猿の惑星 キングダムのレビュー・感想・評価
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新シリーズは、やっぱ猿が猿すぎて飽きるのよね^^;
金曜レイトショー『猿の惑星キングダム』
もう半世紀くらい前になりますが・・・
子供の頃、TVで観た猿の惑星が強烈過ぎるのよね。
ただソレが、映画好きになったきっかけだったような気がします。
2000年代から新たに作られたシリーズは、70年代のシリーズ観てる者にとって何違うのよね。
ただ今回の作品の予告は、子供の頃観た猿の惑星感があったので期待して鑑賞!
冒頭で、創世記シリーズから続きの4作目って事が描かれますが・・・
前3作とは違う展開にワクワクするも中盤からどんどん失速。。。。
やっぱり猿が猿すぎるのが・・・・
人間が特殊メイクして、人の顔が猿になってる世界の恐怖を凌駕する事はなかった。
まだ続きそうな感じですが、この続きはもうパスですね。
初日でこの入りなら大コケ確定かな^^;
惑星の秘密
1968年に公開された
シリーズ第1作
「猿の惑星」
衝撃のラストに驚かされたものでした。
実はリブート版
「創世記・ジェネシス」は鑑賞済みですが
その後、
「新世紀」
「聖戦記」も見逃しているので
詳しくは語れませんが
「新世紀」では
猿ウイルスで人間の大半が
死滅したそうですね。
シーザーの死から
300年後の世界が舞台で
人間と言語を得た猿達
巨大な帝国を築こうとする
支配者との闘いの物語。
高い知能を持った猿が
コミュニティを築いて
暮らしている光景も凄いが
映し出される自然の中に
荒廃したビルが
立ち並んでいるのを見ると
せつなくて・・・
人間の愚かさ(戦争)等
社会風刺が込められていました。
主人公のノアが中心で
ストーリーが進行します。
特に、その表情が素晴らしくて
アクションも
モーション・キャプチャーの
リアルさに圧巻です。
技術の進化に感動でした。
ノアが天体望遠鏡を覗き込むシーン
星が消える?飲み込まれると
言ったかな?ブラックホール?
創造力を働かせながら鑑賞できるのも
面白かったです。
ジェネシスでシーザーが
育った家の窓枠の形
ネックレス等
小物も印象に残りました。
見逃したリブート2作品も
鑑賞したいと思います。
ラスト・・・それは、秘密です。
共存の難しさ
前作でもノヴァという名付けの女の子はいたんだけどノヴァというのは輝きという意味にもとれる。と今更実感したのは今作でもリブートの一作目から出ているシーザーの家紋のようなアイコンが今作にも描かれているが、そのアイコンとノヴァという言葉をリンクさせると不思議と「光っているマークだ!」と鑑賞中に気づいた。
今作の女の子はルパン三世の藤子のような目的のために盗むという使命を帯びていて猿側と一時的に共闘したが結局すべて交わることはなく去っていく。ここで正直「なんで一緒に協力していかないんだ!?」という都合の良いストーリー展開を望んで履いたのだかよくよく思ったら数百年程度で憎しみが消えるかと言ったらそうではない。人間として生きていたらやはり地上の土地は俺達のものだと思うし、あの世界の人間からしてみれば猿に身内を殺された人たちはたくさんいると思う。
そりゃ猿側と共存できればいいんだけれどなかなかそうはいかない。共生ができるのは理想なんだけれど手を取り合うことの難しさを最後に醸し出すのが素晴らしいと思った作品だ。
ノアの箱舟か
猿vs仮面ゴリラvs人間。
300年後の地球を舞台に退化した人間と逆に高い知能と言葉を身に付けた猿科の生物に支配された人間の話。
仮面ゴリラ軍に奇襲された猿軍、父を殺され捕らわれた仲間達、仮面ゴリラを追う猿軍ノア、途中出会ったオラウータンと人間のノヴァ(メイ)と行動を共にする事に…。
猿の惑星シリーズはほとんど観てなく…。
テレビ放送された作品でラストに自由の女神像が倒れてる?砂に埋もれてる?だけは鮮明に覚えてて。
本作に関しては繋がり的なものは特に感じず、ほぼ初見の私でも分かりやすかった!…んだけどアクションシーンは見応えありだったけど、時間を感じてしまったのと眠気がきちゃった(笑)
このシリーズ好きな方には熱い1本なんでしょうね!とりあえず続編ありな終わり方だったから公開されれば観に行こうと思います。
メイ役の子良かった!
