同感 時が交差する初恋のレビュー・感想・評価
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ヨ・ジング君を観るためだけに
最近は、ドキュメンタリーや重めの人生ものが多かったので、久しぶりの恋愛映画で箸休め。ただただヨ・ジングくん目当てで鑑賞を決めていた本作品、20年ほど前に大ヒットした映画「リメンバー・ミー」を時代設定を新たにリメイクした作品だそう。
タイムリープものの映画はすでにたくさん存在しているし、少し見始めれば展開はすぐに想像がつくようなストーリーではありました。しかし本作品の見どころは(私の)、俳優ヨ・ジング様の演技です。韓国ドラマがお好きな方ならお馴染みの人気俳優さんですが、特にオススメな作品は「ホテルデルーナ」「王になった男」でしょう。「太陽が抱く月」では子役として大活躍、最近でいえばシン・ハギュンとダブル主演を務めた「怪物」が記憶に新しいです。前作では、いつものあのはじける笑顔を封印。息を呑むような存在感で魅了しました。まだ若干20代にしてキャリアは十分!!今後ますます目が離せない俳優さんなのです。もっと背が高くてイケメンな韓国俳優さんは山ほどいるのですが、彼の魅力はやはり類稀なその演技力。役を掴む才能が極めて高いように思います。これから鑑賞予定の方は、特に彼の顔の表情にご注目いただきたいです。一番の注目シーンは、逃げ出した亀を見つけた親友とハンソル(キム・へユン)を遠くから見ているシーン。ここでの彼の絶望した表情は是非とも見逃さないでほしい。個人的には、未来なんか変えるつもりで、ハンソルと幸せになって欲しかったですが、若い頃の恋愛ってこんなふうに自信がなくて、弱虫だったのかもしれません。
韓国における公衆電話や携帯電話、プリクラなど、時代背景的なものは日本と似通っていると思いますので、理解をこえることはありませんでしたが、時代による細かい言葉の面白さが今ひとつ理解できなかったのは、残念ではありました。とはいえ、不器用にも恋を成就させようと奮闘するヨ・ジングくん、幸せの絶頂からどん底へ切なくも突き落とされる悲劇のヨ•ジングくん、そっと陰ながら恋を応援するヨ•ジングくんと、様々な顔のヨ•ジングくんを観ることができたので、今宵は満足です!!
天才俳優ヨ•ジングくんを、もっともっと知ってほしい!その想いひとつで本日のレビューは書かせていただきました。
自分の人生が過去や未来を知る誰かの支え(愛)によって成り立っているかもしれない
オリジナルは、ユ・ジテとキム・ハヌルの主演で2000年に製作された「リメンバー・ミー」。2001年には日本でも吹石一恵と斎藤工の主演、山川直人監督のメガホンで「時の香り リメンバー・ミー」としてリメイクされています。
時を超えた男女の交流と言えば、韓国で大ヒットを記録した「イルマーレ」(2000)もあります。そして2006年にはキアヌ・リーブスとサンドラ・ブロックの共演でハリウッドリメイクされました。
生きる世界=時代が違うのに、なぜか心が通じ合う男女。純粋な絆にピュアな恋心が絡み合い、そんな奇跡のような境遇の男女のときめきと痛みが人々の心を打ちます。
現在の自分の恋人や人生の伴侶が、もしかしたら過去や未来と運命づけられた人なのかもしれない、自分の人生が過去や未来を知る誰かの支え(愛)によって成り立っているかもしれないと想像し、オリジナルとリメイクをあわせて見れば、より深く味わうことができるでしょう。映画はそんな可能性や記憶を映像化して見せてくれる素敵な装置なのです。
バンガバンガ
世紀末核爆発、緑の公衆電話、1999年はそういう年でしたね。大学の構内てのは青春そのもの。本来は文系であり作家になりたかったのに機械工学科に入学したキム・ヨンはやりたいことをやるために退学しようとも考えていた。そんな時、新入学生のソ・ハンソルと出会い、一目惚れ。恋に勉学にと夢中になり、やがて無線機を使い、不思議な体験をすることに。
