「Diversity Inclusion、Unconscious Bias」ぼくが生きてる、ふたつの世界 Tonさんの映画レビュー(感想・評価)
Diversity Inclusion、Unconscious Bias
吉沢亮君が世間を賑わす前の暮れに都内最後の上映となる映画館で鑑賞。
呉美保監督の9年ぶりの作品。淡々と場面が流れていく。
吉沢亮は東京リベンジャーズ、キングダム、最近観たのは大河ドラマの青天を衝けだが、それらの作品では悪くはないのだけれど、等身大以上の役を演じてる感があり、ちょっと白々しい印象を受けていた。それが、今回はすっと入ってきた。ああ、吉沢亮はこれが素なんじゃないか。そう思わせるぐらいの自然さだった。
印象的だったのは、健常者の吉沢亮がろうの人に親切心から手助けをした時に言われた、「ありがとう、でも私達から取り上げないで」と言う言葉。ハッとした。できる事が限られている人達は、できる事を大切にしたいのだ。余計に気遣ってほしくないのだ。普通に接してほしいのだ。多くの人達はできる事が多い側の人間だ。だから、たくさんあるものから優先度をつけて捨てていく。我々の世界は引き算だ。でも彼らの世界は足し算なのだ。できる事が限られている人達からできる事を取り上げてしまったら、引いてしまったら、ゼロに近づき、その人は自分の存在価値を希薄に感じてしまうのかも知れない。親切という名の傲慢。本当の優しさとはいつも難しい。
そして電車の中で吉沢亮がお母さんと手話で普通に話した後、電車を降りた時のお母さんの、「ありがとう、人前なのに話してくれて。普通に接してくれて」という言葉にも固唾を飲んだ。人は無意識に人の目を気にする。無自覚に偏りを持って人を見る。Diversity InclusionとUnconscious Bias。もっと色々な人達に触れ、想像しないと身に付かない。基本的に世の中は不平等だらけだが、平等であろうと心掛ける事はできる。どうか明日の自分は普通に平等な自分でありますように。
ひなさん、沢山の共感を有難うございました。観ている映画の重なりが多いという事は、重なる価値観があるのでしょうね。私も拝見させていただきます。どうぞよろしくお願いします☺️
Tonさま、初めまして。
突然共感を連打して驚かせてしまったのなら申し訳ありません。フォローさせていただきました。
まともにレビューを書き始めてまだ1ヶ月の映画comビギナーです。私の7件のレビューのうち6件(下書きも含めると9件)と、同じ作品に投稿されている方に初めてお会いしました。
本当は共感したレビューすべてに一言ずつコメントしたかったのですが…。ちょっとストーカーみたいなので、こちらにコメントさせていただきました。