風の奏の君へのレビュー・感想・評価
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美作民と林野高校同窓生にオススメの作品
この映画のことはまったく知りませんでした。偶然、近所の映画館での上映作品をネットで眺めていて、ふと生まれ育った「美作」の2文字が目にとまり、観てみようかな、と。
帰省するたび通る橋の上でのオープニング、鶴山公園(は津山だけど)、我が母校の体育館(笑)、個人的にとても思い入れのある家屋が映り込む駅のシーン…もう、なんというかジーンときました。
映画の1作品としては、いろいろと言いたくなることはそれなりにありました。でも故郷をこんなに美しく描いてもらえたなら、文句なしです。
美作にゆかりのある方と、林野高校の卒業生の方は観て損はないと思います。それ以外の方は、俳優さんかあさのあつこさんのファンならばあるいは、といったところでしょうか。
あくまでわたし個人的には、非常にすばらしい作品でした。とてもよかったです。
ピアニスト
岡山県美作市が舞台
橋の上から帽子が飛ぶ川に落ちる所から始まる
その後、主人公のピアニストが
公演で岡山県を訪れるも演奏中に倒れて…。
まぁ、松下奈緒は主人公にピッタリ
本人がピアニストですしね。
話自体は小説が元みたいですが、
美作市の美しい茶畑と
ピアノ演奏に心は和みますね。
特に岡山県出身者と松下奈緒ファンにはオススメ
悪は存在した 地方発補助金映画のもたらす功罪
とにかく目を覆いたくなるぐらい酷い作品です。
はじめは、そう言えば、津山城へは是非行きたいと思ったまま、高速道路を何度か通過しただけで、まだ美作には足を踏み入れたことないなぁ、‥
あれ? 宮本武蔵の里で売り出してる大原駅あたりの古い街並みも美作か。
だったら、そこだけは行ったな、ホントに宮本武蔵ゆかりかどうかは怪しかったけど、なんて思いながら、映し出される美しい山里の風景を観ていました。
そして、なかなか作品に恵まれなかった杉野遥亮も、いよいよ主演格か、‥‥
などと思いながら‥‥
【以下ネタバレ注意⚠️】
‥‥観てはいたんですが、
途中から、あんまりタルくて、眠くはなるし、どうやら杉野遥亮の兄さんでお茶屋やってるflumpoolの山村隆太と、ピアニストの松下奈緒が昔付き合っていたとからしいのに、兄さんの方は松下を避けるし、松下の方はストーカーのように弟を手なづけて家に居候までするしで、
ホント、登場人物たちが理解を絶する行動ばかりするので、呆れ果てました。
山村隆太は、東京も、好きだった松下もあきらめて地元に戻ってきて、実家の家業を堂々と継いだのだから、何恥じることなく、弟の前で松下に応対すれば良いのに、ひとりウダウダし始めて、弟杉野には、絶叫調に怒られるし(この行為も意味不明)、責められた兄山村は泣き出すしで、何だこりゃのビックリ破綻芝居。
大体、松下奈緒も急の美作逗留で、確かに一曲ぐらいは作曲できたとしても、そして、弟杉野や仲間たちの手を借りて、学校の体育館で披露公演を開くことが出来たにせよ、ピアノソロならともかく、岡山の田舎で急に弦楽器奏者呼べるんかい、ってな疑問も解消されずで‥‥
とにかく、悪口としての「地上波ドラマ仕草」どころの騒ぎではなく、下手なテレビドラマよりも出来が悪いです、これ。
そもそもドラマとして、成立してない。
で、確認してみると、案の定、これも製作委員会は「美作市」が全面協力する形で立ち上げられたという「地方発」型で製作された映画。
*1 美作市ホームページの下記ページ参照
オール美作・津山ロケ! 映画「風の奏の君へ
原案のあさのあつこも、監督の大谷健太郎も美作育ちとのことで、二人とも2011年から2016年まで開催されていた美作市映像大賞で審査員をつとめていたことが、本作の企画につながったという(映画公式サイトのプロダクションノート)。