『リメンバー・ミー』のリメイクということだが、時代も男女も変えている。もちろんオリジナルは知らなくても楽しめるし、23年という時代の差を超えても友情が熱く語られている。構内の電話ボックスもちょっとしたアイテムとして登場するけど、1999年の主人公が携帯電話を持ってるのに必要があったのだろうか。2021年に撤去されていないというのも・・・
ちょっとした味付けですが、20年以上勤めていた守衛さんの非正規雇用の解雇問題が社会学科の授業で発表されていた。この守衛さんのナイスプレイでヨンとムニが時を越えて交信していたことが明らかになる。そして終盤でもハートマークの枯葉掃除というグッドジョブ。その他にもカメのモンマンやプリクラ写真、映画『シュリ』とか『アタック・ザ・ガスステーション!』とか。しかも、この『アタック・・・』に出演しているユ・ジテが『リメンバー・ミー』(2000)の主演なのですね。ちょっとしたリスペクト。
恋愛も順調に進展するかと思いきや、ムニから父親と母親の名前を聞いて愕然とするヨン。自分がこのままハンソルと結婚すればタイムパラドックスが生じてしまう。ムニとの交信すら無かったことになるし、事実は変えられないだろう・・・未来を無視して恋愛街道を突き進む手もあったのに、身を引く辛さ。とても切ない。もし突き進んでいたら、世界線が分岐してパラレルワールドが出来てしまうのでしょう(想像)。ヨンが未来に書いた「時間旅行者」という小説が物語ってるかと思うと、ちょっとヨンでみたくなる!
【”時間旅行者そして「オーロラの彼方へ」韓国恋愛バージョン。”今作は無線で時を越えて繋がった男女二人と、その友人達の関係性を切なくもファンタジカルに描いた恋愛映画である。】
■1999年、皆既月食の夜。大学生のキム・ヨン(ヨ・ジング)は無線機を通してキム・ムニ(チョ・イヒョン)という同じ韓国大学の大学生と交信を始める。
キム・ヨンは、同学部の気風の良いソ・ハンソル(キム・ヘユン)という後輩の女子学生に好感を持っていたが、その気持ちとは別に、キム・ムニと会って見たくなったのだ。
そして、同じ大学に通っていると知って驚き、二人は翌日大学構内で会う約束をするが、ムニは二時間待っても来なかった。一方、どしゃぶりの雨の中で待ち続けるムニの前にもヨンは現れなかったのである。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・作品構成は、アメリカの無線機を通して30年前の父と繋がった息子の姿を描いた「オーロラの彼方へ」からヒントを得たのではないかと思った作品である。
だが、今作では父と息子ではなく、ある男と、男が好きだった女性の娘との繋がりだったという事が再後半に明かされるのである。
そして、この物語には構成上の瑕疵が無いのである。見事である。
・キム・ヨンが、同学部の気風の良いソ・ハンソルという後輩の女子学生に好感を持っていたのに、その気持ちとは別に、キム・ムニと会って見たくなるシーンでは、”浮気もんだなあ”などと思って見ていたが、成程、そういうことかあ、である。
無自覚に、自分が好きな女の子の娘と会いたくなったという事だろう。これも、皆既月食のなせる業で有ろう。
・キム・ヨンが、キム・ムニとの交信で知った、彼女がソ・ハンソルの娘であること。そして、その父は自分ではなく親友のキム・ウンソン(ペ・イニョク)だったと知った時の落胆ぶりは、実に切ない。そうだよなあ。今好きな女の子が、自分とは結婚しない未来を知ってしまったのだから・・。
故に、キム・ヨンは些細な事で、キム・ウンソンを殴ってしまうのである。その彼を介抱するのは、ソ・ハンソルなのである。つまりは、彼は意図せずに二人のキューピッドになっていたという設定も上手いのである。
そして、キム・ヨンが飼っていた亀の存在の使い方も見事である。亀は長生きだからねえ。
・キム・ムニも、徐々に事情が分かって来て、大学のレポートの発表で”愛と夢”について、話をした後に、7年もの間友人だったオ・ヨンジ(ナ・イヌ)から、”これじゃないか!”と手渡された「時間旅行者」という本。
その作者のサイン会のシーンは、素敵だったなあ。
顔を俯けてサインをしている少し老いたキム・ヨンが差し出された本にサインをする際に”名前は?”と聞くと、”キム・ムニ・・。”と答えられて、驚いて顔を上げた時に初めて見たキム・ムニの、はにかんだ顔。
