侍タイムスリッパーのレビュー・感想・評価
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フィクションで痛感するノンフィクション
おもしろい。話題とはいえ2,000円払って観るか?迷いましたが、観てよかったです。時代劇ってもはやフィクションと同じような感覚でみてましたが(違うのは重々承知ですが、あくまで感覚として)、あ、そうだ、これフィクションじゃないんだ、って痛感してしまった。それもフィクションな設定を借りて。今後、時代劇を観る目が変わりそう。
日本の心
時代劇「愛」に撃たれました。
公開(8月17日)してからちょうど3ヶ月。
やっと劇場で観る時間が持てました。
大変なロングランですね。
製作費2600万円と聞きますが、どうしてどうして
製作陣、俳優の熱い愛が迸る素晴らしい娯楽作でした。
時代は幕末。
長州藩士を襲撃した会津藩藩士・高坂新左衛門は、落雷によって
現代の京都の時代劇撮影所に【タイムスリップ】してしまいます。
そして戸惑いつつも、特技の《殺陣》を生かして
《斬られ役》として生きてゆく姿を描く傑作時代劇コメディ映画です。
正直言って出演者で知った顔は一人もいませんでした。
長州藩士役の福家ノリマサさんも、聞いたことがある程度で、
お顔も検索した位です。
今や「カメラを止めるな」と比べられるほどの大ヒット。
なんとっても高坂新左衛門(山口馬木也)の真っ直ぐな性格と
生き様が清々しい。
脇を固める助監督の山本優子(沙倉ゆうの)の素朴さ暖かみ。
本格的な殺陣シーン。
ラストの真剣を使用しての「最後のサムライ」のラストシーン。
もしや、もしやと胸が踊り心配してドキドキしました。
なんと見事な落とし所。
新左衛門を住まわしてくれる住職夫妻の人柄の良さ。
なんとも懐かしい日本です。
【人情味】【真面目で真っ直ぐ】【一生懸命】
そんな日本人の美徳を思い起こす
《映画の原点》を詰め込んだ感動作でした。
☆☆私ごとですが、ログインが出来ずに新規登録をしました。
それで再スタートです。
ご迷惑おかけしますが、よろしくお願いします。
不思議ともう一度観たくなってしまう映画
誰も言ってないから言っておく
正直面白かった コメディと言われるとそこまで笑えるとこはなかったけれど(まぁベタベタなベタだったからかもしれないけれど) ただベタこそ至高であると再認識させてもらった作品でした
それと馬木也さん冨家さんのお二人 正直2軍の首位打者、1軍半的ポジションな方だと思ってました すいません侮ってましたごめんなさい(笑)
あと馬木他さんが新撰組隊士の扮装をされた時めちゃめちゃ様になってたのはさすが大治郎だなと思いました
あと一番ジーンとした場面は最後の殺陣より峰蘭太郎さんの袴の後ろの福本清三のネーム刺繍を観た時でした(誰も言ってないので言っておきます)
映画は予算じゃないな
2024年流行語大賞にノミネートされていた侍タイムスリッパー。気にはなっていたのですが、たまたま職場の仲間からこの映画がとても面白いと話を聞いて、映画上映中に見ようと急いで見に来ました。
おそらくそこまで制作費がかかっていないんではないかなと思われる、質素な作りではありましたが、喜劇と感動が織り混ざった素敵な映画でした。
お互い名乗ってから決闘をすると言う古典的なスタイルも、改めて日本武士道の素敵な一面だなぁと感じます。思えばたった140-150年前までは本当に刀を使った殺し合いがそこに実在していたんですよね。真剣だからこそ真剣に背負うものがあって、命をかけて守り抜くものがあった。そんな時代だったんだと思います。
私は今映画を見終わっておいしいランチプレートを食べながらこのコメントを書いていますが、つくづく先人たちが少しでも日本を良くしようと行動してくださったこの帰結に、大変感謝をしたいと思います。
お一人でもご夫婦でも、あるいはお子様と一緒にでも、ぜひこの映画をご堪能ください
シリアスとコメディのバランスが絶妙
楽しく楽しませてやろうという気概
自主映画として1館の劇場公開から、じわじわと評判になり全国の劇場へ拡大公開となった、今年最も気になった作品。やっと観ることが出来ました。
