劇場公開日 2024年6月21日

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ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディのレビュー・感想・評価

全294件中、21~40件目を表示

3.0全体的に少し物足りなさは残るが、嫋やか映像と音楽で、ひとコマひとコマ、丁寧に撮っている

2025年3月16日
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鑑賞方法:VOD

幸せ

1970年冬、ボストン近郊にある全寮制のバートン校。クリスマス休暇で生徒と教師のほぼ大半が家族と過ごすなか、生真面目で融通が利かず、生徒からも教師仲間からも嫌われている考古学の教師ハナム(ポール・ジアマッティ)は、家に帰れない生徒たちの“子守役”を任命される。
学校に残ったのは、勉強はできるが家族関係が複雑なアンガス・タリー(ドミニク・セッサ)。食事を用意してくれるのは寮の料理長メアリー・ラム(ダヴァイン・ジョイ・ランドルフ)。メアリーは一人息子のカーティスをベトナムで亡くしたばかり。息子と最後に過ごした学校で年を越そうとしている(公式サイトより)。

大ヒット映画「ホームアローン」よろしく、アメリカ人が異様に大事にするクリスマスホリデーに取り残された先生、給仕長、生徒の2週間を描く。トレイラーの内容から何となく察せられるストーリーにプラスαが加わるくらいで、どんでん返しや予想を裏切る展開といった類のものではない。机の上に立つ、みたいな映画的な演出もないといえばないので、全体的に少し物足りなさは残るが、嫋やか映像と音楽で、ひとコマひとコマ、丁寧に撮っているという印象。

ケネディ大横領暗殺、キング牧師暗殺、ベトナム戦争への介入など、社会的に大きな混乱をもたらした数多くの事件が起きた1960年後半から1970年前半は、アメリカにとって暗黒の時代であった。そうした混迷を背景に、「ヒッピー」のような「反体制」「自然回帰」「解放」的な思想は主に10代後半から20代前半を中心としたカウンターカルチャーに成長した。そうした時代背景を、ほんのりと匂わせる程度の演出には好感が持てた。また人生訓や、それでも人生は続く、的な押し付けがましさがなく、ナチュラルに散りばめられていたところも疲れずに観られた。

本作で給仕長のメアリーを演じたダヴァイン・ジョイ・ランドルフが、第96回アカデミー賞助演女優賞を受賞した。

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えすけん

3.5自分の存在に価値を感じられない人々の再生の物語

2025年3月14日
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鑑賞方法:VOD

悲しい

知的

幸せ

様々な理由で、クリスマス休暇に行き場なく、寄宿学校に居残ることになった教師、職員、生徒の三人。
生徒にも同僚の教師にも軽んじられている教師。
大切なものを失って悲しみにくれている職員。
誰も自分を大切に思ってくれないという孤独感に苛まれている生徒。

最初はお互いに距離を保って、いや、むしろお互いを避けていた三人が、小さなエピソードを積み重ねるうちに、それぞれが言えなかった秘密を知り、互いの存在感がどんどん大きくなってゆく10日余りの日々を描いた物語です。

愛情の反対語は憎しみではなく無関心だといいますが、互いを知るうちに相手を尊重する感情が芽生える様を丁寧にたどっています。

しかし、クリスマス休暇に行き場がないというのは、欧米文化圏の人々にとってはクリぼっちどころではない孤独感なのですね。

しみじみとする映画でした。

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さとうきび

4.0良い映画

2025年3月2日
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鑑賞方法:VOD

泣ける

笑える

楽しい

こういう映画は好物なので。
ある程度予想のできる王道展開だったとはいえ嫌な感じは全然しなくて、ユーモアも自分に合っていたし、淡々と進んでいくストーリーも良かった。少し長く感じたけどラストも良かったです。

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七味唐辛子

5.0教師の仕事

2025年2月27日
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アメリカでのクリスマスの意味は大きいんですね
教師は大変だなぁ
楽しめました

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alextm

4.5良い作品でした。

2025年2月25日
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鑑賞方法:DVD/BD

全くどんな作品なのか分からず観ました。
誰かに悩みを聞いてもらえるだけで、
誰かがそばにいてくれるだけで、少しでも心が
楽になるなら、そんな映画です。

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マイタケ

4.0男前になる

2025年2月21日
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鑑賞方法:VOD

笑える

悲しい

主人公(ポール・ジアマッティ)は頑固で偏屈な全寮制学校の先生、クリスマス休暇で一人だけ寮に居残った生徒(ドミニク・セッサ)のために当直をこなすことに。
まかないのおばさん(ダバイン・ジョイ・ランドルフ)と三人で少しずつ人間関係を作り上げていく。
登場人物の人生はすべて波乱万丈、せめて未来のある若者だけは・・・。
心が次第に絡まっていくのは、観ていてほっこりする。

