輝け星くず

劇場公開日:2024年6月15日

輝け星くず

解説・あらすじ

失敗に容赦のない社会で過去の事故や家族にとらわれた者たちが、再び自分の道を歩もうとする姿を軽妙かつ感動的に描いたヒューマンコメディ。

お人よしの青年・光太郎の恋人であるかや乃が、薬物に手を出して逮捕された。突然のことに呆然とする光太郎だったが、かや乃の父・慎一から呼び出され、かや乃が勾留されている四国まで連れて行ってほしいと頼まれる。初対面で自称パニック障害だという慎一とともに四国を目指して旅に出る光太郎だったが、その道中で、慎一がこの世にいないことになっている人物であることが発覚し……。

「夢の中」の山﨑果倫と「佐々木、イン、マイマイン」の森優作がどこかアンバランスな主人公カップルを演じ、「岬の兄妹」の岩谷健司が謎多き父を怪演。「函館珈琲」「ソウル・フラワー・トレイン」の西尾孔志監督がメガホンをとった。

2023年製作/90分/G/日本
配給:ノブ・ピクチャーズ
劇場公開日:2024年6月15日

スタッフ・キャスト

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(C)ノブ・ピクチャーズ

映画レビュー

4.5 ギリでバランスを保てた

2026年5月7日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

『輝け星くず』という作品は、一見すると少し危うい。
原作由来のデフォルメされた人物像や、大げさにも見える言動が、実写という現実感の中で浮いてしまいそうになるからだ。
だが本作は、その違和感を「元マジシャンの家族に起きた悲劇」の中へ潜り込ませることで、絶妙なバランスを保っていた。
特に印象的だったのは、カヤノの父・シンイチである。
彼の自称パニック障害には、序盤かなりの違和感を覚えた。どこか芝居がかっていて、現実感が薄い。だが物語が進むにつれ、その異様さには理由があることがわかってくる。
彼は、止まってしまった人間なのだ。
かつて町の坂をノンブレーキで駆け下りた男が、今では外へ出ることすら怖がっている。
その変化は単なる性格の問題ではない。娘の人生を狂わせたかもしれないという罪悪感、妻を失った痛み、そして「自分が壊した」という意識。それらすべてが、彼の心にブレーキをかけ続けている。
一方で娘のカヤノは、自分自身を「ブレーキが壊れた女」と呼ぶ。
父が止まり続ける人間なら、娘は止まれなくなった人間だった。
薬物依存。
自暴自棄。
幸せを前にすると、自分から壊してしまう癖。
それは単なる弱さというより、「自分は幸せになってはいけない」という感覚に近いように思えた。
だからこそ、コウタロウからの不器用なプロポーズを前にした彼女は、笑うしかなかったのだろう。
あの笑いには喜びよりも、自嘲があった。
こんなタイミングで。
こんな自分に。
よりによって今か。
まるで運命そのものを鼻で笑うような、乾いた笑いだった。
それでもコウタロウは迎えに来る。
壊れた彼女を責めるでもなく、ただ隣にいようとする。
だが本作は、「愛があれば救われる」という単純な話では終わらない。
むしろ印象的なのは、コウタロウが最後に“救おうとすること”を手放す場面だった。
彼はずっと、支えることで愛そうとしていた。
結婚指輪を持ち歩きながら、言葉にできず、彼女を待ち続けていた。
しかしマジックショーの成功後、彼はリングを投げ捨て、「自由だー!」と叫ぶ。
あの瞬間、彼は初めて執着から降りたのだと思う。
誰かを変えようとし続けること。
救おうと力み続けること。
それもまた、不自由だった。
だからシンイチの「自由がないんだ」という言葉が、終盤になって静かに意味を変えていく。
自由とは、好き勝手に暴走することではない。
何かを無理に支配しようとせず、穏やかでいられる状態のことなのだろう。
そしてその“手放し”を見たからこそ、カヤノは初めて自分からコウタロウへ向かうことができた。
逆プロポーズの場面は、恋愛映画として見ればハッピーエンドなのかもしれない。
だがこの作品において重要なのは、恋が実ったことではない。
ようやく二人が、「救う側」と「救われる側」ではなくなったことだ。
思えばこの作品には、マジックというモチーフがずっと流れていた。
「客を騙すには家族から」
その言葉通り、彼らは皆、最も近い相手に本音を隠していた。
大丈夫じゃないのに、大丈夫なふりをする。
幸せになりたいのに、自分を傷つける。
愛しているのに、救済の形でしか差し出せない。
だから最後、マジックが成功したあとに残るのは、“騙し切った爽快感”ではない。
ようやく少しだけ、本当の気持ちに近づけた人々の姿だった。
傷は消えていない。
依存も、後悔も、おそらく終わっていない。
それでも人は、完全に治らなくても、誰かと並んで生きていくことはできる。
『輝け星くず』という作品の良さは、その小さくて不格好な希望を、無理に美化せず描いたところにあったのだと思う。

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R41

2.5 父親のキャラは アンタッチャブル山崎がモデルかな?

2025年10月20日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

単純

父親のキャラは
アンタッチャブル山崎がモデルかな?

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いのしし

1.0 男女の仲は、他人には理解不能

2025年9月29日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD
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odeonza

3.0 ブレーキかかったままの父とブレーキがかからない娘

2025年4月27日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

楽しい

癒される

ドキドキ

2023年制作
2024年公開

監督と脚本は『ソウル・フラワー・トレイン』の西尾孔志
脚本は他に『函館珈琲』『おいしくて泣くとき』『フグとタコと僕らのミライ』のいとう菜のは

冴えないおっさんもメイクをバッチリ決めると雰囲気だけでも一流マジシャン
アシスタントの娘もバッチリ決めてる
終始パッとしない主人公光太郎

二人乗りの自転車で坂を下りていく天丼好き

手をつなぐラッコのくだりでなぜかJBの「じゃせーので じゃせーので あっ」を思い出した

粗筋
光太郎は職場の同僚で恋人のかや乃と同棲中
プロポーズしようと指輪を準備をしていたがなかなか渡せなかった
そんなある日に光太郎は風呂上がりのためほぼ全裸でリビングに戻ってくるとそこには男女の刑事2名とテレビカメラを持った警察24時のディレクターが部屋にいた
かや乃は覚醒剤所持で逮捕された
どさくさ紛れにプロポーズした光太郎は指輪を渡せなかった
一週間後かや乃の父親の慎一に呼び出された光太郎
二人で保釈金を出せば釈放されるかや乃が勾留されている香川県まで行くことに
保釈金は貯めていた結婚資金でなんとかなる
かや乃の父親は電車が苦手らしく車や自転車で行くハメに

配役
かや乃の恋人でお人好しの光太郎に森優作
光太郎の恋人で覚醒剤所持で逮捕されるかや乃に山﨑果倫
かや乃の父親で元脱出マジシャンの慎介に岩谷健司
慎一の現役時代をよく知るマジシャンの友代に片岡礼子
光太郎やかや乃の職場の同僚の佐々木フミに松尾百華
かや乃が出所後就職した会社の先輩の三島に中山求一郎
TV番組『警察24時』のディレクター役に国海伸彦
レンタカーショップの店員に木下菜穂子
宿のオーナーに湯浅崇
MCレイに芳野桃花
モンキーズの相方に三原悠里
面接官に佐保歩実
慎介を危うく轢くところだった自動車の運転手に円籐さや
刑事に金延宏明
刑事に川瀬乃絵
三島の上司に滝裕二郎
光太郎の父親に春田純一

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野川新栄

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