劇場公開日 2024年5月25日

「ひとりひとりの自由に生きる問題についての映画」ゲバルトの杜 彼は早稲田で死んだ redir2さんの映画レビュー(感想・評価)

5.0ひとりひとりの自由に生きる問題についての映画

2024年5月27日
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鑑賞方法:映画館

内ゲバ、セクト、革マル、、 と今となってはそういうしかないのでイロモノというが、イロモノ的にスキャンダル的に捉えるのではなく、本当に、当時の普通の学生授業にも出たいし自治会が暴力的に学生を支配しているならそれに反対の声をあげたい、暴力装置に加担したくないという、ごく普通の学生が殺されてしまったことを、仲間友達の命が奪われたことをおかしいと行動に移しその行動は破れそれでも、友達が殺されたことを検証し公平な目線でな二が起こったかを明らかにし、改めて非暴力で自由のために闘い続けること。
原案の樋田さんの思いが伝わる。
恐ろしいことだが、当事者がいて、その人のインタビュー内容は本にも映画にもないのだが、当事者からの聞き取り内容を再現した川口さん殺害は、鴻上さん演出の演劇スタイルで、これも大変興味深い。これが今ならどんな若い人がこんな顔をしてどんな事をするか、考えることができるし、今や、こんなファナティックなことはイスラエルやアメリカで国家、権力サイドがやってないか。
いろいろと考えさせられるが、これはそんな昔のことではないし、まさに世界中で大学での運動が広がる中、大学の自治、学生の学ぶ自由、悪事に加担しないで生きる自由を、大学側は、どう考えているか。早稲田大学が革マルと長い年月つるんでいたこと、
アメリカや日本の大学では国家権力の意思が尊重され、アカデミアとしての公正さや正義は大学側にあるのか、、、、
原案となった、樋田さんの素晴らしい真摯な著作に鴻上さんの単なる再現なんかではない演劇と、監督のこれを取りたい残したい知らせたいという気持ちが乗ったまさに共同、そのほかの関係者とのコレクティブな作品と思う。協力のところに信田さよこさんのお名前がクレジットされていた。、

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redir2