ラストマイルのレビュー・感想・評価
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2時間ドラマ
物流センターという、一般には馴染みのない空間が舞台であり、見慣れない景色が次々と映されるだけで、観客は非日常の中に放り込まれた感覚になり、ワクワク感と不安感が募り緊張感が煽られます。
但し、物流センター内の複雑で高度なシステムとメカニックの片鱗は見せつつも、異様さや不気味さはあまり醸されず、また物流業界のブラックな側面が本作の根底にありながら、その根源的な本質をクローズアップすることなく、物語はあくまでエンターテインメントとして軽快に進みます。
本作は、「シェアード・ユニバース」作品という位置づけで、製作元・TBSの人気番組(「アンナチュラル」・「MIU404」)のストーリー設定と配役を、そのまま本作に嵌め込んで、オリジナルストーリーを展開するという、ユニークな構成になっています。
各々の番組のファンには垂涎の作品になっているのでしょうが、全体の印象がやや散漫になり、少なくとも観客の視線と関心が浮遊してしまったように感じます。
本作の宣伝キャッチコピーは、“ノンストップ・サスペンス・エンターテインメントムービー”と謳っていて、確かにノンストップでドラマは進行しますが、観客は比較的落ち着いて観ていたように思います。
残念ながら、息をつかせぬ連続アクション、恐怖感をそそる緊迫シーン、次々と謎を解き明かしていく、というような観客がいつの間にかスクリーンにのめり込むようなシーンがなかったためでしょう。
それなりに変化のあるエピソードをテンポよく次々と見せていき、観客は上映中飽きることなく、それなりに満足して観終えたと思いますが、これはテレビの2時間ドラマの手法のように感じます。つまり茶の間で寛いでボーっと眺めエンジョイする感覚です。
“シェアード・ユニバース”によって、豪華な俳優陣が揃っていましたので、この点でも観客は堪能したことでしょう。
ただカメラの視点は、2時間ドラマでの観客目線のようでいて、実は満島ひかり演じる主人公・舟渡エレナの視点であったことが、ラストでのやや呆気ないような謎解きで分かります。
無難に巧く観客を惹き付ける作品に仕上がっている快作ですが、不満な点が一つ。
ラストで、悪役に決定的なドキュメンツを提示するのが、本作の主張したいコアだとすると、それまでのプロセスがあまりにも迂回し過ぎて婉曲されてしまったため、その真意が何だかぼんやりと茫漠感に包まれてしまい、勧善懲悪のカタルシスが満たされなかったことです。
社会派だ!
まず言っておきたいのだが、満島ひかりは可愛い。広瀬すずとか浜辺美波とかの正統派ではないが、ちょっと捻った可愛さである。
で、恋愛要素がまったくないこの作品。分類すると社会派サスペンスだ。
冒頭から事件が発生する。そこからの場面の切り替えが早く、ちょっと『シン・ゴジラ』の手法を思わせる。やがて、犯人像がだんだんと浮かび上がってくると、その意外さに観客は驚かされるのである。たくさんの伏線が最後に回収されるのは心地よいが、ちょっと強引に感じられるところもあった。
登場人物が社会に向かってぶちまけたとしか思えない台詞がたくさんあった。
私たちが当たり前だと思っている生活が、実に多くの人の仕事で支えられていることを改めて思い知った。それは、カスタマーであるわれわれのワガママに企業が寄り添ってくれたおかげである。もっとも、企業はそのワガママを下請けに押しつけただけという見方もできるけど。
この映画とは関係ないけれど、むかしA●azon関連の仕事をしたことがあって、電話の向こうの“社員”の人が、なんだか啓発セミナーを受けたばかりの人みたいなしゃべり方をするのが面白かった。
流通批判なのだろうか?
終盤になるに連れて、謎がどんどん明かされるサスペンスの王道で、割と最後までドキドキさせる展開が続き面白かった。
無理矢理感のあるECサイト企業が舞台で、この業界の闇を指摘する声もあるみたいですが、あまり闇らしい闇は描かれていない気がする。
劇中、「ブラック・フライデーが怖い」という下りと、センター長になって年数を経ると責任感で押し潰されそうになるという描写しかなく…
まして自殺未遂者はセンター長でもない。
それよりも、20円単価が上がり、100個で1,000円という下りもおかしく、20円の単価アップがそのままドライバーに行く訳ないのでしょう…。せいぜい10円?
