「馬鹿の一つ覚え」六人の嘘つきな大学生 ブレミンさんの映画レビュー(感想・評価)
馬鹿の一つ覚え
複数人の密室シチュエーションものって邦画ではあまりうまくいくパターン少ないよなぁと思いつつも鑑賞。
意外や意外、友人関係が崩れていくドロドロとした人間ドラマを堪能できましたし、ツッコミどころは結構ありましたがしっかり楽しむことができました。
最終選考まで残った6人がグループディスカッションをすると聞かされていた後に入社できるのは1人だけと言われ互いの腹の探り合いになっていくという作品で、序盤から中盤の仲良しこよししてるシーンが要所要所で活きてくるんだろうなとニヤニヤしていました。
見るからに繋がるだろうなというシーンがあったのはバラシすぎだぜーとはなりましたが笑
6人の悪事が封筒の中にある手紙によってゾロゾロとバレていき、その人の素性が明らかになっていく流れで互いが互いを責め続ける状況下はヒリヒリする展開で面白かったですし、蹴落とし合いになっていくもんですからどんどん汚く醜い部分が出てくるのもまた人間だなぁとニヤニヤしながら観ていました。
犯罪なもの、他人を傷つけるもの、自分のキャリアを傷つけるもの、過去の問題だったりをぶつけまくって信頼を削りまくるなんてエリートたちの絵面はインパクト抜群でした。
波多野くんが良いやつだろうなとは思いましたが、中盤は上手いこと事が進みすぎでは?と思ったり、カメラがあるから一瞬で怪しい行為はバレるよなとは思いましたがしゃーなしな部分はあったかなと思います。
選考しているドロドロした模様でスパッと終われば謎はありつつも後味の悪さ的に良いものになっていたんですが、まぁそう簡単には終わらんよなって感じで8年後に続いていくんですが、正直ここら辺は蛇足だったかなと思うところはありました。
8年前の出来事は実は○○でしたーというのは後出しですし、無理くり納得させようとはしているけれどやっぱり綺麗事のような気が…というか犯人のやりたかった事が自分勝手だけど今更言及しなくてもいいのでは?となってしまったのも残念でした。
会社自体もなんだかフワッとした設定で怪しい事業に片足突っ込んでるならそういう描写があればなと思いましたが別にそんな事はなく、六人が選考された理由もこれまたフワッとした感じで放置されていたのも側は良いのになーとモヤっとしてしまいました。
結局のところ嶌の悪事とはなんだったのか?というのが疑問に残ったり、妹はわざわざ嶌の元へ来て疑いに来たのかとか、最初から引っかかっていたところも後半になるに連れて付随してきたので中盤以降は惜しいなーと思うところが多かったです。
ドロドロ具合を持続し続けてくれればどうだったんだろうとは思いつつも、人間の闇を引き出すのは簡単、人間関係の崩壊もあっという間、こういう状況下に陥ったら誰かを蹴落とすことをいの一番に考えちゃう自分を恨めしくも思ってしまいました。
鑑賞日 11/24
鑑賞時間 9:20〜11:25
座席 O-22