「人間というのは強い者に導かれたいと思っている」ソウルの春 サスペンス西島さんの映画レビュー(感想・評価)
人間というのは強い者に導かれたいと思っている
2024年劇場鑑賞67本目 優秀作 71点
公開前から多方からの高評価の声を背に期待を弾ませて足を運んだ韓国発社会派映画
実在した歴史を壮大なスケールながら実直に描いていて、終始見応えがありましたが、当方が登場人物が多いと顔とキャラクターが一致しなくて、それでいて字幕なのでセリフを吐く声での認識や、字幕を追いながら役者の顔を照らし合わす作業がほぼ終盤までかかってしまい、多くの人が乗れていた時に十分に楽しめていなかった気がします
それでも不法地帯に陥ったひとときに、革命を目論む悪魔が次第に力をつけ、新たな勢力に抗えず加担していき、最後には衝撃のラストであった
短期決戦を制しノリノリで国を牛耳ってしまった悪魔の集合写真の不穏な笑みと、豚箱に放り込められてしまった正義とそれを信じてついてきた仲間のやるせない現実の対比は、アジアのゴットファーザーであり、わたくしの生涯ベストであるインファナルアフェアのラストのような虚無感は、日本国内で毎年1000本以上劇場公開されますが、その中でも数少ない、とても限られる幕の閉じ方でした
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