王道の冒険活劇じゃないですか
映像技術は素晴らしい。物語も満足、伏線回収もしっかりと出来て喝采ですね。
冒頭からのノア アナヤ スーナ、3人の登場もハリーポッターの3人のようで物語にすっと入って行けました。
侵略者の襲来、失意からの旅立ち、ラカとノヴァとの出会い、次々と現れる謎、疑念、試練、選択、王道の冒険活劇じゃないですか。
もう「惑星」は関係なくなっちゃったけど。
高い壁を破壊して海の水が押し寄せて来るシーンはまさに地獄絵図、津波を思い起こさせてしまわないか心配になります。
イーグルを呼ぶシーンは胸が高鳴りましたよ。
ただ思う事は
チンパンジーは平和主義者
オラウータンは博識者
ゴリラは侵略者
人間は躊躇いなく人を殺す
好きな相手は異性
と言う設定は固定概念というか無意識の偏見なのではないのでしょうか。
まぁ「そういうものだよ」と理解はします。
支配する者とされる者が存在する覇権主義
使命を帯びて戦う為には他の種族の犠牲は厭わない行動力
家族、自国を守る事が正義
こういう世界で良いのですか?と問われていそうです。
ホンモノ?
人間は信頼できるのか?
わかりやすいストーリーライン、字幕すら必要としないエイプの豊かな表情、どっぷりと物語に浸れる。
幼鳥の頃から鷲を育て、一生の友とするイーグル族。冒頭からエイプの若武者達が、鷲の卵を見つけるシーケンスが続くのだが、しっかりとハラハラドキドキの演出があって、あっという間に彼らの冒険に目が釘付けになる。
悪役もわかりやすい。鉄仮面をつけて、奴隷狩りをするなんて、マッドマックスや北斗の拳でお目にかかる悪いヤツそのもの。
ボスもプロキシマス・シーザーなんて、いかにもなネーミングで、人間の権力欲をうまい具合にカリカチュアしたボスザル。ノアをテクノクラートとして育てようとする頭の良さも合わせ持っていて、そう簡単に倒せそうもない。
突然、現れた人間の少女メイ。この少女とノア、そしてオランウータンのラカの3人の道中が、めちゃくちゃ面白い。ラカは、シーザーの理想を正教として、ノアに託そうし、ノアとメイを仲間にしようとする。だが、ノアはメイに対する疑念が晴れない。メイはメイで、何かを隠しているようで、3人は微妙な関係のまま旅をする。
エイプの表情も含めた演技がきめ細かくて、自然。ここから先はどんなストーリーでもできそう。
人間は信頼できるのか? そんな命題を突きつけられる作品でございます。
追記
メイから気位が高さを感ると思ったら、『ウィッチャー』の王女様でした。
過去作を観なくても大丈夫!
