「観てよかったし観てほしい。」映画クレヨンしんちゃん オラたちの恐竜日記 トフィーさんの映画レビュー(感想・評価)
観てよかったし観てほしい。
クレしん映画全作観ていますが、今回本当に良かった。いろんな世代のキャラが出て来て、クレしんとともに成長してきた自分としては嬉しい。
初期の頃に使われていた要素は、今の時代には使えなくて息苦しさもあると思う。それでも、限界まで懐かしいままのクレしんが好き。お尻出せなくても、水着のおねいさんや女装の人がいなくてもちゃんと笑えて面白い。夏休みだからキッズもいっぱいいたけど、子どもたちはねねちゃんのうさぎのシーンで笑ってたよ。
しんちゃんの変なとこで大人ワード知ってるとこもちゃんと活かされてて(けだものぉーとか今の子分かるんかな)、笑いました。
内容は、恐竜を作ってしまった弟と、父の夢を支える姉の成長、メディアに煽られて暴走する男、恐竜とシロの絆、そして悲しい最期という息つかせぬ緻密なストーリー。
今ってほんと、ちょっとしたことも許されず、すべてに配慮が必要で、作品づくりが難しいと思う。
確かにヘンダーランドの敵面白かったけど、あれ今やったらポリコレだろうし、あれもだめこれもだめで家族のあり方も変わってて、安易に笑えるものなんかなくて(個人的にはぞうさんダメになったのめっちゃつらい。ローリンググリグリもひろしの足臭も昔ほどエグくないし)、制作陣大変だろうなと思う。
それでも新しい時代にクレしんを作ってくれてめっちゃ嬉しかったし、モー娘。とか笑ったw
自分はアニメしんちゃんのスタート時に幼稚園で、
ほぼしんちゃんと同じ時代を生きてたので、今でも子どもだけで冒険に行ったりシロの自由感とか外飼いゆえのいろいろとか面白いんだけど、今のキッズはまた違う世界なのかな。
最後、ナナがああいう結末だったのは避けようがなかったですよね。
作ってはいけないものを作っちゃった青年の苦悩も伝わってきた。ラスト、ベイマックスを思い出した。
去っていくバブルがなにも語らなかったのもいい。
一つ頑張ったら次へ次へ求められて、今を認めてくれないつらさも分かる。
キッズはそこまで感じなかったかもしれないけど、大人になってもう一度見てほしい。
去年の手巻きも今年も本当に良かったです。
アンジェラの言葉にもしんちゃんのゆるさにも元気をもらった。ありがとう。