で、当然のように、2024年6月7日からの全国公開、6月1日の新宿ピカデリーでの出演者・監督舞台挨拶付き完成披露上映会に先んじて、5月12日に津山文化センターで松下奈緒ピアノ演奏、松下・監督・エグゼクティブプロデューサー舞台挨拶付き特別上映会(以上、第2部。第1部は大谷監督の映画「推しが武道館にいってくれたら死ぬ」とオール津山ロケを謳った頃安祐良監督の映画「十六夜の月子」*2の上映会)が行われてます。
*2 津山国際環境映画祭 第2回
津山文化センターリニューアルオープン企画
「十六夜の月子」
話がズレるようですが、津山市での特別上映会第1部で上映される「十六夜の月子」は、上記サイトによると、
《観光庁の「誘客多角化等のための魅力的な滞在コンテンツ造成」の公募を受けて、津山街デザイン研究所が応募した「人と自然にやさしい映像文化の創造−「津山環境国際映画祭」の開催によって、地域の歴史や環境文化を学び、文明と自然との共生を地方からめざしていく」という企画が、採択されました。》とあります。
要するに、映画「十六夜の月子」は、津山市≒津山街デザイン研究所が実施主体となって観光庁に応募した国の補助金事業に当選して、国の補助金を使って製作された映画作品らしいということが分かります。
おまけに、制作・配給は、あの吉本興業です。
ちょうど、最近、吉本興業が製作・配給した映画「遊撃 映画監督 中島貞夫」を観たので、レビューをFilmarks に投稿しました。
その文中で、
最近、沖縄国際映画祭や京都国際映画祭から吉本興業が撤退を表明したことで、映画祭そのものが消滅してしまったことが報道された事実に触れ、吉本の映画事業と地域文化振興の関わり方について、大きな疑問を感じざるを得ないと述べました。
一部の報道では、沖縄国際映画祭を吉本が始めた理由は、松本人志の映画熱にあったとの報道もなされています。
‥‥以下長くなりますが原文を引用します‥‥
しかし、一度始めた、それも誇りある地域の名前と「国際」を冠に謳った文化事業を、一企業の収支の辻褄合わせを理由に撤退し、せっかく育ちつつあった地域の映画祭そのものの命脈を絶ってしまうことが果たして許されるのだろうか。
少なくとも「地域」に「国際」レベルでの映画文化を根付かせることが目的だとしたら、一時の芸人の気まぐれや年次収支のみから勝手に始めたり辞めたりすることは、とても責任ある文化団体のすることではないだろう。
濱口竜介監督の『悪は存在しない』が話題を呼んでいる。豊かな自然のなかで絶妙なバランスを保ちながら自然と共存する生活を営んでいた村に、突然、コロナ禍対策の補助金目当てで、東京の芸能プロダクションがグランピング施設建設計画を打ち出し説明会を開く。
ところが、実際には建設地の水脈の動線すら把握していない杜撰な計画だということが明らかになって、地元住民から総スカンを食うという名シーンがある。
吉本のしていることは、地元民からしたら、このグランピング計画と同じ杜撰さではなかろうか。
手負いの鹿に蹴殺されても知らんぞ、とさえ思う。
だから、吉本の映画事業には、常に疑いの目を持ち続けたいと強く思っていたところではある。
‥‥引用以上‥‥
岡山県津山市の「津山環境国際映画祭」にも吉本興業が関与していることから、まさしく吉本が国の予算たる地域振興策としての映像文化に対する補助金がらみの事業に積極的に関与している構図がハッキリと見えてきたように思います。
さて、本作『風の奏の君へ』に戻ります。
こちらは、津山市ではなく、近隣ですが美作市。
そして、関与しているプロダクションは、吉本興業ではなく、TBSでしょうか。
