「伏線の狙撃手の伏線抜き」六人の嘘つきな大学生 uzさんの映画レビュー(感想・評価)
伏線の狙撃手の伏線抜き
原作は初めて読んだ浅倉作品で、そこから全作買うほどハマった。
確かにツッコミ所はある。
試験内容の変更は(震災絡みの理由はあったが)強引だし、犯人の動機もそれでそこまで?とは思う。
しかしそれを超える叙述トリックの巧さがあった。
映像化する際に難しくなるそれをどう処理するのかと思ったが、どうやら完全に捨てることにしたらしい。
嶌の兄や障害、下戸設定はおろか、彼女が行ったインタビューが丸々カット。
それ故、告発内容にはそれぞれ理由があったんです、という非常に浅い描かれ方になってしまっていた。
採用担当側の話もこれによりゼロ。
だったら最後に面接官をやる(何故1人?)話や後輩の存在も不要だったと思う。
ひと月先に向けて周一でと言ってたが、何回会ってた?
そもそも事前に優秀さがまったく描かれてない上に、試験中にギャーギャー騒ぐので猿にしか見えない。
犯人の目的はこの時点で達成されてるのでは。
就職試験という特殊な状況を過剰に表現したのかと思えば、数年後に告発された犯人の反応で…爆笑。
キャラや話が原作そのままである必要はないし、エンタメ的に全員を集める改変も否定しない。
だがパスワードも解かずに招集するのは見切り発車では。
安直なBGMやSEに加え、安易に泣かせるところも非常にチープだった。
応募人数や給与に関しても、何故ムダに盛るのか。
配役や宣伝方針、「犯人は――誰だ?」なんてコピーからも嫌な予感はしてた。
話自体は纏まってはいるが、『伏線の狙撃手』から伏線を取り上げてしまったらそりゃ薄いわ。
とりあえず、映画単体で見ても嶌さんの部屋はあんなじゃないと思う。
コメありがとうございます。いやいややっぱ原作読んでる方だから、コメ面白いし、共感しましたよ〜!!
わかるわかる。はしおりまくり。別物だとはわかりつつねえ。嶌さんが自分でインタビューしないし、最後にまとめて呼び出すとかすでに、完全別物ですよね。ロッカーも最後開けるから泣けるんだけどな〜。すごい!全部呼んだんですね…私も読んでみます!ありがとうございました。
コメントありがとうございます。
今原作を読んでる途中です。
元人事部長のインタビューの所は読みました。原作はそうだったんだと納得です。
2011でピンとくるべきだったと思いました。震災直後の話で、こんな事有っただろうとすごく納得しました。
リーマンショックやこの震災、大雨の災害など、会社が休業の指示や給料カットの要請してきたな、なんて思い出しました。
ただし、私も原作と映画は別物と思ってるので、比較の必要は無いと思っています。
こちらにもm(__)m
今日原作買いました!
映画の宣伝も兼ねてなのか、6人それぞれ1人ずつ表紙になってるんですね。
倉君のが欲しかったのに無くて。。
と、いうよりみんな無くてw
全員集合verにしようかと思ったのですが、よく見ると袴田ver(西垣匠君)だけが何冊も残っていました(°▽°)
かわいそうだから彼の表紙のを買いました。1人だけめっちゃ笑顔ですw
これから読みます。楽しみ(^。^)
おはようございます。
コメントありがとうございます。
お付けになったタイトル(素晴らしい!)とレビュー内容、頂いたコメントから原作読みたくてたまらなくなりました。
uzさんこそ角川書店のやり手営業マンですねw
原作、必ず買います♪
コメント有り難うございました。
よく原作と英語は別物と言いますが、私的には良く2時間で纏めたよなぁ。って、感じでした。
ただ、作風(?)まで変えて良いのかな?とも、思いますけどね。
犯人は誰だ?
にした方が集客できるから、そこに力点をおいた番宣をしたため、大した事のない腑抜けのミステリーになったってことでしょうか?
この手の作品は多いですね。
コメントありがとうございます。
感情を制御できずに、ぎゃあぎゃあ騒ぐだけの人間は、即不採用ですね。
鑑賞後に原作を読んでみたのですが、構成の巧みさに驚きました。
中高生をターゲットにした時点で映像化の失敗は決定。
コメントありがとうございました。
レビューを拝読し、映画を観た時の疑問が全て氷解したように感じられました。確かに原作通りに映画化する必要はないと思いますが、出来栄えの良し悪しというのは当然ある訳で、今回のケースでは原作>映画ということになってしまった感がありますね。
でもこのレビューでスッキリして眠れそうです。
コメントありがとうございます! なるほどSNSか。自分がまったく駆使してないので盲点でした(笑)。てか数分あればその調査過程は描けるだろうし、「実は前半に挿入されてたのは犯人視点じゃない」意識づけにもなると思うんですけどね。出来のいい原作と、出来のいい監督の取り合わせでも、今ひとつかみ合わないこともあるんだなあと。
僕の場合は、早稲田の就活セミナーとかでキャッキャやってる同世代の若者が反吐が出るくらい嫌いだったんで(会社に受かったときはざまあみろと思いましたw)どうしてもこの子たちに共感しきれないところがあって……(笑) ぜひ原作も読ませていただきます!