そして、キム・ヨンは彼女にメッセージを書き、握手を交わすのである。
<ラストもとても素敵で、キム・ムニは勇気をもってオ・ヨンジに告白するのである。それに応えるオ・ヨンジの姿。
更に雨の中、オ・ヨンジがキム・ムニの所に向かう時に後ろから現れた顔は見えないが、キム・ヨンが差し出した、且つて自分がキム・ウンソンに差し出した傘を渡すシーンも良かったなあ。
今作は無線で時を越えて繋がった男女二人と、その友人達の関係性を切なくもファンタジカルに描いた時を越えた恋愛映画なのである。>
■韓国映画は、最初はポリィティカル映画に嵌り「タクシー運転手 約束は時を越えて」「工作 黒金星と呼ばれた男」「1987、ある闘いの真実」「光州5・18」「南山の部長たち」そして、昨年公開の「ソウルの春」
更には並行して、ノワール映画「名もなき野良犬たちの輪舞」「アジョシ」「オールド・ボーイ」「甘い人生」「チェイサー」「アシュラ」など数えきれないほど観て来たが、恋愛映画も秀作が多いし、ホント、参りましたなのである。
無線で23年の時を超えてつながった男女、さほど斬新でもないし、23...
冷ややかに観ていたのにいつしか
たまにはキュンキュンしたい
めちゃくちゃラブファンタジー作品🙄
こんなありえない設定、普段観ないんだけど
モヤモヤイライラしてからのキュンキュンに
なるのが良かったわけですよ🤣←何言ってんだお前w
身を引くヨンに泣けるし
ムニの恋心にも泣けちゃう😭
あぁたまにはこんなキュンキュンする作品も
いいもんだ😍
ちなみに
ヨン(#ヨジング #여진구 )より
親友ウンソン(#ペイニョク #배인혁 )の
お顔が好き♥️
過去(作)があるから現在がある
オリジナルの「リメンバー・ミー(2000)」は大好きな映画。しかし現在配信がない。DVDもちょっと困難。でもわが家にはDVDがある。久しぶりにオリジナルを鑑賞して今作を観ました。やっぱりオリジナルを超えられない。オリジナルと比較し、オリジナル多めのレビューになるとおもいます。
◯オリジナルは1979年と2000年の話で、1979年はまだ軍事政権下で学生運動もあり、時代の差を認識しやすい。
◯2000年の彼に付きまとう明るい女性がとてもいいアクセントになっている。
◯最初の約束の時計台で1979年は建設中だった。よりインパクトがある。
◯時空を超えた通信だと、抜けた電源で確信する。
◯真実を知ってしまってもタイムパラドックスを起こさない為に何も行動を起こせない。これは女性の方がより切なく印象に残る。
◯全てを決断した後、日本版リメイクの「時の香り」に通じる描写があり、そして両手を広げて舞う雪のシーンが美しい。
◯2000年の現在 大学教授になっている彼女に会いに行くが、少し離れた場所から、でも二人とも「その人」だと確信する。しかし、会話もせずそのまますれ違う。
◯2000年の付きまとっていた彼女も、ようやく彼が振り向いてくれて上手くいく予感がする。
オリジナルの内容のみになってしまいました。全編ピアノや弦楽で盛り上げてくれるが、リメイクは何度か急に大きな音楽で雰囲気を乱されてしまう。
オリジナルはより「ベタ」で今ドキではないのかな。今作だけの印象だとまた違うかもしれない。でも今作でも私、最後は涙が出てしまった。
今作は亀の存在は良かったな。小さな亀が時を経て大きく育っている。現代の彼女に渡った理由。彼がとても可愛がっていた亀が偶然彼女の手に渡ってしまう。ここで彼は決して一緒になれない彼女に亀を託して、ずっと気持ちの繋がりを感じることと思う。
CQCQ、あなたの恋は「Ditto」で満ちていますか? CQCQ
2024.2.28 字幕 シネマート心斎橋
2022年の韓国映画(114分、G)
2000年に公開された『リメンバー・ミー』のリメイク映画
1999年と2022年に生きる大学生が無線機を使って交流する様子を描いたファンタジー&ラブコメ映画
監督&脚本はソ・ウニョン
原題は『동감』、英題は『Ditto』で、ともに「同感」という意味
