラプソディ

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アリランラプソディ

解説

神奈川県川崎市に生きる在日1世のハルモニ(韓国語でおばあさんの意)たちの姿を記録したドキュメンタリー。

戦争に翻弄され、生きる場所を求めて何度も海を渡り、ようやくたどり着いた川崎でささやかに暮らすハルモニたち。故郷・朝鮮半島への思いも貧困と差別の記憶も心の底に封印してきたが、老いてようやく文字を学び、歴史を知り、静かに力強く生きている。

「SAYAMA みえない手錠をはずすまで」などのドキュメンタリー作品で国内外から高く評価される在日2世の金聖雄監督が、2004年の監督デビュー作「花はんめ」の未公開シーンや戦中戦後の資料映像などを織り交ぜながら、想像を絶するほどの苦労をチャーミングな笑顔で語るハルモニたちの姿を映し出す。

2023年製作/125分/日本
配給:Kimoon Film
劇場公開日:2024年2月17日

オフィシャルサイト

スタッフ・キャスト

監督
プロデューサー
陣内直行
撮影
池田俊已
渡辺勝重
菊池純一
世良隆浩
石倉隆二
田辺司
録音
吉田茂一
現場録音
池田泰明
渡辺丈彦
編集
金聖雄
康宇政
音楽
横内丙午
語り
金聖雄
制作
庄野嘉純
スチール
村田次郎
大八木宏武
ドローン
橋本吉剛
製作デスク
若宮まさこ
ポスター撮影
達川清
プリントメディアデザイン
加藤さよ子
プリントメディア
松井一恵
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フォトギャラリー

映画レビュー

4.0ひたすら尊い

2024年2月29日
PCから投稿

在日1世のハルモニたちを映したドキュメンタリー。ハルモニたちはみんな個性が強くて魅力的だが、彼女たちが〝いい話〟を語るわけではないし、〝ドラマ〟が起きるわけでもない。映画はハルモニたちが沖縄のオバーと交流し、識字学級で字を学び、安保法制反対のデモに出掛ける姿を丹念に映していく。

自分とあまりに境遇や経験が違うので容易に感情移入もできない。しかし、ふとした瞬間に感情が揺さぶられ、今、自分は本当に尊い人間の姿を見ているという思いが胸を衝く。経験の違い、性別の違い、世代の違い、民族の違い、そうした違いを乗り越えて胸に迫る瞬間がある。

植民地時代の日本人の非道な行いが話題になり、ハルモニが怒りを爆発させる場面もあった。そうした場面は日本人として身の縮む思いだったが、映画全体としては、それ以上に感謝の念が湧いてきた。なぜ「感謝」なのかはわからなかった。

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taro