本作製作の資金に、どれだけ美作市や県ないし国などの補助金・助成金が投入されているかは、おそらく事業報告書を見れば明記されているでしょうが、少なくとも美作市が出資していることは確実でしょう。
国や地方公共団体に国民が納入した税金を原資とする補助金事業の特徴として、費用の支出が3月末締切の年度単位で区切られ、その時点での決算報告が義務化されるところにあります。
『悪は存在しない』で、芸能プロダクション側が住民側から疑義が出されたにも関わらず予定通りグランピング施設建設を進めようとするのは年度末までに事業に区切りを付けないと補助金が支給されないどころか場合によってはペナルティを課されてしまうからです。
おそらく映画関係の行政による補助金も同じで、不測の事態が多いはずの映画製作の現場事情とは関係なしに年度で区切った予算の執行が求められてしまうのです。
このため、「良い映画を作るために必要なスケジュールを組む」のではなく、「はじめにスケジュールありき」の仕事の進め方にどうしてもなりがちです。
全ての「地方発」映画ないし公的補助金を受けて製作された映画がそうだとは言いませんが、多くの「地方発」映画の失敗、作品としての不出来の原因の一つはここにあると考えられます。
「悪は存在しない」のではなく、「補助金」頼みの構造自体が(例えば濱口監督の映画で言う微妙なバランスを保っていた地域住民と自然とのバランスを破壊するなどの)「悪」を招いてしまうのです。
だから、補助金事業だからと言って、せっかく出来た「地方発」映画だからと言って、その出来栄えについての批判を封じるのではなく、きちんと作品自体の出来不出来について批評が行われることが、まず大切だと考えます。
税金を原資とする貴重な財源である補助金が有効に使われたかを検証する意味も持つからです。
そういう観点から、私は、本作は、あまりにも不出来だと、あえて断言したいと思います。
*そうは言っても、映画に映し出された美作の自然や風景が美しいことと、エンドクレジットを見るまで出演に気が付かなかった池上季実子のなりきりぶりには敬意を表したいと思います。
監督の郷土愛溢れる映像美と松下奈緒の演奏シーンは素晴らしいが、ヒロインをなぜ元恋人が頑なに拒絶するのかに違和感を感じました。
●監督を囲むオフ会のご案内
6月23日(日)に有楽町のカラオケ店で、本作の大谷監督を囲むオフ会が予定されています。あと3名参加できますので希望者がいたらもコメントください。
●はじめに
監督・脚本は大谷健太郎、主演は松下奈緒。あさのあつこの小説『透き通った風が吹いて』が原案。これはあさのと同じく美作市で育った大谷監督から「美作市を舞台にしたあさのさんの小説を映画化したい」との申し出があったそうです。
当初乗り気ではなかったあさのでしたが、故郷の美しい自然に想いを馳せ、また郷土に止まることに苛立ちを感じていた10代の頃の気持ちから、今ならその焦燥や迷い、躊躇などを書くことができると思い直して、執筆。その想いは登場人物と風景描写に色濃く反映されています。
その後、大谷監督の「美作の小説と映画を全国に」という構想に美作市が協力した上で製作委員会が実現し、ピアニストと茶葉屋を営む兄弟を巡る物語という形で、2022年4月に海田地区や山外野地区を中心に撮影がスタートしたのです。
●ストーリー
岡山県・美作の緑豊かな山々のふもと。古き良き趣を残す町並みに温泉を携え、お茶処でもあるこの地で、浪人の渓哉(杉野遥亮)は無気力な日々を過ごしていた。一方、家業の茶葉屋「まなか屋」を継いだ兄の淳也(山村隆太)は、日本茶の魅力で町を盛り上げようと尽力していた。
