「プレゼント」インサイド・ヘッド2 ブレミンさんの映画レビュー(感想・評価)
プレゼント
前作がめちゃくちゃ感動もので、しかも共感できる部分が多くて、これぞディズニーといった作風だったのですが、続編である今作もその心意気そのままに、思春期になったからこそ増えた感情に惑わされるというテーマに昇華していたのがお見事で、やっぱこのシリーズ凄いわってなりました。
思春期に突入する事で感情が増えていく様子を、司令室のギミックを増やすという映像にしたのがとても良くて、単純な感情たちは遠くへ飛ばされ、新たな感情で自分の生き方を構築していくという誰しもが通ったことのある感情の変化の描き方が本当にうまかったです。
シンパイが新しい感情の中ではメインで動くのですが、ある程度の年頃になると、周りの目を気にしたり、もしこれをやったら自分は…みたいな悪い方向に物事を考えてしまうのが強く描かれていて、悪い事を考えて少し気を紛らわしているのもリアルにあったし、なんなら今も悪いことばっか考えているなと強く共感してしまいました。
イイナーってふと感情に出てしまうのも分かりますし、ハズカシのように振り返ったりしてすぐ顔が真っ赤になってしまうのも本当に分かります。数秒前の発言でやっちまった〜って思うことが1日1回は確実にあるもんですから大変です。
ダリィの感情は気を抜くとフッと出てしまったり、カッコつけの時に出てしまうのもあるあるで自分を見ているかのようでグサグサ刺さりました。
ナツカシが出てきたら本当に過去が積み重なっているなとなるので、嬉しいような寂しいような…笑
ライリーの行動が昔の自分を見ているかのようで、先輩後輩という最初の縦社会に順応していかないといけない様子や、馴染むためには友情を切り捨てなきゃいけないところとか、周りが見えなくなって暴走してしまうところとか、改めてあの頃の感情ってこんなに忙しなくしていたのかとアニメを通して伝えてくれるこの作品の良さに触れれた気がしました。
アニメーションはやはり素晴らしく、感情の世界のカラフルさや、独特な世界観を構築するギミックも盛りだくさんでアトラクション的な楽しさがたっぷり詰まっていました。
監獄から脱出するシーンなんか、次元が違うアニメーションが協力して抜け出していくメタ的な面白さもありましたし、とにかく画面がカラフルなのが目の保養になっていて素晴らしく、キャラの表情が前作以上に豊かなのも素晴らしかったです。
大ヒットしていますし、個人的にはベタですが3作目で一人立ちしていくライリーの感情たちを観ていきたいですし、人生の節目を迎える瞬間どうなっていくのかというのも観てみたいです。
自分の感情のコントロールは難しいけれど、その中で自分を見つめていく大切さを説いてくれる良いシリーズ作品だなぁと思いました。
ディズニー、無事に大復活ということでおめでたい。
鑑賞日 7/11
鑑賞時間 19:00〜20:50
座席 G-7(試写会にて)