物語は、2022年と1999年のソウル大学を舞台にして、そこに通う時を超えた大学生の交流を描いていく
2022年に大学に通っているキム・ムニ(チョ・イヒョン)は、父が使っていたHAMを使って交信を試みていた
ある日、その応答に答えた男がいて、彼は1999年に同じソウル大学に通っているキム・ヨン(ヨ・ジング)という学生だった
ヨンは通貨危機の煽りを受けた時代に生きていて、堅実な生活のために行きたくもない機械科に通っていた
彼は大学でバスケサークルに入っていて、その練習中に親友のウンソク(ペ・インヒョク)を怪我させてしまっていて、それを仲間からなじられたりもしている
ある日、ヨンは新入生のハンソル(キム・ヘユン)と会う機会を持ち、そこで彼女に一目惚れをしてしまう
話の流れで無線に興味を持っていることを知ったヨンは、ウンソクからHAMを借りて勉強することになった
そんな彼の元に、2022年のムニの電波が届いてしまうのである
映画は、2000年に公開された韓国映画『リメンバー・ミー』の時代を再設定したリメイク作品になっていて、リメイク元の未来が今回の過去パートになっている
それによって、世代間ギャップの描かれ方が違うのが特徴で、1999年を取り扱っているので終末論に苛まれている世代であることもわかる
絶望的な未来があることを知って終末論を否定することになるのだが、あの時点でのヨンならば、「いっそのこと世界が破滅してしまえば良いのに」と思ったかもしれない
だが、ムニがこの世からいなくなるという未来になるのも嫌で、それが原因で姿を消すということになっている
映画では、彼氏がいるにも関わらず、ハンソルはその恋に見切りをつけてウンソクと付き合い始めていることになるのだが、どれぐらいの期間、ヨンのことを探したのかなどが描かれない
それゆえに若干悪者っぽい印象になっているのだが、ハンソルが行方不明になったヨンを探すというシークエンスは描いていた方が良かった
部屋に行ってもいない、実家に行ってもいないという中で、憔悴するハンソルに寄り添うウンソクという構図を描いていれば、もっと印象が変わったように思える
このあたりのシークエンスと並行して、ヨンがどこに消えて、何をしようとしているのかを描くことで、ラストのヨンとムニの邂逅が感動的なものになるのかな、と思う
そのためにも大人になったハンソルとウンソクの夫婦シーンが必要になるのだが、このあたりは手間をかけてでも描くべきで、「外国に行っている設定」で登場させないのはナンセンスだったように思う
いずれにせよ、物語の骨子がしっかりしているので、欠落に思えるパートを減点材料としても補える出来になっている
1999年を生きた経験がある人には懐かしいシーンがたくさんあって、日本初のダンスダンスレボリューションとか、ノストラダムスに傾倒する若者などは観ていて楽しかった
その一方で、変わりゆく言語に関しては、日本と同じように「新語の誕生」「略語の進化」などが描かれているので、このあたりの解説はパンフレットに委ねても良いのかもしれません
昔の演劇集団キャラメルボックスでやっていた舞台のようなタイムリープ・ラブ・ファンタジー
昔の演劇集団キャラメルボックスでやっていた舞台のようなタイムリープ・ラブ・ファンタジー。
原作は2000年の韓国映画「リメンバー・ミー」だそうですが、無線機などで過去と通話する話はほかにもあったような気がします。
1999年の気恥しいような大学生の純粋な恋愛シーンに、自分はその年代ではなかったのですが、学生時代の描写に昔を思い出して、イタイような、気恥ずかしいような気持ちになります。
そして、韓国映画だけあって、2つの時代のヒロインが、どちらもとっても可愛い。
また、タイムリープもののお約束、伏線も感動的に回収。
1999年、公衆電話ボックスへの落書きも。
2022年ならではの韓国語の流行語も興味深い。韓国でも今の時代は言葉を省略するのが流行りなんですね。
無線でやりとりした二人の関係、そして終盤の展開も、予想からひとひねりあって泣けます。
ラストのラストにもオチがいいです。
現実的にありえないザ韓国映画! 無線機で1999年と2022年にい...