かつて野球に捧げた情熱は燃え尽き、勉強にも身が入らずにいたある日、ピアニストの里香(松下奈緒)がコンサートツアーでやって来ることを知った渓哉。里香はかつて兄の淳也が東京での大学時代に交際していた元恋人だったのです。
コンサート会場の客席で渓哉が見守る中、舞台上で倒れてしまった里香。療養を兼ねてしばらく美作に滞在することになった里香を、渓哉は自宅の空き部屋に招待する。突然現れた昔の恋人を冷たく突き放す淳也に、「あなたには迷惑はかけない」と告げる里香。こうして少し風変わりな共同生活が始まりました。
清らかに流れる川を吹き抜ける風、燃えるような緑の美しい茶畑。自然の優しさに囲まれて曲作りに励む里香に、ほのかな恋心を募らせる渓哉。しかし里香にはどうしてもこの場所に来なければならない理由があったのです。
●感想
先ずは冒頭の里香が登場するシーンでは、たっぷりと美作地方の風景が美しく描かれて、大谷監督の郷土愛を強く感じさせてくれます。美作地方というと馴染がないかもしれません。ただ温泉好きな方なら、湯郷温泉や湯原温泉のある岡山県の山あいの地方だというといえばピンとくることでしょう。
橋の上で風を感じながら佇む里香の姿は大変魅力的で、偶然その場で出会わした、まだ高校生の時の渓哉が、一瞬で引かれてしまうのも頷ける描き方でした。
大谷監督のヒロインの描き方はどの作品でも一つのポイントになっています。ヒット作の映画『NANA』でふたりの「NANA」を演じた宮崎あおいと中島美嘉の存在感が素晴らしいし、太陽のように明るいキャラの宮崎あおいを楽しめる1本でした。最新作の金曜ナイトドラマ『JKと六法全書』でも主演の女子高校生弁護士を演じた幸澤沙良を愛嬌たっぷりに描いています。
さて、物語の核心は病を負った里香が、かつての恋人だった淳也の口癖のように語った故郷である美作で実家が営む茶畑が美しいという言葉が忘れられずに立ち寄り、弟の渓哉と出会った縁で、淳也と再開するばかりか、その家に住み込むことになることから始まるというものです。
しかし淳也は里香に対して異常につっけんどんで突き放していました。そんな里香を慕う渓哉は、なんとか二人の仲を取り持とうと、悪戦苦闘するというお話しです。
ここで違和感を感じるのは、なんで淳也は元恋人の里香を拒絶するのか、とても違和感がありました。東京にいた頃の淳也と里香の間で一体何が起きたのか、一切描かれないのです。あんなにけんもほろろに拒絶する関係になってしまうには、余程のことが起こったはずです。ラストシーンで淳也が、里香から逃げたのだと絶叫しても、その逃げた理由が不明では、感情移入のしようがありませんでした。
ヒロインの里香を演じた松下奈緒は、ミュージシャンでもある自身のキャリアを投じて劇中曲の作曲も手がけ、演奏シーンではもちろん吹き替えなしでピアノ演奏を披露しています。その楽曲はとても叙情に満ちて、作品のムードを盛り上げてくれます。またピアニストとしての松下奈緒の演奏も素晴らしかったです。
里香が兄の元恋人であると知りながら、惹かれていくのを止められない渓哉を演じた、大河ドラマ「どうする家康」への出演が記憶に新しい杉野遥亮。全体的に台詞が少なめな中で、ごく自然に純情な青年を好演していました。
行くかどうか迷った末に行きました
気になる作品ではあったのですが、上映館も少なく席もそんなに埋まってなさそうというのもあって、正直そんなに期待値は高くなくて…。
杉野遥亮くんを観に行ってみるかという感じでした。
映像は岡山の山々やお茶畑の緑がとても美しかったです。
終わりの方は少し涙する感じのお話もありましたが、何と言っても杉野遥亮くんの熱演に感動!
前から注目している俳優さんの一人ではありましたが、この作品でまた違う一面が見られたような気がしました。
松下奈緒さんのピアノも良いですね♫
いろいろ含めてトータルで☆4です!
