「THE COVER」ザ・タワー uzさんの映画レビュー(感想・評価)
THE COVER
クリックして本文を読む
冒頭、闇に包まれる前のアパート外観が映されるが、これが浮いている。
本編とのギャップを出す平穏な演出でもなく、建物の規模感を見せたかったのかもしれないが…う〜ん。
その後も、誰かの部屋に行く→窓を開けさせる→「何だこれ」→物を投げ入れるの繰り返し。
放り込むより棒状のものを突っ込んでみる方が先では。
更に早々に知らないヤツらが知らないウチにモメて勝手にお亡くなりに。
弟くんはまったく関係のないところで事故死。
演出、話の展開、感情の動き、民度の低さなど、ことごとく共感できない流れは最後まで続く。
フロアや民族ごとにグループ化してゆくが、初めから対立ありきなので話は発展しない。
交渉や駆け引きはごく僅かで、常にギスギス疑い、争い、奪い合う。
繁殖させた犬猫が貴重な食料となり、果ては「赤ん坊食い」なんてワードも出るが、言葉のみ。
(まぁ、見たいとも思えないが…)
登場頻度の高いキャラは何人かいるが、中心になるでもなく多くの人間が入り乱れてよく分からない。
おまけに呪術を使う人間まで出てきて何がしたいのやら。
「闇が上がってくる」なんてのも、中盤で入れるべきだし。
最後、異民族で疑似家族のようなものができるのが微かな希望というオチだろうか。
しかしそもそもあの状況下で5年?7年?生き残るのは不可能だと思う。
似た作品だと、年始の『コンクリートユートピア』の方がよく出来ていたかな。
コメントする