時代劇は衣装やかつら、小道具はもちろん、そのセットから非常にコストがかかり自主制作で長編映画を作るなんてことは無いそうなのですが、その脚本のあまりの面白さから東映の協力を得て完成。
なんだかこの作品は制作陣やキャストの皆さんの映画愛と言うのか、面白いものを作ろうという気概と言えば良いのか、観客をとことん楽しませてやろうという意気込みのようなもので溢れているんですよね。
そうした温かいものがあるおかげで、ところどころで目立つの粗さや安っぽさも気にならない。むしろそんな自主映画っぽいところが愛らしくも思えました。
その拡大の仕方が『カメラを止めるな』と同じで何かと比較されていますが、『カメ止め』は低予算映画の代表的なホラーのジャンル。一方で本作は低予算と対角にある時代劇作品というのもまた比較対象として面白いです。
流行語大賞にもノミネートされたようですし、やはり観ておいて良かった作品。
主人公二人が会津藩と長州藩ということの意味
コメディ、アクション、感動、恋愛が少々と全てが絶妙のバランスで評判どおりの感動作でした。タイムスリップと時代劇って他にもあったような気もしますがこのストーリー展開を思いついたのはまさに奇跡的ですね。
ところで、主人公の二人が会津藩と長州藩の武士という点がもの凄く意味深いということを後で知りました。
会津藩のことをよく知らなかったので映画を見終わった後でネットで調べてなるほどと気づくことがいっぱいありました。
明治維新で敵対関係にあった会津と長州の関係があったからこそ最後の真剣にこだわったことが理解できました。また、主人公がおにぎりやケーキを食べてあまりの美味しさに涙する場面も、生活が苦しかった幕末の武士のことまで考えて作られたものと思います。
私が子供のころには時代劇が毎日あって父親が見てるのが嫌で裏番組のバラエティを見たいと思ってました。大人になった今は、時代劇の面白さがわかって、しょうもないバラエティの代わりに時代劇をやってほしいと思います。今やNHKが年に数回やるくらいですよね。
そんな斜陽の時代劇と幕末の武士の二人がシンクロして武士の生き様や時代劇がこの先も忘れ去られないようにという、この映画のメッセージが強く心に伝わりました。
なるほど、新鮮
時代劇普段見ないけどあまりの絶賛されように興味を持ってみてみた。タイムスリップものは好き。
時代劇ぽさはそんななく、声あげて笑ったし何度も泣けた。最後の斬り合いシーンの間合いとか、本当に真剣なんじゃ?と思うくらいすごいリアルに感じた。主役の山口さん、最初こそなんじゃこの説明口調の独り言はー(脚本)と思ったけど、時代に馴染んでく様子がとても自然でよかった。助監督さん本当の助監督とか、使い方もうまいよねー。
ううむ。良かったし面白い。でも途中で少し寝てもうたし、どうしても時代劇にしては、とか少人数自主制作にしては、という枕詞なしに見ることができない。もちろんそれを感じさせないのは素晴らしいことだし、今後の映画界の何か道標になる作品なのかもしれない。でも、和洋含めてバトルものにそこまで興奮しないからか、このお祭りさわぎには一歩ついていけず、テレビでならまたみたいなーという感じ。ごめんなさい。
主演が最高!ラストは一生もの!
評判だということで観に行ったものの、そこまで期待はせずに臨んだら、予想外の見ごたえ!
基本面白おかしく笑え、お約束的なやり取りにはどこか新喜劇を見てるような安堵感とむず痒さを感じたり笑
そんな感じで進むんだろうなと思ったら、物語も人物もどんどん深みが出てきて、後半は釘付けに。
こんなにうるうるきたり、手に汗握ったりするなんて思わなかった。
そして何と言っても主演の山口馬木也さん!
というか、私の中ではもはや高坂新左衛門さん!
実直で、どこか抜けているようで凛々しさもあるそのキャラクターに惚れました。
(というか普通にイケメンでもある笑)
侍としての所作や殺陣の決まり具合も痺れる。
でも決してわざとらしさがなく、習慣としてやってる感じが出るのもすごいな〜と思う。
ドラマシリーズとかでずっと見てたい!と思うくらいグサっときちゃいました。
クライマックスは本当に映画館で観てよかったと思ったので、今のうちにぜひ映画館で!
自主製作映画とあとから知ってビックリ!
純新無垢に楽しめた気がします。
映画って本当に素晴らしい!