ちばけんな
岡山美作の方言でふざけるなという言葉らしい
ことほどさように、同じ日本内でも言葉の意味が違い、ディスカバー・ジャパン(死語か…)映画の一つなんでしょう
この映画で、美作についてや、日本茶の作法・生産地毎の特色わを知られた
あらすじは少年が大人になる物語です
最初は事に動じないように見えた兄を、ラストではがっしり抱きとめるとは成長の物語としても好ましい
新しい文化に触れられるという点では高評価。
今年213本目(合計1,305本目/今月(2024年6月度)13本目)。
(前の作品 「ユニコーン・ウォーズ」→この作品「風の奏の君へ」→次の作品「」)
岡山県も山間にある美作をテーマにした、お茶のお話とそこに一時在住することになったピアニストのお話。ピアニストの方個人の秘密と過去の歴史、そして映画の舞台、美作で広がる人間関係が見所といったところです。
美作(みまさか)といえば難読地名でも知られますが、映画のように温泉街というほどではないにせよ立派な旅館があって…ということ、またお茶利きという文化があることもはじめて知りました。ローカル枠(ご当地枠)という関係から岡山方言も出ますが、重要な部分には誘導が入っているので安心といったところです。またCGなのかもしれませんが、夜間に見られるホタルは、あの山間ならではのものなんでしょうね。そういったところで天体観測をしたいものです。
一方気になった点として、上記のようにピアニストを扱う映画であるため、一部のシーンで楽譜が出るなどやや特殊な部分があり、そこの理解が少し問われる(実際には読めなくても何ら関係はないのだが、何かありそうに見えてしまう)ところが厳しいといったところです。
ただいずれにしましても、90分ほどでローカル枠という中々放送がされにくい映画を見ることができたこと、またその中に入っている映画の述べる「趣旨」も少なく混乱させる要素が少ないため、「観た後の感想」がしっかり来るなといったところです(短い作品の中には論点を入れすぎて何かわからず混乱する場合もあるので)。
採点に関しては、ちょっと手厳しいものの、以下は指摘しなければならないところです。
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(減点0.3/体育館を公立高校の学校長の許可のみで借りることができるか)
地方自治法の話になりますが、一時的な受付は学校長なり体育教師だとしても、最終的には「公立高校の場合」、通常は教育委員会等が最終的な決裁をすることになりますので(地方自治法の第244条の2)、映画の描写はややまずい(権限踰越の表見代理か、無権代理に見えてしまう)ところです(善意無過失であるなら理論上は問題はないものの、体育館というのは概して選挙などの開票作業所として指定されているので、校長だけで決められるものではなく、民法と行政法のクロス論点でトラブルを誘発してしまう。体育館がそういう施設であるが故に生じる問題)。
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美作と書いてみまさか?読めないだろ〰️
ダメ長男とKYでない次男と旧ダメ長男と付き合っていたピアニスト(女性)の話
一世を風靡した感の松下奈緒が主役 濃い顔立ちだが、めちゃべっぴん😆風呂シィーンいる?と思ったのは僕だけではないはず…妄想が膨らんで作品に集中できない… 音大出で、作曲もできる松下奈緒には適役 京都では有名なF.ジャパンが出ていたのにも驚き👀‼️内容は単純で、分かりやすい もし僕が弟だったらと思うと…
☆笑顔でサヨナラ☆
松下奈緒さんと池上季実子さんと大谷健太郎監督の舞台挨拶付き鑑賞券を予約して見に行ってきました。
岡山県のお茶の産地美作を舞台にした切ないラブストーリーです。
ピアニストである里香(松下奈緒)が岡山でのコンサート中に倒れてしまう。
茶葉屋「まなか屋」の次男である浪人生渓哉(杉野遥亮)の計らいでまなか屋のはなれで療養することにした里香だったが、まなか屋の長男淳也(山村隆太)は里香のかつての恋人であった。
次第に里香への想いを募らせる渓哉だが、里香は淳也のことが今でも忘れられず。。。
そんな里香になぜか淳也は冷たく接する。
茶香服の席で里香の本当の気持ちを知った渓哉は。。。