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いやよセブン

4.5切ない

2025年2月17日
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鑑賞方法:TV地上波

切ないけどジーンとするストーリーです

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ニックネームは考え中

4.0人に近付くことは地雷を踏み抜くこと

2025年2月10日
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鑑賞方法:VOD

幸せ

1970年代ボストン。
アメリカでも屈指の古い都市であり、保守的な考えが強い場所。
そんな場所だからバートン校も結構締め付けの厳しい学校なんじゃないかな、と。
ベトナム戦争の爪痕も生々しい時期だけに「君たち生徒は恵まれている」という言葉も重い。

そんな中、クリスマス休暇に寄宿舎に残った変な組み合わせの3人。
お互いに親しいわけではなく、教師と生徒は敵対的と言っても良いほど険悪。

アメリカのクリスマスは、恋人と家族の違いはあるが、日本と同様に孤独感を感じやすい季節。
共に過ごす家族が”いない”という事実は、日本よりも淋しく、自尊心を損なうものなのだろう。
反目し合いながらも、クリスマス休暇を過ごす中で、クリスマスという許しと親切の季節が不器用ながら少しずつ対話を重ねさせる。
作中で教師と生徒は、時に父子、時に叔父甥と偽る。
周囲から見れば、それはそのように映るのかもしれないが、一時として彼らは教師と生徒以上の関係にはなっていない。
2人にとってはどこまで言っても嫌な教師と愚かな生徒でしかない。
しかし、対話は触れられたくない事実と明かした事情を引き出し、お互いの美徳と敬意を払うべき高潔さを見出していく。
互いの幸運を真摯に祈れる関係にまで昇華していくのは非常に尊い。

「立派ではないが、聡明である」

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昭和ヒヨコッコ砲

4.0タイトルなし(ネタバレ)

2025年2月5日
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猫柴

5.0"最高!"の一言に尽きる

2025年1月28日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

笑える

幸せ

初ミニシアター

宇多丸の受け売りだけど、これほど尊く崇高な映画を観たことがない。

言葉の使い方が非常に巧みで、例えば"我々だけの話(アントルヌー)"や"バートン男子"、"キャンディケーン"など、アンガスとハナム先生の間だけで使われる言葉が度々登場するが、それらの使い所がオシャレすぎて感服する。
加えて終盤ハナム先生が校長に対して口にする"人間の形をした陰茎癌"はピカイチのセンスにコミカルさも相まってすごく笑えた。
これらのユニークな言葉を巧みに使いながら、ラストシーンでハナム先生がアンガスにかける言葉は"頑張るんだぞ、君なら大丈夫"というなんとも普通で気取らないありきたりな言葉。
真に大事なことを伝えるときは、カッコつけずまっすぐに伝えるというメリハリのある台詞遣いがたまらなく良い。

実際にバートン校の演劇部に所属するドミニク・セッサの演技には脱帽。
声質が非常に耳心地よく、表情の演技も素晴らしい。
ポール・ジアマッティの過去作で最も印象に残っていたのは"アメイジングスパイダーマン2"でのライノ役だったが、これほど素晴らしい演技ができる役者とは知らなかった。
アカデミー主演男優賞はキリアン・マーフィーではなく彼に贈られるべきだったとさえ思う。

音楽や映像からもレトロな雰囲気が敢えて醸し出されており、70年代の古き良きドラマ映画が現代に甦ったかのような感覚に陥った。

間違いなく映画史に残る大傑作!

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Alejandro Gillick

4.5タイトルなし(ネタバレ)

2025年1月25日
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楽しい

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mui

4.0ダヴァイン・ジョイ・ランドルフ

2025年1月25日
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鑑賞方法:VOD

2025年1月25日
映画 #ホールドオーバーズ #置いてけぼりのホリディ (2023年)鑑賞

全寮制の男子高校で、クリスマス休暇に居残ることになった1人の生徒と嫌われ者の中年教師と料理長の女性職員が、最初は反発しながらも少しずつ心を通わせていく

クリスマスを家族で過ごせない人の孤独は深いんだな

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とし

4.0恵まれた環境の満たされない子ども

2025年1月25日
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鑑賞方法:VOD

泣ける

知的

幸せ

ベトナム戦争後のアメリカの、全寮制の寄宿学校が舞台。
クリスマス休暇に家に帰れないという、日本のクリスマスに恋人がいないということより
よっぽどみじめな気持ちにさせられる子どもたち。
金持ちの息子だから、物理的に満たされている分精神的にほっとかれている感じだ。
インターネットもない時代、素敵なものを見たりやりたい気持ちが強い。

