「映画と事実、両方に驚き」アイアンクロー 流離いのオオハシさんの映画レビュー(感想・評価)
映画と事実、両方に驚き
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まず、映画は素晴らしかった。
キャスト、脚本、演出、音楽、全てがベスト。
特にザック・エフロンの肉体改造と、その演技には恐れ入った。
筋肉パッツパツではちきれそう!
映画始まってから数分、彼とは確信がもてなかった。
アカデミー賞ノミネートされてもおかしくない程、役にはまっていた。
父母役、他の兄弟、ケビンの奥さんの演技も素晴らしかった。
あの内容がほぼ事実だとするならば、父はもちろん毒親だが
母も信仰深いだけで息子たちを特に助けない。
二人とも話の通じないしょうもない親。
息子たちは仲が良いのに、同じプロレスラーという職業に就いて
家族内でもライバルになってしまったおかげで
家でも外でもプレッシャーに苦しんだ。
ドラッグやアルコール、ステロイドの影響もあっただろう。
悲劇はもはや必然だった。
映画の中で一番ほっとしたシーンが、ケビンを除いた兄弟達が天国で再会するシーンなのだから皮肉なものだ。
救いのないストーリーだが、最後のケビンと妻と子供達が幸せそうな姿で締めてくれたので
観客は最悪な気持ちで取り残されなくてすんだ。
監督ありがとう。
映画の内容に驚きの連続だったが
事実の方が映画より酷いことをこの後知り、また衝撃。
長男の不慮の死、
映画では存在がカットされた末っ子クリスのプロレス入りと自○(!)、
ケビンとケリーの子供のプロレス入り。
映画を越える事実があるのだ、と考えさせられた。
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