里香ががんで余命いくばくもないことを知った渓哉は、里香が淳也のために作った曲を聴かせるため学校の体育館を借りコンサートの開催に奔走するも、当日淳也の姿が見当たらず。。
というストーリーが、美作ののどかな美しい茶畑の風景が広がる自然の中で紡がれていきます。
(感想)
・いうまでもなく松下奈緒さんが美しいです。
・別れても淳也のことを想い続ける里香の恋心がせつない
・お茶の香りと味で、そのお茶の産地と茶名を当てる茶香服(ちゃかぶき)という競技が興味深かったです。
・里香のことが好きなのに、里香の気持ちを第一に考え、仲良くない兄と本気でぶつかり説得し淳也を体育館に引っ張っていく渓哉が格好良かった。ある意味渓哉がこの映画の主役といえるほどの活躍を見せます。
・体育館での松下奈緒さんの演奏と、彼女が作曲した曲が素晴らしいです。
・淳也がなぜ里香からも逃げるのか、ちょっと理解に苦しみます。
・岡山県美作の茶畑が広がる自然がこの映画の大きな魅力の一つとなっています。
悲しいラブストーリーですがラストは意外と爽やかでした。美作の風のせいかな。
杉野遥亮の演技に圧倒される
さすがに高校生姿の杉野遥亮は無理があるんじゃないのか!?と思ったものの
浪人生であり、兄に対するコンプレックスがあったり、里香(松下奈緒)に恋心を抱く青年の役は
ハマっていると感じました。
特に後半、兄へ思いを激しくぶつけるシーンでの迫力は素晴らしかったです。
松下奈緒はピアノ演奏シーンを自ら演じていることから、必然のキャスティングだったのでしょう。
杉野遥亮演じる渓哉との共演シーンは、憧れられる存在として凜とした佇まいが印象的でした。
セリフの言い回しが等身大というか、本当にいそうな人になっていたので、そこも好感が持てました。
flumpoolの山村隆太は初演技だったのでしょうか?
なかなか堂に入った演技をしていて良かったです。
なによりエンディング曲をfeaturing松下奈緒で流れたときは、すごく本作にマッチしていると思いました。
なので、エンディングまでしっかり観てほしいですね。
岡山でのロケにより、非常に美しい景観が楽しめましたし、
映画世界に没入することができました。
お茶を軸にした話で、良質な小品といった感じですね。
交錯する想い。
高3の夏に地元岡山で出会った白い帽子を被り白いワンピースを着た青江里香と、真中渓哉(高3)と家業の茶葉屋(まなか屋)を継ぐ兄(淳也)の話。
兄の元カノだったと知りそれから2年後、岡山にて青江里香コンサートのチラシを目にし、コンサート観に行くが…演奏後に倒れる…、体調よくなったら「茶畑を見せて」と里香に頼まれ見に行くが…、ここにいたら作曲出来そうと…、休養と作曲の為、真中家の使ってない母屋に泊まる事になる…。
かなり楽しみにしてたし期待してた本作だったけど、ちょっと思ってたのと違った、冒頭の入りは良くて、たまたま出会った綺麗で気になるお姉さんを想う淡い恋心みたいな感じは良かったけど、実は兄の元カノと知って話は進むが…、別れてから2年ちょっとは経ってるのに訪れた里香に対して兄淳也の上からな感じが鼻につくし、少し脱線気味で利き茶勝負になってからはちょっと冷めちゃったかな。
とりあえず東京から逃げ、彼女からも逃げてから2年、渓哉に問い詰められてやっぱ里香が好きと言う淳也君、なら何故彼女捨てた?と、そこの説明もないし、そんな展開の脚本にはちょっと無理を感じてしまった。
個人的には上手く行く行かないは別として、気になる年上のお姉さんへの淡い恋心、片想いの部分は良かったし、里香の気持ち察してってのも分かるけど、最後兄貴と里香の気持ちを応援しちゃった感じがガッカリ、いい奴だったんですけどね渓哉君(笑)
里香役の松下奈緒さんは素敵だし、彼女が作曲した曲も良かった、エンドロールのコラボ曲の松下奈緒さんの歌声もレアで良かったんですけどね~
壊れてしまったものを再生していく物語
都会との対比は時代の移り変わりとも重なり
今を生きる我々に悔いることないようにと
諭すような優しく切ない作品です
変わらないもの
変わっていくもの
美しい風景と音楽
すべてが優しい
お茶屋さんの再生物語じゃないです
2024年劇場鑑賞134本目。
老舗のお茶屋さんの若い兄弟のところにピアニストとして成功した、兄の昔の彼女がやってくるという話。相互作用で地方の伝統産業が盛り返していく話かと思ったらそうでもなかったぜ!