『猿の惑星 キングダム』鑑賞。
*主演*
オーウェン·ティーグ
*感想*
猿の惑星の最新作。猿の惑星を観るのは、聖戦記(グレート·ウォー)以来。リブート版は全部観たことありますが、細かい所は忘れてます。(笑)また、初期は観たことがないので、YouTubeで解説を見ました。でも、過去の作品を観なくても楽しめるらしいですが、念の為に予習しました。
前作から約300年後が舞台。退化した人類と知能を身につけたエイプ、主人公は今までシーザーでしたが、主人公が変わり、ノアという若いハンター。彼は、スーナとアナヤの友人がいます。ある出来事をきっかけにトラブルが発生し、バラバラになり、色々あって、言葉を話せるノヴァと出会い、旅に出かけます。
猿の顔の表情や毛並みがリアルすぎて鳥肌が立ちました!特にオランウータンのラカの毛並がサラサラ!そして、可愛らしい!ラカは、前作シーザーと一緒にいた最後の仲間。今は、シーザー王に支配された世界が舞台になっているので、シーザーの名前を使い、彼の掟を捻じ曲げて王に成り上がったワケですから当然、快く思ってない。
逆にノアは、前のシーザーの今までの功績を知らないので、ラカはシーザーについて優しく教えてあげる所が良かったですし、ノアは人間を信用して良いのか、心の葛藤が顔の表情で表されてるので、そこがまたリアルだなって思いました。VFXって凄いな~ここまで進化するんだ。。
シーザー王側のゴリラやチンパンジーの顔が見るからに激コワだし、威圧感がありました。
アクションシーンはド派手でした。ストーリーも面白かったですし、まだ色々と謎が残っているので、絶対に続編ある!
総じて、かなり面白かったです!壮大なスケールだったし、猿と人間との共存に対してのメッセージが込められたような作品でした。
冒頭に軽く説明があるので、過去作を観なくても全然大丈夫ですし、楽しめます!\(^^)/
着実に人間に近づきつつあるエイプ達
2011年から始まった猿の惑星リブートシリーズも第四弾
エイプウィルスの蔓延により人類は衰退の一途を辿り始めた前作の聖戦記(2017年)、エイプ達の初代長シーザーの死から何世代も過ぎエイプ達もシーザーすら知らない世代になり群が各地に散らばった。
かつて都市だった地も草木が生い茂り名残が無くなりつつある中、日本で言う鷹匠(扱っているのは鷲だけど)のように鳥に狩りをさせて暮らしていた部族の青年猿のノアは少し気が弱いが周りの期待に応えようと生きていた。
そんな彼の元によそ者のエイプに部族が拐われてしまう!
部族の仲間を救う為に彼は旅に出る事になる、そんな中、かつてのシーザーの教えを守ろうとする神父のようなオラウータン、もう言葉すら喋れないイノシシよりも達が悪いと野生化してしまった人類だが知性の残し喋る人間メイを共にエイプを集め帝国にしかつての英傑シーザーを名乗るプロシキマスはかつて人類が残した武器を手に入れようと他のエイプ達を働かせているのを開放させるのだった。
あらすじを書くだけでも話が段々と深くなったなぁと改めて感じました、前作のエイプはまだ手話が基本言語だったが今作では言葉を話すようになって人間が基本喋れない動物扱いの世界、人間でいう石器時代を終えて民族闘争が増えた辺りのような雰囲気、ココからエイプ達はどう発展するのか、そして、喋る人間メイは実は生き残りの文明を持つ人類だった、今回、あるモノを手に入れて通信機器を復活し他の地、国にいる人間にコンタクトを取るなどコレからもまだまだ続くだろうといった終わり方でした。
面白かったのはエイプ達の仲間を想ったり、例え卑下する存在の人類でも心を通わせらそうと思い始めたノアとかつて自分達こそこの星の主人だったことを忘れられない人類との対比がありエイプ達をより成長、未来を見ているのに対して過去を見ている人類が今後どうなるのか楽しみですが前回から今回出るまでに7年……いつ終わるんだろう
VFXの技術向上と丁寧な仕事
冒頭の荒廃して緑に覆われた都市の映像と、エイプの動作と豊な表情が素晴らしく、いきなり惹き込まれました。VFX技術の向上もあると思いますが、作り手の感性や丁寧な仕事、愛情を感じました。
