地獄の黙示録 特別完全版のレビュー・感想・評価
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タイトルなし
オリジナル版やファイナルカット版は未鑑賞。初の地獄の黙示録だから何が変更されたり追加されているのかは全く分かっていない。
ずっと戦場の狂った感を匂わせているのだが序盤は戦場でサーフィンにはげんだりと狂気を感じさせつつも呑気な面を観せていたが、先に進めば進むほど狂気だけの重苦しい世界に変わっていく。正直、到達した目的地で生活できる自身はない。
序盤のヘリが飛び交い森が燃やされる戦場は当時の映像技術を考えると目をみはるものがある。
十分に楽しめた作品だったが兎に角尺が長い。200分超えの作品を観るのは久しぶりでレンタル屋に置いてあったかは分からないが置いてあればオリジナル版にしておくべきだったと少し後悔している。
オリジナル版との違い
オリジナル版との違いは、フランス人パート部分が加わったこと。ベトナム戦争の歴史を知るには、フランス植民地時代の存在を忘れてはいけない。そういう意味では見る価値のある映画であった。ただ、映画ではそれほど深く掘り下げてはいないが。
ただ、映画としてはこの部分の挿入は他の部分とはかなり異質な感じを受けた。あまりにも平和すぎるのだ。
個人的に気にいっているのは、ストーリー展開には全く関係ないが、みんなと食事中、会話が一瞬途切れたときにフランス人女性が「今、天使が通らなかった?」と言って間を持たせるということを知ったこと。面白い表現だと思って、同僚との忘年会で、一瞬沈黙があったのですかさずこの表現を口に出したところ、さらにシーンとしてしまったが、同僚の1人がそれってフランスのことわざですよねと言ってくれて、ほっとした記憶がある。
戦場のカオス
第32回カンヌ国際映画祭パルム・ドール受賞作の完全版。
Amazon Prime Videoで鑑賞(字幕)。
オリジナル版は鑑賞済み。
追加シーンによって全体的に冗長になった印象。前半と後半で様相が変わるし全体的にとっちらかっている感じだが、もしかしたらこれが戦争の混沌さを表現した結果かもしれない。
戦場の最前線は理路整然としているわけが無いし、普段は考えつかないようなことが起きるに決まっているのだ。戦場に蔓延るカオスそのものの雰囲気が伝わって来るようであった。
※修正(2025/06/20)
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