「ささやかなるものたち」Here ほりもぐさんの映画レビュー(感想・評価)
ささやかなるものたち
見過ごされそうなものに目をやり、価値を見い出すという、バス・ドゥボス監督の優しく温かい視点が表現されていました。
シュテファンという男性がとてもチャーミングに描かれているのも、この映画の魅力です。
いつも半ズボンなのは「もう仕事やめて自分の国に帰っちゃうもんね!」という気持ちの表れなのか、意固地なほど半ズボン(笑)
冷蔵庫の片付けでスープを作り、知人に挨拶がてら配って回るという人間力にも参りました。なんて可愛いのでしょう。
本来彼はこうして丁寧に人間関係を紡ぐ繊細さがあるにもかかわらず、厳しい労働ですり減って疲れてしまっているのですね。
笑みがこぼれる素敵なラストにも注目。ぜひ映画館で味わっていただきたい作品です。
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