それは良いとして100個で17,000円の仕事が存在することと(100個配るのに何時間かかるか知らないけど)、その仕事を70歳の親が40歳の子供に教えていること。そして、その子供が60分の昼休憩がないと文句を垂れているところに日本の闇を見た気がする(ユニクロの柳井さんではないが…)。
劇中、犯人に対して「そんな根性要らない(というニュアンス?)」のセリフがあったが、渡米費用、戸籍購入費、爆薬の購入費、偽広告の発注費、そして爆弾にした商品の購入費と、まあまあお金も使って、もう少しなんとかならなかったのだろうか…
まあ、でも、まあまあ面白かったかなぁ
色んなドラマと連動しているみたいだけど、全く見たことがなく、そこは琴線に触れませんでした。
そして、あのロッカーの中の暗号?が意味不明。遺書とか、そういう類とは思えないなぁ…
物流社会への問題提起も感じる作品!
「悪い羊がいるみたいね」
物流倉庫を舞台にしたサスペンス映画!
▼感想
映画館で鑑賞!
今の日本には欠かせない「物流」を題材にした作品!
この映画はサスペンス映画。ストーリーは展開が早く冒頭からすぐに引き込まれた。犯人が分かって「はい解決!」ではなく、そこからさらに展開を見せた!シェアードユニバースのドラマは見たことはなかったけど、問題なく楽しめた。
主演の満島ひかりは「ごめんね青春!」を見て以来好きな俳優。ハキハキとした話し方が好きで、今作のセンター長の役もすごい合っていた!食えない感じで刑事や部下をかわしたり振り回す姿が記憶に残った。衣装は何を着ても似合っていたけど、特に赤い服が凄く似合っていた。
BGMも印象的で「アー!アー!」っていう曲が緊迫感を増し、不安を煽った。
今作は日本の物流社会への問題提起にも感じた。自分もトラックのドライバーと関わる仕事をしているから色々なことを考えさせられた。
▼お気に入りのシーン
ある人物が止めたベルトコンベアがすぐに動き出すシーン!
このシーンは、今の社会では例え人の命でも物流は止めることはできない。止めると社会が機能しなくなってしまう暗喩に感じた。
ドラマは観ていないけれど
友達から面白いと言われて鑑賞。
ドラマ2作品未履修ですけど、面白かった!
妙に濃ゆい脇キャラが、ドラマの人たちだったのかな?
派遣で働いたことあるので、他人事ではなかったなぁ。ずっと非正規だったし。
社会人になると、どうしても会社やクライアントにとっての歯車にならざるを得ない面があって、責任がある立場になっても結局それは変わらなくて、だけど人は生きていくために社会に組み込まれていかなければならない。悲しいけどそれが現実なんだよな。
犯人はもちろん悪いのだが、こんな世界に誰がしたのか、と言われると……。なかなかにつらい。
ヒロインが決断できる女で良かった。
最後まで楽しめる娯楽作品
「アンナチュラル」、「MIU404」と繋がる云々という宣伝文句で、両方とも見ていない私でも楽しめるのかと思いましたが、出演者の顔見せ程度で、あくまでも満島ひかりと岡田将生です。名探偵、名刑事が出てきて事件を解決するのではなく、二人が試行錯誤しながら真相に少しずつ近づいていくのが物語としてすごく良いです。爆発の被害を避けなければならないが、物流を停滞させて会社の損害も最小限にしなければならないジレンマが新しい。満島ひかりが好い所取りをしすぎて逆に行動原理がぼやけてしまう点が少し残念でした
考察が楽しい
上映時間が長かったので暇つぶしにと思い観た映画でしたが客数も多くシニアの方々が多数見られてそんなに面白いのか…?と半信半疑でしたが見てみたら楽しい…
犯人は誰なのか…見入ってしまいました。
感動するところも多かったり、業界の厳しさ人の怖さ、不気味…色々感じられる所が多くあり、また、クスッと笑えるような部分もあり多方面で素敵な作品だと思いました。
伏線回収の仕方など全体的に好きなシーンが多くあります。
社会の在り方を考えさせられるような作品でもあると思います。
興味無い方でも気づいたら見入ってしまうような作品だと感じました。
すべてはお客様のために
思ったよりも社会問題への風刺だった。
便利なものの代償は怖いなー
箱を開けた瞬間に爆弾だって分かるの凄すぎなのとそれを引き当てる天文学的な確率。。
犯人当てとかミステリー期待で行くと微妙だけど、満島ひかりのキャラがとても良かったから楽しめた!