最後あっさりし過ぎでしたね。話が薄いのでこれ以上書くとネタバレになるのでやめときます。ご当地の方は観に行ったらいいんじゃないでしょうか。どこだったか忘れましたが。
悪くないけど、 あともう少しどうにかなるともっと良かった 松下さん...
悪くないけど、
あともう少しどうにかなるともっと良かった
松下さんは役に合ってた
それと、風景が綺麗だった
主演の松下奈緒は、この手のお話が似合うなあ・・と、・・・「砂時計」...
主演の松下奈緒は、この手のお話が似合うなあ・・と、・・・「砂時計」を彷彿させるものがありました。ベタなストーリーなのですが、美作の景色等の映像も素敵で、全体としては良かったです。ただ、淳也がなぜあんなに里香を拒むのかが伝わらず、最後もただ「自分はクズだ」とごねられても・・・といった感じで、感情移入できませんでした。また、主題がどこにあるのか分かり難かったのですが、映画を見た後、完成試写会のインタビューを見て納得。監督の大好きな松下さんはメインに据えたい、杉野くんには自分を投影したい、二刀流に挑戦の山村くんで話題も取りたい・・・、地元にも貢献したい、活かしたい・・・って欲張った結果なんだなと。
おばあちゃんの池上季実子さんは、圧巻、さすが。
茶香服を知れた
岡山県美作で家業の茶葉屋を継いだ兄・淳也と目標を見いだせない浪人生の弟・渓哉の兄弟。ある日、コンサートツアーで美作にやって来たピアニストの里香が演奏中にステージで倒れ、療養を兼ねてしばらく美作に滞在することになった。淳也は大学時代に東京で里香と付き合っていたが別れたこともあり、彼女に対して冷たい態度をとっていた。反対に渓哉は里香に恋心を募らせていった。美作の地域活性化のため茶香服(ちゃかぶき)を開催することになり、里香から優勝したら何でもしてあげる、と言われた渓哉は出場を決め・・・さてどうなる、という話。
利き酒じゃないけど、利き茶のような、茶香服(ちゃかぶき)という競技?娯楽?がある事を知った。
本作はこの茶かぶきと里香役のピアニスト女優・松下奈緒のピアノ演奏がハイライトなんだと思う。
それと、美作の緑の茶畑は美しかった。
渓哉役の杉野遥亮も良かったし、淳也役の山村隆太は演技はそこそこだったが、最後、松下奈緒とのコラボ曲は良かった。
お茶畑とピアノ、そして感涙
凄く凄く素敵なドラマでした。松下奈緒、杉野遥亮ファンなら見惚れます。私は魅入られてしまった。
岡山県かな、凄く凄く景色も良かったし、そして少し切ないラブストーリーが綺麗にマッチ。
こういう優しい人間ドラマで恋愛が混じる物語好きだなー。杉野君のちょっとうぶで初々しい好きっつ感情にキュンとした私でした。
もっと上映会場多いといいのに!