ごめんなさい 映画として良いか悪いかの前に、ストーリーが好き 贔屓...
ごめんなさい
映画として良いか悪いかの前に、ストーリーが好き
贔屓目に点数をつけてしまったかも
でも、本当に昔の時代の学生と思えてしまうほど、
作りも良かったと思う
最後の最後も良かった
そのシーンの前に席を立った人がいたけど、
その人にも見せてあげたかった
2024年上半期ベスト10に入りそう。ぜひぜひ。
今年69本目(合計1,161本目/今月(2024年2月度)22本目)。
(ひとつ前の作品「劇場版 マーダー★ミステリー 探偵・斑目瑞男の事件簿 鬼灯村伝説 呪いの血」、次の作品(明日予定)「劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦」)
大阪市では韓国映画といえばシネマートと相場があるのですが、1週間ずれの上映にもかかわらず9割埋まりというのが印象的でした。
映画の趣旨としては韓国のアマチュア無線を媒体とする恋愛もの。実は映画で示される2つの年は皆既月食が見られた年で、アマチュア無線では月面反射技術という概念があります(映画内で月が出るのはこのことを指している)。
2021年と1999年だったかの2軸でつながる映画ですが、特に1999年の描写については、日本ではいわゆる就職氷河期があった事情がありますが、アジア通貨危機に端を発する韓国の問題が日本にも波及してきた部分は多々あります。
作内で「理系と工学の違い」や「工学部に女子が進学するなんて(男子の告白の)競争が激しくなるぞ」、またいわゆる高校→大学での「文転・理転」(高校時代に文系選択の子が大学入試で理系学部を選択するなど。逆も同じ)といった話題にも飛びますが、これはお隣韓国とはいえ日本でもほぼ同じ現象が見られます(私は理学部出身ですが、理工学部としてまとめる大学もある。また工学部は高専からの進学も見られる)。
※ 文転・理転は日韓共通ですが、当時(1999年)は日韓ともに就職氷河期で、少しでも職業選択で有利になるように「実技能力」が身につく工学部が好まれた時代は(日本でも韓国でも)存在します。
映画内では明確に示されていませんが「初級アマチュア対策本」といった本があることは映画内で示されますので、日本のアマチュア無線(1~4級)に相当するような資格は多少差があっても実施されているようです(なお、日本と韓国は相互運用協定を結んでいるので、日韓のそれぞれの資格がもう一方で運用するときどの級みなしで運用できるか、が決まっています)。
1999年といえば日本はもちろん韓国においても(工学部在籍という事情をみても)アマチュア無線という文化自体が廃れていた時期ですが(かつ、韓国では北朝鮮問題があるので、日本と比べると若干アマチュア無線に関する法規制が日本と異なる)、まったくないわけでもないですし、俗に「趣味の王様」と呼ばれるアマチュア無線を通じて生きる年代もちがう2人をおいかけていく映画としてはとても良かったです。
シネマートで見ましたが、シネマートは時々、韓国映画にせよ映画の趣旨にあったイベントを開催する(例えば、大阪市での韓国料理専門店とコラボしてチキンだのをその場で売ったりレトルトでかえたりする)ことがありますが、本映画でそれはちょうど日本橋(東京の秋葉原に相当する電気街)とのコラボになりましょうが、日本ではもちろん「無資格者のアマチュア無線は禁止」なので、この点のコラボは(法律的に)しにくいです。