何を美徳とするか。何を教えるのが良いか。
先生の最後の選択に痺れる。

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かやは

5.0教育とは何か

2025年1月25日
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泣ける

楽しい

幸せ

ハートウォーミングな教育モノかと思いきや各キャラクターのバックグラウンドの奥行きがすごくてストーリーに深みを出している。傷ついてきた人たちが、お互いの関わりによって少しずつ癒やされていく様が見ていて心地いい。人生とは何か、教育とは何かを問いかける作品。ラストが好きすぎる。毎年クリスマスに見たい。あと主演の男の子市川実日子に似てるよね。オシャレな顔です。笑

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れい

2.5もうちょっとリアリティを

2025年1月23日
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いい話作る気まんまんなんだよなー。だってこのポール・ジアマッティ、この程度の嫌味とユーモアならそこまで嫌われないし、もし仮に学期中はわざと嫌なヤツ演じてたとしても、こんなに心根が良ければそこまで毛嫌いされるような人間にはなれないでしょ。全編に漂う空気がウェイン・ワンのスモークに通ずるいい映画ですよ感。若き日に見たスモークが感動的にいい映画だったなーと十分年取ってから見なおしてみたら、何とまあ感傷的なお涙ちょうだい映画で愕然としたように、これは会社の若い子にスゴイ良いですよ、とすすめられたのです。彼女も20年後に「わーなんだこの映画湿度べったべた」って思うのかな。

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柴犬泣太郎

3.0勧善懲悪でないあたりが本作の魅力か

2025年1月22日
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鑑賞方法:VOD

個人的にはあまりアンテナにかからなかった作品だったが、第96回アカデミー賞5部門ノミネート助演女優賞受賞ということで鑑賞。
観てみて、景色や街並みはきれいに撮れていたし心洗われる優しいストーリーだったしでとても良い作品だとは思ったが、アカデミー賞作品賞ノミネートというわりには結構普通過ぎな印象。良い意味でも悪い意味でもあまりクセがなく、優等生的にも映るし、反面物足りなくもある。
とはいえ、本作がもっと解りやすい勧善懲悪的に創られていたならば、ここまでの評価はなかったのかも知れない。

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いけい

3.5忘れられないホリデー

2025年1月19日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

最低?最高?
どちらでも無いけど、
忘れることのないかけがえのないホリデー。

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上みちる

4.0特別な年末年始をじっくりと

2025年1月17日
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【鑑賞のきっかけ】
アカデミー賞受賞作品であることも知らず、未見でしたが、動画配信が始まってからは、高評価の作品として、注目されていることに気づき、鑑賞することとしました。

【率直な感想】
ジャンル的には、「コメディ」となっているけれど、心暖まる人間ドラマの雰囲気を強く感じた作品でした。
題名の「ホールドオーバーズ(The Holdovers)」というのは、「残留者」という意味だそうです。
時は1970年、とある寄宿学校で、ほとんどの生徒が、年末年始を帰省して過ごすこととなる中、寄宿学校に残ることになった生徒・アンガス。
そして、残留する生徒の面倒をみることとなった、古代史の教師・ハナムと、料理長のメアリー。
3人の過ごした1970年末から1971年初までの10数日を描いたのが本作品です。
それぞれが、心の中に何らかのわだかまりのようなものを感じており、本来なら、孤独な年末年始を送ることになっていたかもしれません。
しかし、たまたま3人一緒に、年末年始を送ることになり、それぞれの思いを共有することで、冬の寒さとは裏腹に、彼らの心は次第に暖まっていく・・・。
特別に大きな物語展開があるわけではないですが、その心の交流は、鑑賞していて、とても清々しく感じられ、どこか、切ない感じにもさせてくれます。

【全体評価】
年が改まったからと言って、生き物としての人間は何が変わるというものでもないけれど、新しい年の始まりというだけで、人間の特質である「心」の部分は、何かが変化しているかもしれない、と感じるもの。
本作品の3人は、「何かが変化していると感じた」ではなく、「確かに何かが変わった」のです。
そう思わずにはいられない、特別な年末年始を疑似体験できる、良作でした。

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悶

4.0感想メモ

2025年1月16日
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ヒラめ

4.0それでも関わる

2025年1月12日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

複雑な人間関係は簡単に解消する事が出来るし、嫌な相手なら避ければいい。

しかし、関わり続けたり、関わり方を自分が変えたら、新しい自分を知り、それが豊かな経験に繋がっていく事もあるんだね。

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dbeer
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