リブートシリーズの数世代後の設定ですが、1968年第1作のオマージュも所々にありましたね。人間の女性にノヴァと名付けるところ、X型のかかし、女の子の人形が「ママー!」としゃべるなど。
言葉をしゃべれる人間が多く生き残っていそうな設定。新型コロナウイルスでも、重症化する人もいれば、無症状の人もいる。ウィルスが蔓延しても全滅することなく、しぶとく生き続ける人間。人間と猿(エイプ)の共存がシリーズ一貫してのテーマと思うが、人間側がそれを許容することはないと感じました。続編でどのように展開するのか楽しみです。
シーザーを継ぐ者
シーザー三部作の意思を受け継ぎ、シーザーが何者であるかを知らない世代の物語。前三部作を観ていなくても歴史を語るかのように丁寧に復習してくれるのでうろ覚えでも問題ないだろう。エイプが支配しているであろう星で人間を見つけるのだが、森で出会った小動物に人間が餌をやるかのようにエイプが人間にリンゴを投げて餌付けするシーンはどちらが優位であるかを表現するのに印象的なシーンである。
今作の主人公の名前はノア、となると旧約聖書のノアの箱舟を想像するのではないだろうか。鷹との共存関係やタンカーのような船、洪水に飲み込まれる様はまさにノアの箱舟である。
人間の思想をシーザーが解釈し、シーザーの思想をラカが伝え、ノアへ受け継ぎ、人間の元へ戻り、再び人間がどのような道を歩むのか次回作へ期待である。
天体望遠鏡で他の惑星をみるシーンやラジオ通信をするにしては巨大すぎるパラボラアンテナが複数あるような施設から想像すると三体人ではないにしろ、既に人類は他の惑星で繁栄をして、本作の舞台は猿の惑星だがそれ以外の惑星がどうなっているのかという想像も絶えず、続きが楽しみである。
共生がテーマだが実に難しいと実感
猿の惑星の過去作は観ずに鑑賞しました。
猿が支配する地球という時代ですが、
知性のある猿といっても人間っぽくはなく、猿が進化したような造形です。
冒頭から息をもつかせぬテンポの良い展開で、ずっと面白いし目が離せないシーンが目白押しです。
前半1時間はあっという間でしたね。
そこから、主人公ノアとオランウータンのラカとの出会い、そしてノアのまわりを前半からチョロチョロしていた
フレイヤ・アーラン演じるメイと出会い、ノアに徐々に「人間を受け入れる」変化が見られ、3人の旅が始まるんですね。
このあたりは、ノアの気持ちと行動の変化が見どころで、ラカ・メイそれぞれとの良い関係性が築かれていくところに
温かさを感じましたね。
メイは、前半は動物的な動きで、ノアたちの食べ物を盗んだりして野生の人間的なキャラづけなのですが、
実は知性が高く・・・というか、現代の人間そのもので、凛とした佇まいと確かな意思みたいなものも感じられ、
只者じゃないという雰囲気は満々しています。
ただ、中盤から後半にかけて、ちょっとスローな展開でしたし、
もうちょっとコンパクトにできたんじゃないかと思いました。
本作145分の超大作ですが、120分に縮めることもできたんじゃないかと思います。
この長さがネックなんですよねー。中だるみしてしまいました。
そして後半は、メイが主人公か!?といっても過言ではないほど、メイの独壇場になっていきます。
人間の残した謎の軍事施設で暗躍、そしてノアと仲間たちvsプロキシマス・シーザー&シルヴァとの戦いで
イーグルのサンに助けられ勝利します。ここではカタルシスを感じることができて、実に映画的な面白さを味わうことができました。
ラストでのノアとメイの対話。ここは深かったですね。
メイはノアの姿勢次第では、ノアを殺すつもりであることがわかりますが、結果、ノアとは共生可能と判断したのでしょう。
そして最後の最後は、メイが謎の軍事施設から盗んだロック解除装置を、また人間が住む基地的なところへ持ち込み、
その基地的なところにいる人間がアメリカに住んでいる人間との通信をするところで終幕。
結局、人間は退化して野生動物的になっている人たちもいれば、現代の人間のような人たちもたくさんいるっぽい。
ということは、猿が支配する猿の惑星とは言えないんじゃないか?
