劇場公開日 2024年4月19日

「包み込む温かさと可愛らしさ 幸福感や鑑賞後感抜群」あまろっく サスペンス西島さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5包み込む温かさと可愛らしさ 幸福感や鑑賞後感抜群

2024年4月21日
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鑑賞方法:映画館

2024年劇場鑑賞26本目 傑作 77点

2024年、52ヘルツのクジラたちぶり2回目のそこまで注目してなかったけど、期待以上の満足感を得られた作品

良かったね〜〜、万人に勧められる良い物語とはこのことで、面白くしようとしてない面白い会話劇やキャラクターの人間像とその成長物語の完成度、話の背景に社会的事柄を組み込んでセンシティブにして共感性社会性が混じっている点、少々中弛みを否めないがそれでもよく出来た気持ちの良い起承転結といい、総合的に良作と言わざるおえない

経営者には二種類いて、バリバリ仕事できるか、対照的だが人が良いかと仲間が言っていたが、江口のり子の立場で言えば、個人で掴んで突き進める仕事できる人か、周りを巻き込んで協力して仕事ができる人かで、これはどっちが正解とかじゃないと思うし、その正解はいる世界によると思うけど、物語冒頭にもあった通り、屁理屈ばかりで腰を上げている姿を目にしない父を尻目に、反面教師として勉強や行事、競技に出席レース等、自ら個人として力をつけて勝ち取ることで、正解だと自負して生きてきた中、独りよがりとわかっていながらも正しさで生きてきてしまった人に残るのは人より金なんだねという、残酷でもあり皮肉でもある始末

決してその生き方と性根は間違ってないし、当方もそっちよりだから深く理解がある

そんな中での彼女との出会いをきっかけに変わっていく価値観と懐の温かさ、自身に足らなかったことへの気づきと柔軟に変化できたきっかけにあたる記憶や言葉の数々

魅力的な人って難しいね

多分、相手の懐に入って欲しい言葉を言える人なんだろうな

起きることみんな楽しまな!が震災での災難で多くの人を亡くし、尽力したが自然災害には抗えず無念故の言葉で、そんな背景があるからこそ、生きていたら喜びも悲しみも味わえるが、そうでなくなればそれらさえも何も感じることが出来ないのを目の当たりにしたから、生を感じる限り何事も前向きにと思う様になるのもそうだし、そんな自然災害から暮らしを守るのがあまろっくなのも、わかりやすい表現で説得力がある

中条あやみもキャリア最高作になったよね、カラっとした愛嬌あって自身の美貌にあぐらを描かない素敵な女性でした

3人の会話劇や受話器を通した会話劇はちゃんと面白かったね、江口のり子の少し鼻にかかった声が面白いんだろうなあ

終盤の少し前の映画の様なお後がよろしい感じは、思わずニヤけますよね、鑑賞後感高まります

アマプラで見れる様になったんですね、早いなぁ

サスペンス西島