採点にあたっては、やや「月面反射通信」といった高度な話題に飛ぶことについてその説明がないこと、また「日本で」見る分に関しては「アマチュア無線に関しては日本では資格が必要です」のひとこと(アマチュア無線を管轄するのは総務省)が欲しかったかなという気がしますが、2024年の日本でアマチュア無線を「これから」やってみようかという人は少ないか観念しづらいという「実際上の問題」まで加味して減点なしにしています。
胸キュンものわ素直に楽しめます
いいねぇ、この手のラブコメは大好きなんです、おまけに韓流美男美女で、一種のタイムトラベルものの荒唐無稽で。どうやらリメイク版のようでこの素晴らしいプロットを考え出した方を賞賛したいが、ここでよろしいのか。2022年と1999年の23年のギャップを乗り越えてのラブ・ストーリー。タイムトラベルと書いたけれど、正確には無線機を使っての電波通信。しかもあとで判明するけれど、全く同じHAM機器を使っているのがミソ。
このタイプの成功の鍵は、感情の流れが納得行くか? タイムトラベルものの齟齬はないか? でしょう。この2点を押さえた上で、本作は時代ギャップをうまく取り入れた点がポイントです。際どくガラケーの時代設定も絶妙で、大学生の年齢的にも23歳は可能性に満ち過ぎる。
男の子は可愛いが勝った清潔極まりないイケメン君で、女の子はロン毛がキュートな小柄タイプ。ケータイの電波は届ない時代超えだけれど、HAMの電波が何故か繋がりワクワクドキドキが始まる。当然に半信半疑のシチュエーションが少しずつの状況証拠がうまい具合に積み重なる辺りのキュンキュン感がいいのです。
ほぼ納得した段階で襲うのは、まさか2人は親子? の杞憂も解っているようで、ちゃんと伏線で安心させてくれます。電話ボックスの傷跡といい、無線機に貼ったシールといい、ペットの亀の扱いも巧妙で。何故か冒頭から主人公に纏わりつく先輩の存在も次第に必然が明かされる。観客の必死で考える疑問の1つ1つを丁寧に順に解き明かしてくれないと、自分勝手の駄作となる愚をしっかり排除しているから楽しめるのです。いよいよの厳しい現実に直面した際の衝撃の嫌味なく伝わり、その後の対応もタイムパラドックスに陥ることなく大人の解決が好ましい。
しかし、そこを敢えて未来を変えてでも初志貫徹する手も、所詮娯楽映画ですので大いにありかと。そう、この「もし」の設定による大きな変化は鑑賞後に観客自ら楽しめばよろしいわけで。ただ、ふたつの時代の女の子がどちらもロン毛でかなり似たタイプなのが困ったものです。ヘアがカールしているか否かくらいしか識別出来ませんでした。
23年の時を越え、色んな事が繋がりまくる韓国の恋愛映画。 本年度ベスト!
予想以上の面白さ!
鑑賞予定の方は前情報は遮断しての鑑賞を推奨。
1999年を生きる韓国大学の機械工学科のヨン。
趣味は読書。
主席で入学して来た女の子、ハンソルの事が気になる存在。
2022年を生きるヨンと同じ大学に通う女子学生のムニ。
幼馴染みで同じ大学のヨンジが気になる存在。
両親は海外出張中。
個人的に自分はハンソルよりムニの方が好みのタイプ(笑)
ヨンとムニがアマチュア無線で偶然繋がり交信する中、同じ大学に通っていることが発覚。
大学内で会おうと約束するものの会うことが出来ず、お互いが別々の時代を生きていることが判明。
無線で交信する中、ヨンとハンソルが付き合える様にムニがアドバイス。
ついにヨンとハンソルが付き合う事に成功。
無線で話し合っていたヨンとムニもお互いが気になる存在となって行く中、ある衝撃の事実が発覚。
この事実が予想も出来ず壮絶過ぎた(笑)
付き合い始めたヨンとハンソル。
その事実を受け止め、ヨンが自分が身を引くシーンに泣ける。
リア充から奈落の底に落とされた感じで先の展開が全く予想出来ず。
物や人々、動物など色んな事が繋がって行く感じがハンパ無い!