黒い金曜日のブラックな話。
ベルトコンベアは休みなく動き続けますが、人間はそういう訳にはいきません。適度な休養が必要です。
生活する上での適切な収入も必要です。一人占めはいけません。
当初、配達日の゙指定できない商品の゙再配送率は、私の゙場合20%程だと思います。配送業者の゙方ごめんなさい。いつも気に掛けてはいるのですが…。
購入する側にもその葛藤はあります。
黒い金曜日に携わる全ての人が幸せになればいいなと思いました。
物流倉庫ラプソディー
近所の物流倉庫の口コミを読むと、そこて働いていた人達のグチが書き込まれていてなんともいたたまれない。巨大倉庫はあんなに多くの人で回っているのかな?
カナダを舞台に中年女性が倉庫で期間職で働く映画があったけど、タイトルをAIに尋ねてもわからなかった。
アンナチュラルとMIU404がコラボしてて、スリリングな展開で面白いストーリーだった。変に巨悪とか陰謀が絡んでないのも良かった。
どいつもこいつも…
何か腹立つな……と思いながら見てた。
登場人物にいちいちイラっとくる奴が多すぎる……監察医チーム、警察チームはドラマからのクロスオーバーらしいけど、前からそういうキャラなのかな……何だあの白い……警官……刑事? そんな勘と語彙力で仕事になるのか……?(追記:MIU404は見ました。主に星野源のおかげで仕事になってました)
そんな中、うだつの上がらない中間管理職・阿部サダヲが颯爽と登場した。実家のような安心感だった。作中めちゃくちゃ応援してた。拙者、群像劇大好き侍なので、ああした市井のしがない中年がささやかに活躍すると、作品の評価が爆上がります。運送親子もとても良かった。父ちゃん元気で長く楽しく仕事してくれ。
ちゃんと全ての伏線が回収されていて、とても満足した。昨今、説明してくれない作品が多い中、とても分かりやすくてありがたい。遅延のメーターがそんなに怖いんだなあ。「消すなよ」って後続に言い残してくれた最初の人は、もしかしたらあの人なのかもしれないけど、それが精一杯の「できること」だったんじゃないのかなあ。
それにしても、ひとりの力ではどうにもならんことを「責任」とか言ってひとりに押し付ける社会は、本当に嫌なものだ。「責任取れんの?」って何度も台詞に出てきたが、個人で取れる奴なんかおらんやろ。賠償にしたって金払ったことが責任取ったことになるんか? ひとりでは到底取れない責任を根拠に詰めてくる上司は、「責任取れんのか?」「取れません」って返してくるのが分かってて詰めているので、総じてクソ野郎である。
スタッフロールの終わりに、最近よく見る例の文言を見て、自分もパワハラクソ野郎の下で働いているので、胸と涙腺に来た。
だからみんな、何かあっても気にせず唾吐くくらいの気持ちでいこうな。
社会に問う、これで良いのか?