皆んなに勧めたいとても素敵な大好きな作品になりました。優しい作品を、素敵な作品を、純粋な愛を有難う。
帰りは主題歌いきづくを聴きながら、、、
帰宅の途に、、、涙
お茶に関する描写は多い
ピアニストであるヒロインと
茶葉屋を営む兄弟とのラブストーリーだが
弟は浪人生でフラフラしているが
全体的に弟が頑張ったイメージが強い
兄はヒロインと元恋人で
弟はヒロインに恋愛感情を抱いている
全体的にお茶に対する描写が多い気がする
お茶の品種を当てる
いわゆる「利き茶」で兄弟で勝負をすることになって
弟はヒロインが兄への恋心が残っていると思って、わざと勝負にまける
ヒロインは後になって
病気により余命幾ばくも無いと知り
最後に学校の体育館をつかってコンサートを開こうとする
ストーリーはシンプルなのでわかりやすい
しかし、ヒロインとか登場人物にイマイチ魅力を感じなかったので
作品としては退屈だった
ヒロインが弟と2年前に会っただけなのに馴れ馴れしい感じがして違和感がある
あと、部屋を借りたり、コンサートを開く経緯は無理がありそうだった
ピアノの演奏する場面は想像したより少ない
【”茶香服をする僕を見ていた美しき人”哀しくも美しきピアニストを演じた松下奈緒さん自身が奏でられた美しきピアノ曲の演奏シーン及び、緑豊かな茶畑と青き空に乾いた心が癒され、潤うデトックス効果ある作品。】
ー 今作は、岡山県美作の緑あふれる茶畑や、哀しくも美しき真紅のドレスを纏い自身でピアノを奏でるヒロイン、リカを演じた松下奈緒さんの姿や、茶葉屋に生まれたために類稀なる茶の味を見極める舌を持った兄弟、山村隆太演じるジュンヤと杉野遥亮演じるケイヤの物語である。
そして、シンプルなストーリー故に、ストレートに三人の恋愛模様が心に響く作品でもある。-
◆感想
・冒頭、リカが白いドレスに白い帽子を被って橋上で、川と美作の山並みを見ているシーン。風が吹き帽子が飛ばされ振り返るリカの表情にまずは軽くヤラレル。
松下奈緒さんを映画で拝見するのは初めてであったが、実に美しい方である。
・ストーリー展開はシンプルで、東京に住むリカが元恋人ジュンヤのいる美作を訪れ、ジュンヤの弟で高校生のケイヤがその姿に見惚れる時から始まる。
そして、2年が過ぎ、再びリカがピアノリサイタルツアーで訪れるが、不治の病に侵された彼女は演奏後に倒れてしまう。
ー ご存じのように、松下さんはピアニストでもあるので、劇中ピアノを弾く全身の姿が映される。
多くの映画では、ピアノを弾く指と演奏者を演じる俳優を映すショットは交互に描かれるが、今作は松下さん自身がピアノを奏でる姿が観られるのも、僥倖である。そして、エンドロールで流れるクレジットを見ていると、劇中奏でられたピアノ曲が松下さん自身が作曲された事が分かるのである。天は二物を与えるのだなあ、と思ったモノである。-
■リカに恋心を抱くケイヤが、彼女の心を知りながら茶香服を披露し、見事に5種の茶の産地を言い当てるシーンから、町おこしのために市の主催で茶香服を行うシーンへの繋がりの中で、ケイヤを演じる杉野遥亮のリカへの恋心と、彼女に対しつれない態度を取るジュンヤとの関係性が巧く描かれている。
そして、ケイヤやその友人達がリカのピアノリサイタルを彼らの母校で行うシーンで、真紅のドレスを纏い自身でピアノを奏でるリカを演じる松下奈緒さん及び彼女が作曲した曲の美しさに癒されるのである。
更に、その演奏途中で約束したはずの兄ジュンヤが会場に来ない事に気付き、家に走って戻るケイヤが兄を詰問するシーンで、ジュンヤが”俺は、逃げたんや。”と涙ながらに告げ、引きずられるようにピアノリサイタル会場に来て、リカの演奏する姿を見て泣き崩れるシーンは実に沁みた。
ジュンヤがリカが不治の病である事を知っていた事が分かるシーンだからである。
<ラスト、ジュンヤが茶葉屋で仕事をする背後には、茶畑の中で白いドレスを着たリカの写真が飾られている。そしてケイヤは友人達に見送られながら、美作を旅立つのである。
ジュンヤとケイヤの両親が急逝した中、二人と茶葉屋を守って来た祖母を演じられた池上季実子さんの矍鑠とした御姿を拝見できたことも僥倖であった。
今作は、哀しくも爽やかな余韻を残す美しい物語だと思います。>
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