ヨンとムニ。
時代は違えど同じ場所の階段で月を見上げるシーンが美しく印象に残る!
そして全ての人が幸せで終る感じがとても良かった!
本屋でのサインも素敵!
雨の日グッズも素敵!
メッチヤ自分好みの素敵な恋愛映画でした( ´∀`)
「さあ、ここから」と思ったら物語が終わった
設定すごいの。
無線機で過去とつながるってところは「《シグナル》かよ!」と思うんだけど、その設定に何を放り込むかで、全然違うのできるんだなって。
キム・ヨン(ヨ・ジング)がソ・ハンソル(キム・へユン)と付き合いたくて頑張るんだよね。それで無線でつながったキム・ムニ(チョ・イヒョン)にアドバイス求めるの。
みんなキム・ヨンを応援するよね。『明日から、恋人として会おうか』のシーケンス良かった。想いがつながったときって、なんでこんなに嬉しいんだろうね。
キム・ヨン応援モードに入ったところで、キム・ヨンとキム・ムニの関係が明らかに。
キム・ヨンは、キム・ムニのお父さんの親友なんだね。そしてキム・ムニのお母さんはソ・ハンソル。だから、キム・ヨンは親友にソ・ハンソルを奪われる未来が待ってんの。「どうすんだよ、これ」って話で。
キム・ムニにしたらね、そうは言ってもキム・ヨン応援したいと思うんだよ。ここまで事情も聞いてるしね。でも、それしたら、キム・ヨンとソ・ハンソルが付き合い続けたら、キム・ムニはこの世に生まれないんだよ。どうすんだよ、これ。
しかし、そこは韓国脚本。脚本家を100人集めて今後の展開聞いたら、13通りぐらいの展開を思い付きそうなところで、すごい展開を出してくるんだろうなと思ったの。「さすが、韓国脚本!」って言う準備して待ってたからね。
そしたら、そのまま終わった。
キム・ヨンが「耐えられない」という感じで大学を去って終わり。一応「夢のために大学を辞めたい」っていう伏線は張りまくってたけど、弱いでしょ。
それにソ・ハンソルも「キム・ヨンいなくなっちゃったし、親友の方でいいわ」ってくっついちゃったら駄目でしょ。大学ぐらいだとリアルには良くある話だけど、フィクションでそれ語られたら萎える。
『なんでかな』ってところなんだけど、この話、どうも主人公はキム・ムニなんだよね。
『確かにオープニングはキム・ムニからだったなあ』と思ったけど、その後はキム・ヨンの事情をメインで語るから気付かなかった。
そしてキム・ムニの恋愛はうまくいってエンドロールになりました。
亀は長生き
今週、暗い、重い、殺伐系といった映画が重なったので、軽めの1本で入れたらなかなか楽しめた。
2000年の韓国映画「リメンバー・ミー」のリメイクだそうで、日本でも吹石一恵、斎藤工でリメイクされているがどちらも未見。
1999年の男子大学生と2022年の女子大生がアマチュア無線機で時を隔てて交信し、お互いの初恋のアドバイスをし合う。当然、実はお前ら親子?みたいな結末を想像してたらもうちょいビターな、しかし悪くない若者の成長物語でした。当然あるあるのカルチャーギャップの小ネタは笑える。韓国の大学生活て結構日本と似ているのね。
邦題はちょっとミスリードか?あと「同感」って何よ?
ペットの亀の使い方がうまかった。長生きする生き物じゃないとこれは無理。それからエンドクレジット中の挿入シーン。あの出会いを仕掛けたのはお前だったんかい!