アンナチュラルもMIU404も大好きなので、登場時はつい声が出てしまうくらい興奮したー。全体内容としては社会派で、流通業界と我々消費者に、ポチッとするだけで翌日配達される、確かに便利だけどその為に泣いてる人がいる。本当に世の中はこれで良いのか?と問いかけてくる重さがあります。がそこは流石の塚原新井野木チーム。軽妙でテンポが良くてハラハラドキドキ飽きさせず、重くなりがちな話が和らぐ。また、チグハグな相棒感もアンナチュラル、MIU404に通じる、だんだんと信頼し合うようになる仲間の尊さみたいなところも上手い。いくつか伏線を回収しない会話とシーンがあるけど、「白い手帳」は考察の余地あり。これは解らないのでどういう意味か知りたい。誰か教えて。泣けたのは洗濯機のくだり。伏線がバチッとハマるのもこのチームの特徴だなあ。あと俳優の演技も実に素晴らしい。感動。
満島ひかりは凄い人だわ
やっと観に行けました😊
2時間がアッと言う間に過ぎて行って、評判が高いのが納得です。
全体を通して、面白く観ることができました。
サスペンスのワクワク感とハラハラ感もちゃんとあって、なかなかの出来です🩷
爆発するかもーという、何ともいえないドキドキした感覚はたまらないですよね。
犯人や爆破の謎が解けていく、鳥肌的な感覚も好きです。
船渡エレナ役の満島ひかりが、またたまらなくいいです。
最初から最後まで怪しすぎて(笑)演技がうますぎて、騙されてしまいました。
脱帽です(笑)
ラストの展開はそれなりに手に汗を握り、緊張感ありで本当に良かったです。
しかしストーリーとしては面白いのだけど、サスペンスとしては、少し物足りなかったような気がします。
観る前はもっと派手なテロのような連続爆発、サイコパスのような犯人なのかと思ってました💦
それに本当に会社を恨んでるのなら、爆破してうろたえてる様子を、自分の目で見届けてなければ意味がないような気もします。
最初の爆破で。。。は、違和感を感じてしまいました。
後は「アンナチュラル」と「MIU404」との絡みは、はっきり言っていらなかったかなぁと思いました。
それでもキャスト陣は豪華だし、展開のテンポも良くて、全ての伏線を回収した終わり方も満足です。
結局なんだかんだ言っても、とても面白くて良かったです💕
俳優達の演技は高評価なんだけど
アンナチュラルもMIU404pも大好きで何回か見直してるくらいだったので期待を込めて鑑賞してみたが、どうなの❓面白くないって事はないけどめちゃくちゃ面白いか❓と言われればそうでも無かったような。気がするなぁ。ハードル上げて見ちゃダメだね。やっぱり。スッキリ感もそれほど感じられなくなるべくしてなるようになったなぁって感じかな?
ワタルゥー
宅配便委託ドライバーの地味な親子(ダブル・ショウヘイ)が最後の最後に、オイシイところをかっさらっていったなぁ、笑 劇中でももう手に入らないヒノモトの頑丈実直な製品、なんだか欲しくなりました。
業界的には「ラスト・ワンマイル」のお話。ノマドランドでも取り上げられた世界最大のネット通販サイトの物流センターが舞台(モデル)。「奇跡」の時間指定、翌日配達、無料配達には、皆んな薄々気づいてる理由がある。自戒を込めて、改めて物流業界(そして日本全体の下請け構造)に潜む社会問題に目を覚まされるクライムサスペンス!
友情出演のアンナチュラル組、MIU404組が豪華かつカメオ出演の域を超えて、両作品ファンとしては堪りません。
途中まで犯人かと思った謎のエリート社員エレナ(満島ひかり)、と割り切り社員コウ(岡田将生)の掛け合い、そして、バディぶりも楽しかった。でも、彼らは明日からどう生きるのか?
Customer-Centric?! さて、我々は? 明日からポチっと、を我慢しますか? もっと感謝して値上げも喜んで受け入れて続けますか?
日常に潜む爆弾
映画のタイトルが『ラストスマイル』だと直前まで勘違いしてました笑😂
爆破事件が起こってから警察が総動員になり、企業と協力して爆弾・犯人探しをするテンポが良かったです。
真犯人がすでに死んでしまっていて、サラッと終わったのが消化不良でした。
企業で働くことのプレッシャーで、職場の倉庫で自殺するという流れが私には重く感じました…
日本製の洗濯機の耐久性は素晴らしいですね。
ドラマのファンの方だけでなく初めての方にも
アンナチュラルもMIUも大ファンだったので、公開を楽しみにしていました。聞き慣れたテーマ音楽が流れるとワクワクしました。皆さんちょこっとずつの出演でしたが、効果的なセリフもあり、成長を感じられるシーンもありで、ファンとしてはたまらない時間でした。
もちろん初めての方も違和感なく見られる内容です。異常に豪華であることを除けば。
主演お二人の素晴らしい演技に引き込まれます。ただ情報量が多すぎてもう一度見ないと全部消化できないかも。パンフ読んで、考察動画見て、もう一度行きました。そこまでしたくないよーって方はしなくてもいいと思いますが、私はハマってしまったので。
洗濯機の伏線と死者が1人ってことと(それでも負傷者多数は許せませんが)最後にエレナさんが直接商品を受け取る親子(エンドユーザー)に会えたことがギリギリの救いになっている気がします。
でも死んでほしくなかったなあ。意識不明でも恋人のそばにいてあげてほしかったです。
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