スオミの話をしようのレビュー・感想・評価
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ハイソサエティ吉本新喜劇
喜劇と悲劇は紙一重。登場人物誰もが悲しいくらい必死なのに観ている者の笑いを誘う。その笑いは嘲笑ではなく共感。誰もが人生の中で堪えた言葉が臆面もなく次々と披露されていく。身も蓋もない。恥も外聞もない。所詮物語、所詮他人事だから笑ってられる。その笑いの随所随所に三谷幸喜は刃物のような鋭い言葉を仕込んでおり、たまにゾッとさせられる。悲劇と紙一重の喜劇、堪能致しました。
舞台の映像化
長澤まさみさん歌上手い
これぞ極上エンターテイメントコメディ!
笑ったっていいじゃない、スオミだもの(みつを)
楽しめます!
予告映像では「長澤まさみショー」かと思いながら行ったが(もちろん長澤さんは素晴らしい)すべての役者が面白く、三谷幸喜さん得意の群像劇に帰った印象。
室内シーンでは主要人物だけでなく、映っている人すべてが意味のある動きをし、映っていない人の動きも後からわかってきて、つまり立ち止まることのない、ノンストップミステリーコメディ。
スオミという女性が、5人の夫たちの言葉によって浮き彫りにされて行くが、それが全く
別人のようである…と言えば、夫たちは単なる語り手になってしまうが そうではない。
5人とも一癖も二癖もある、呆れさせられたり実際にいそうだったり…
「人格者」はもちろん1人もおらず、はっきり言ってしょうもない人たちである。
加えて、「神出鬼没の女」アザミ役の宮澤エマさんも手練れの演技。西島秀俊の部下で瀬戸康史さんも冷静にドラマを支え、若手抜擢の戸塚純貴さんも良くぞ選んだという感じ。すごく楽しい空間でドキドキし、クスリと笑い、吹き出して笑い、またなるほどと唸る。エンディングのミニミュージカルのあとは人間って面白いよな、とハートウォーミングな気分になりました。
ちなみに音楽は、このところの三谷作品の常連で、実際に舞台でピアノを弾いて登場人物となった経験もある荻野清子さん。「ヘルシンキ、ヘルシンキ🎵」と当地の市歌(ってあるのか?)になるんじゃないのと思うくらいの中毒性のあるメロディを生み出して下さいました。ブラボー👏
長澤まさみ劇場
長澤まさみさんを愛でる作品 以上!
長澤まさみさん主演、三谷幸喜さん監督・脚本ということで、予告からメッチャ期待していた本作。しかし、初日のレビュー評価はまさかの2点台!かなりの地雷臭を感じながら公開2日目に鑑賞してきました。そして爆死してきました…。
ストーリーは、詩人として大成して豪邸に住む寒川の妻・スオミが行方不明になったことをきっかけに、スオミの前夫で刑事の草野、さらに使用人・魚山、警察官・宇賀神、YouTuber・十勝ら元夫たちが集まり、それぞれに自分の記憶にあるスオミについて語るが、その人物像が大きく異なるなか、行方不明事件の真相が明らかになっていくというもの。こう書くとミステリーのように思われるかもしれませんが、そんな深みはほとんどありません。むしろ中身がほとんどないと言ってもいいくらいです。
本作は、元夫たちが語るスオミの思い出の中で描かれる、長澤まさみさんの七変化が最大の見どころでしょう。どのスオミもかわいくて、本当に見とれてしまいます。そして、いくつものスオミを瞬時に演じ分ける彼女の演技力に圧倒されます。今期の夏アニメ「疑似ハーレム」の実写版を観るかのようです。(そっちのほうがおもしろいので、アニメ好きなかたはぜひご覧ください。)
しかし、これが唯一の見どころとなってしまっているのが非常に残念!三谷幸喜さんは天才脚本家だと思っているのですが、本作はコメディとしてもミステリーとしても、なんだか中途半端に映ります。俳優陣はきっちり演じているのにイマイチおもしろくないので、これはもう脚本が悪いとしか思えません。ラストでスオミが語る思いも、理解はできても共感しにくいのは、そこに至るスオミの掘り下げが足らないからではないでしょうか。ヘルシンキミュージカルもいいですけど、もっと大切なところを描いてほしかったです。
それにしても、三谷幸喜さんはどんなおもしろさを伝えようとしていたのでしょうか。ただ、いろいろなキャラに扮した長澤まさみさんを撮りたかっただけなのでしょうか。もしそうなら、そこだけはビンビン伝わってきます。
主演は長澤まさみさんで、さまざまなスオミを持ち前の美貌と演技で魅せてくれます。脇を固めるのは、西島秀俊さん、坂東彌十郎さん、松坂桃李さん、遠藤憲一さん、小林隆さん、戸塚純貴さん、瀬戸康史さん、宮澤エマさんら。キャストと監督の知名度と宣伝効果で、興収がどこまで伸びるか気になるところです。
さすが無形文化遺産
意外と〝意外性〟が無かったかな
4コマ漫画のような…
期待を裏切られた
もっと「スオミ」の話が聞きたかった(笑)
「スオミ」の名前の由来については劇中で説明があったのでここでは省きますが、逆に言えばもっと「スオミの話」が聞きたかったです。ラストシーンでヘルシンキを取ってつけたように連呼するのもいただけません。
どうせなら豪邸内だけで話を進めても良かったかも。まんま舞台劇で役者さんの会話がすごく楽しかったですし、セスナ機のシーンは必要なかったかな。
「鎌倉殿の13人」があまりにもちらついたのもちょっといただけません。よく考えたら長澤まさみはナレーターだったんだけど、坂東彌十郎&宮澤エマ&瀬戸康史の北条家親子は強烈でした。
今気がついたんだけど、監督の元嫁が主演した「かもめ食堂」はフィンランドが舞台でしたね(笑)ラブラブ当時二人で北欧旅行もしたのかな?
演劇×映画
ヘルシンキ
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