心の底からそう思える作品だった。
タイムスリップによって人生の目的を見失った男が、周りの人々の優しさや温かさに支えられながら、新しい人生を歩み出すまでの物語。
カルチャーギャップコメディだよ、の一言で説明できる間口の広さと、幕末からタイムスリップしてきたという設定を、最後の最後まで活かしきるストーリーテリングが見事!
武士としての経験を活かして、時代劇の斬られ役者として生きるところまでは予告で知っていたし、映画撮影の中で、自分がいた幕末の再現をさせられるところまでは予想ができた。
映画として大事なのは最後の盛り上がりだ。
主人公が役者として成功できるかどうか?
そんなことではない。
高坂新左衛門は自分個人の幸せのために生きている男ではない。
彼が最後に抱えるのは、自分一人が生き残ってしまったことに対する罪の意識だ。
物語の冒頭、彼は自分一人だけが違う時代に飛ばされたことに絶望し、途方に暮れていたのだが、物語の終盤では、同胞たちが無念の最期を迎えたことを知り、自分一人だけがのうのうと平和な時代に生きてしまっていることにやりきれない思いを抱えるようになる。
仲間たちは会津のために戦い、死んでいった。
自分は何もできなかった。
歴史は変えられない。過去には戻れない。
武士の格好をして、偽物の斬り合いでお茶を濁すことしかできない。
そんな自分に深い憤りを感じるようになる。
彼はその感情を宿敵である風見恭一郎にぶつける。
そう! 風見恭一郎が実にいい男なのだ!
終盤の高坂新左衛門がしていることは、風見にしてみればただの八つ当たりだ。
幕末の因縁を現代に持ち込まれても困るし、自分ひとりだけがおめおめと生き残ってしまったことも、風見の責任ではない。
けれど、風見は彼の思いを全て受け止める。
風見は、彼の幕末の宿敵であり現代の先輩だ。
30年早く現代にタイムスリップした風見は、人生のどこかで高坂新左衛門と同じ葛藤を経ている。
だから風見は、彼のやりきれなさを自分が受け止めてやろうとする。
風見は高坂新左衛門の唯一の敵であり、ただ一人の理解者だ。
こんなに人情に熱い敵役を、令和の時代に見られるとは!
時代劇ばんざい!
物語の結末は、真剣を使った真剣勝負。
台本なしのガチンコバトル。
決着が本当に素晴らしい。
高坂新左衛門は勝負には勝つが、信念を曲げる。
仲間たちの無念を晴らせない自分を、意思を貫き通せなかった自分を「情けない」と涙する。
曲げた理由は語られない。彼はただ涙するだけだ。
けれど、観ている側は彼が情けないだなんて誰も思わない。
生き方を曲げた彼に、良い選択をできた彼に、拍手を送りたくなる。
そのあとで彼はヒロインに引っ叩かれる。けれどそこには愛があることが誰の目にもわかる。言葉と行動が正反対。でも登場人物たちの心の中にあるものが手に取るようにわかる。
作り手の面白いように心が動かされていく。
これを映画のカタルシスと言わずして、何をカタルシスというだろうか。
展開は王道。観にいく人の期待は何も裏切らない。小気味よく挟まれるユーモアがなんとも心地がいい。
まごうことなき大傑作だ。
あと、蛇足にはなるが、高坂新左衛門の立ち振る舞いがとても良かった。
おじさんあるあるなのだが、無意識のうちに年下の人に横柄に振る舞ってしまっている自分を反省した。
年上でも謙虚に振る舞って良いし、そのほうが素敵なのだ。
映画鑑賞の後に入ったお店では、自然とそんな感じに振る舞うことができた。
侍タイムトリッパー
時代劇は保存しないと
ほのぼのからの緊張感
前半から中盤にかけては、ほのぼのとした良い意味で手作り感のある(低予算ならではの)日本映画という印象。タイムスリップした侍の真面目な立ち振舞いとその周囲の人達の温かさに、ゆるーく笑えてほっこりする感じだった。
それとのメリハリからか、最後の殺陣の緊張感がもの凄くて、ビンタのシーンでは何故だか涙が込み上げてきた。
低予算映画の大ヒットの理由は、洗練さや斬新さとは違ったものだったけれど(「カメラを止めるな」のようなあっと驚く仕掛けがあるわけじゃなかった)、総じて時代劇への愛情が感じられた。何よりも監督や役者ら始めこの映画の作り手達の、映画や芝居に対する真っ直ぐな情熱も、確かに感じられる映画でした(その点は「カメ止め」に共通している点かなと思いました)。
面白かったです。
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