「ノア~💕 "Shit!" ん? "Shit?"」猿の惑星 キングダム talismanさんの映画レビュー(感想・評価)
ノア~💕 "Shit!" ん? "Shit?"
ノアの知性、心持ちと豊かな表情に心打たれました。ノアが父を思い尊敬する気持ちが一本の芯になり最後のシーンに着地していて構成が良い映画だと思いました。予告編は何度も見ましたが全く見る気持ちがおきませんでした。偶然ながら飛行機内での鑑賞でしたが見ることできて本当によかったです。
「シーザー」を名乗る独裁者を掲げて喜んで言いなりに動く軍隊エイプ、穏やかで孤高の生き字引オランウータンのラカ、人間のメイ(ノヴァ)とトレヴェイナン、そして森林で家族や友達と平和に仲良く暮らすノア達。それぞれのエイプの特徴が昔から今に至るまでの人間世界を表していて皮肉ながら納得せざるを得なかった。森林と一番真逆の世界は「人間」だった。自然世界に反する武器を持ち無機質な建物内で周りの人間を見ずにひたすら集中して何事かをしている。その空間はとても怖く機械そのものだった。
最初の森林のシーンは自分も緑と風と空と水を感じる空間にいるようで幸福な気持ちになった。友達を思う気持ち、勇気、頭を使う、助け合う。そういうことは人間もできるのに。でもメイ=ノヴァも最後まで森林のエイプ達のことを信用していなかったんだろう、銃を隠しもっていたから。そこはかなりショックだった。
「シット!」と初めてノアが口にしたのは、ノヴァの真似だろうか?その「シット!」を聞いて「え、ノアくん、そんなこと言っていいの?」と思った。身体名称による罵り言葉は人間特有のような気がするし、シットそのものは自然の中でとても重要な役割をはたすものだからだ。だから2回目にノアが「シット!」と言った時、ノア自身も「あれ?」という表情をしたのですごーく受けてしまった。ナイス、ノア!
映画館でかかったら是非行きたい!