韓国はアマ無線の免許要らんのかとか、そもそもアンテナは、というのは野暮ですね。
過去とのホットラインがつながったら、やっぱり株価と重賞レースの結果聞くよな、っていうわたしは心が穢れてます、はい。
大学時代の恋の甘さと切なさを思い出す
最近、韓国映画の魅力に気づき、たまたま行きつけの映画館で本作が上映されることを知り、公開2日目に鑑賞してきました。本作はリメイク作品のようですが、元の作品を知らないので比較はできません。客入りもパッとしませんでしたが、多くの人が共感できるような内容でなかなかおもしろかったです。
ストーリーは、大学生のヨンが、無線機でたまたま繋がった相手ムニが同じ大学に通う女子学生だと知り、大学構内で待ち合わせて会おうとするものの会えず、一方のムニも約束をすっぽかされたと怒るが、交信を重ねるうちに二人は違う時代を生きていることに気づき、しだいに打ち解け、互いの悩みを相談し合うような不思議な信頼関係で結ばれていくというもの。
ヨンとムニは20年余り異なる時代を生きており、流行や文化に違いはあれど、本質的な悩みはたいして変わりません。だからこそ互いに共感できたし、顔の見えない無線だからこそ素直に本音で話せたのだと思います。なんだか現代のネットの繋がりにも、似たものを感じます。
そんな二人が時間を超えて互いの恋愛を応援しつつ、信頼を高めながら強い絆で結ばれていく過程が、丁寧に描かれていたのはよかったです。ムニのアドバイスを聞いたり、ヨンの言動を見守ったりしながら、こちらまで学生時代の恋を思い出して、甘い気持ちになったり切なくなったりします。あの時こうしていれば…なんてことは人生に多いですが、迷ったその時こそがタイミングで、自分の気持ちに素直に従うのがいちばんいいのかもしれません。といっても、とかく一歩を踏み出せない自分には、いつまで経っても難しい課題です。
時を超えた交信は、「シグナル」「9月の恋と出会うまで」など、これまでもいろいろな作品で観たことがあります。どれもなかなかおもしろかったのですが、タイムパラドックス的な話になると急に難しくなります。しかし、本作ではそのあたりに触れていないし、登場人物も歴史を変えようとしないので、最後までわかりやすいです。また、亀の演出もよかったし、ラストの傘も印象的でした。
ただ、ヨンの勘違いでの暴走ぶり、姿を隠した彼を追わないハンソルには違和感を覚えます。結局、二人は結ばれない運命だったと考えるべきなのでしょうか。また、全体的にゆったりしたテンポで描くのはいいのですが、中盤はやや間延びした印象を受けました。あと、ヨンのその後が描かれたのはよかったですが、あまりに若くてびっくり!大切なシーンなので同じ俳優でいきたかったのはわかりますが、もう少し老けメイクをしてもよかったのではないかと思いました。
主演はヨ・ジングとチョ・イヒョンで、無線を通じて親しくなっていく自然な感じ、それを経て初めて出会う終盤のシーンは名演です。脇を固めるのは、キム・へユン、ナ・イヌらで、みんなキラキラしています。
タイトルなし(ネタバレ)
元の映画は観ていないので、エンディングは知らず。
それでもこういう時間を超えた物語は、観ている側も意識せずとも先を考えてしまう。
ヨンが、もし、知らなければ、ヨンはどうしたのだろう。ヨンの未来はどうなったのだろう。
時の経過は一方向なはずだけど、時間が行き交う物語では、それもあっての今なのか、過去が未来を変えるのか、考えてしまう。
それでも、最後まで観ると、もし、はなかったように思える。
そして「今」のふたりが出会う
本を受け取るヨンの左手薬指に新しさのない指輪が見える
親友と恋人とペットの亀を失っても、ヨンにも違う出会いと幸せが訪れたのだろうとホッとする。
そして、ヨンとムニの会話。
何も確認せずに分かり合うふたり。
唯一出るのは亀のこと、でもそれだけで十分なのだろう。
実はヨンが、ムニをそっと見守っていたこともわかる。
ヨンの優しさが沁みる。
마음 가는 대로 솔직하게, 진심은 언제나
心の向くままに正直に、真心はいつも
ひとひねり
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