というオチだったかと思います。
続編をつくれる終わり方ですね。
それにしても映像と音響が素晴らしいですね。ほぼCGかと思いきや、ロケ撮影をしているので、圧巻の自然の映像と
CGの掛け合わせに感動しました。Dolby Atmosで観てよかったです。
というわけで、私の大好きなフレイヤ・アーランがもはや主役級の活躍をしてくれているので、大満足だったのですが、
やはり上映時間の長さはネックでした。それがなければ4点をつけていたと思います。
猿同士の話では、感情移入の度合いはもう一つ。やはり人間と猿の共生というシリーズに流れる主題に早く戻らないと、これまでのサーガほどのドラマが弱くなってしまいがち
名作SF映画「猿の惑星」をリブートした「猿の惑星:創世記(ジェネシス)」「猿の惑星:新世紀(ライジング)」「猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)」に続くシリーズ第4弾。『猿の惑星: 聖戦記』から約300年後の世界を舞台に、新たなサーガの始まりが描かれます。
●ストーリー
前作『猿の惑星: 聖戦記』で描かれた、シーザー率いる猿たちと人類の決戦から約300年後。猿たちが旅の果てに辿り着いたオアシスから猿の文明が誕生し繁栄しますが、一方で人類は、猿インフルエンザのまん延によって退化し野生化していました。
そのなかで、ノアという名の猿が登場します。鷲を育てて猟をする猿のコミュニティーの若者で、すごく勇敢でした。
彼らの集落が仮面をかぶった猿の一団に襲われ、ノアの肉親ら一族は拉致されてしまいます。難を逃れたノアは、一族救出のため、単騎、仮面集団のキングダムをめざすのです。
キングダムの王、プロキシマス・シーザーは、失われた人類の技術から作られた武器で武装し、先祖のシーザーの教えを歪め支配していました。
旅の途中でノアは、1人だけ逃げ伸びて長老のオラウータンのラカから、その初代シーザーの本当の姿について話を聞きます。初代シーザーは人間と猿が、共存共栄できることを信じるリーダーでした。それなのにプロキシマスは、シーザーの教えてとして人間と敵対し、人間を狩ることが自分たちの使命だとまで説いていたのでした。
そんな時、ラカとノアは人間の少女メイ(のちの別名ノヴァ:フレイヤ・アーラン)と知り合い行動を共にします。その女性は野生動物のような人間たちの中で誰よりも賢いとされ、プロキシマスたちから狙われていました。
そんななか、ノアたちはプロキシマスの待ち伏せに遭い、キングダムに連行されます。そこでノアは、惑星の覇権を目指すプロキシマスの目論を知ります。彼は人間が残していったコンクリートで聳え立つ秘密基地の堅固な扉を開き、その中にあるであろう軍事技術を手に入れようと躍起になっていたのでした。その堅固な扉を開くための秘密を持っていたのがメイだったのです。そしてノアの一族が拉致されたのも扉を開くために必要な駒として駆り出されていたのです。
囚われの身となったノアは、果たして一族を解放できるのでしょうか?
