「ナナが兎に角かわいすぎる」映画クレヨンしんちゃん オラたちの恐竜日記 フリントさんの映画レビュー(感想・評価)
ナナが兎に角かわいすぎる
新しい家族が増えた特別な夏の話
毎年なにかしら挑戦してくる映画クレヨンしんちゃん、今年は恐竜とのことでなかなか作画大変そうだけど、どんな作品に仕上がったか期待しておしました。
歴代の映画シリーズでは中の上くらい面白さだったかな。
泣けるには泣けるし全体的にはいいんですけどちょこちょこ入る小ネタが滑ってた印象です。
恐竜の名前ギャグとか三葉虫とか踊りとか。
良かった点はなんといっても恐竜のナナですね。
これはシリーズ屈指のかわいいキャラでした。
スピノサウルスの子どもにこんなにも心を捕まれるとは・・・
ジュラシックパーク3であんなにも凶悪な印象でしたが、ナナちゃんかわええやん。
デザインも動きもしぐさも声も、どれもすばらしかった。
それにシロとの友情、連携攻撃とか熱かったですね。
シロは今回もはや主人公でした。
面倒見が良くて、優しくて、体を張って立ち回る姿はカッコよかったなぁ。
シロはなにかとしんのすけに振り回されたり、おバカな行動に呆れたりはするけれど
野原家にナナを連れていきたいほどには信頼や居心地の良さを感じてるし、しんのすけのこと大好きなんだよな。
しんのすけは映画で毎度のことですが今回もしっかり成長します。
シロとの絆もナナとの絆も深めるし何が大切で何を守らなければならないか、判断基準が明確でしっかり行動にでる、自分も見習わないといけないなと思いましたね。
個人的にはナナにひっかかれた傷を即座に「転んだだけ」と嘘をつくシーンはグッときましたね。
しんのすけはおバカだし不謹慎だったり迷惑行動はするけれど嘘はあんまりついてる印象がなかったんだけど新しいく家族になったナナを守るため、優しさがにじみでてましたね。
ヒロシもそれを理解して納得するあたりいい親子だなって感動しました。
最近のTVシリーズは見てないんだけれど「げんこつ」「ぞうさん」「ねねちゃんの人形殴り」ってあんまり出せなくなったと聞いていたので、制作陣のこだわりとかあったのかな?
「ぞうさん」変化球だったけれど工夫が見れてよかったですね。
恐竜の作画とかもかなり動くし映画全体がクオリティ高めだったしジュラシックパーク、ジュラシックワールドのパロディも楽しめました。
アンジェラちゃんもかわいかったしね。
不満な点についてですが、クライマックスの感動シーンですね。
定番の泣かせるポイントはしっかりあるんですけど、直球すぎて逆に下手だった印象。
作画や音楽、状況で涙腺は刺激されるんですけれども、こんなにお膳立てされたら素直に泣けない。「はい、ここが泣く所ですよ」ってなると子どもならいざ知らず、自分は涙がひいちゃうんですよね。
めちゃくちゃ悪いとは言わないが、なんだろう気合入りすぎてから回った感じかな。
映画シリーズには直球と変化球を織り交ぜて三振(涙腺崩壊)させられちゃう事を求めていたので残念でした。
とはいえ前回の3Dよりは何倍も面白いし感動できるのは確かです。
近年では天カス学園が個人的にシリーズ屈指感動作なのでそれと比べると見劣りするかな。感動系は過去作が強すぎるので見劣りするのはしかたないけれども・・・。
さてさて次回インド映画パロ!?
バーフバリとかRRRとかサラールとか使ってくるのか?
感動ばかりが傑作の条件ではないし、ギャグ満載のおバカ映画でも全然OKだよ!
アレンジの懐の広さも映画クレヨンしんちゃんの魅力だし最強の武器だと思う。好き勝手ながらも試行錯誤していい作品を生み出そうとする姿勢が大好きなので来年も期待してます。
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劇中セリフより
「やりたい時にやりたい事やれば?」
子どもにできて大人にできない事、大人にできて子どもにできない事、色々あるけれど思い立ったが吉日、行動あるのみだね。