●解説
知的な進化を遂げた猿と、滅びゆく人類の攻防を描いた前3部作は、実に見応えあるサーガでした。その世界観を継いだこの新作は、歴史上の伝説となったシーザー(前作までの主人公)の教えをゆがめる独裁的な支配者プロキシマスと、まっさらな心を持つノアが物語の対立軸となります。
険しい森や岩壁、廃虚化した文明を背景にした壮大なスケール感、視覚効果とアクションのクオリティーは文句なし。野生化した人類はすっかり脇に追いやられたと思いきや、終盤に意外な急展開が待ち受けます。そのスリルとともに「えっ、この先どうなるの?」という思いもよらぬ驚きが待ち受けるのです。
そのアクションは申し分ありません。冒頭のノアと仲間か鷲の巣から卵を失敬するくだりからして作品世界に引き込まれます。断崖絶壁や途方もなく高い樹に登るのですが、スピーディーでダイナミックでスリリングなことこの上ないのです。特撮の進歩は今更驚くに当たらないのだけれど、それでもリアルさに目が奪われることでしょう。
この手の作品には、現代社会の影を忍ばせるのが作り手のせめてもの心意気です。ここでは独裁者の野望をあざわらいます。
本作は、大団円の後、唐突に知的風情の人間たちを登場させ、この続きは、猿と人間の共生がテーマだとほのめかします。なにやらすっかり人間の存在を脇役に追いやってしまった今作は、続編の長大な予告編なのだといっていいでしょう。
●感想
いくら映像がリアルでもしょせん猿同士。動物園の猿山を見ているようで面白いけれども、感情移入の度合いはもう一つ。やはり人間と猿の共生というシリーズに流れる主題に早く戻らないと、これまでのサーガほどのドラマが弱くなってしまいがちです。
その中で、プロキシマスの腰巾着となってキングダムで暮らしている現実主義の人間、トレヴァサン(ウィリアム・H・メイシー)が妙にリアルです。人間の優越性などしょせん幻想という冷めた洞察には共感しました。
ところでノアの一族の名前はイーグル族といって、鷹匠の部族でした。ノアも巧みに鷹を操れるのです。冒頭なにげに一羽の鷹が狩りをするシーンから始まりますが、まさかそんな鷹が、プロキシマスとノアの最終決戦で大きな役割を果たすなんて思いもよりませんでした。たかが鷹と侮ってはいけませんぞ。🐤
新章の幕開け
★良かった点★
・過去の3作品とは一風変わり、新しい主人公であるノアが未知の世界に踏み入る冒険要素が多くなったことで、シリーズ作品としての新鮮さがあり、冒険に出るまでの展開も自然で分かりやすく、単純に映画としての没入感が楽しめたところ。
・重要な登場人物であるノヴァ(メイ)が可愛く、それでいて何考えてるか分からない感じが物語の展開に入り込む要素だったところ。
・VFXのクオリティが素晴らしくエイプが実在しているかのようで世界観に違和感なく入り込めた点。(過去作も同様)
★イマチイだった点★
・プロキシマスシーザーが思っていたより悪いエイプじゃなかった点。
もっと独裁者なのかと思いきや意外といいやつ?
知識ある人間に対してはそれなりの待遇でもてなし、
より高度な知識を得ることで、自身が築いた王国に
繁栄をもたらそうという意思を感じたため、
完全に悪者という印象を受けなかったこと。
そのためかノヴァ(メイ)やノアが行った行動を
肯定的な視点で受け止めることができなかった点に
少し物足りなさを感じてしまった。
・ノヴァ(メイ)がいいやつかと思いきやエイプに敵対する人物だった?本当の目的がわからなかった点。
・ラカがあっけなく居なくなったのが残念な点。
★総合評価★
良い点悪い点それぞれありましたが、個人的には過去作同様に楽しめました。過去作を見てるとより楽しめますが、今作から見始めても入り込めるような物語だったので、その点は非常に良かったかなと思います。
疑問が残る点はいくつかありましたが、おそらく続編ありきで作っているはずなので、今後に期待したいと思います。
ノアがラカの教えで一度はノヴァ(メイ)を信用する立場になるものの、エイプの生い立ちを知り、ノヴァの行動を目の当たりにすることで、次第に信用できなくなってしまうところも今後の物語に影響するポイントだったかなと思います。
ノアは共存は大事だと言いつつも、最後にはラカからもらったペンダントをノヴァ(メイ)に渡したあたりが、人間を信用できない=対立する行動の現れなのかなと思いました。
最後にノヴァとノアにそれぞれシーンが映ったことでこれから人間とエイプが共存する道を行くのか、それともまた対立してしまうのか、どちらを選択するかが今後の物語の大きなテーマになりそうな気がします。
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