僕らの世界が交わるまでのレビュー・感想・評価
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辛辣な評価が多いが
個人的には今っぽくて良い作品だなと思った。
今っぽい単純で分かりやすい表現で
あぁ、残念な人たちだな〜という感じで
見守るような気分になってくる。
お互いに、お互いのことを理解しようとしないまま
外に自分の理想の姿を追い求めているあたりが
あまりにも、ありがちな光景だなぁと思いながら見てしまった。
ただ、そういった過程を過ごしながら
少しお互いに歩み寄れそうな理解を示しそうな雰囲気を感じさせるラストで
この先、どうなるかわからないけど…というところで終わっているところが
映画として、個人的には好感が持てた。
反発する似たもの親子の別世界が交わるまで
DV被害者のシェルターを運営する母エヴリンと、ネットのライブ配信で人気の高校生ジギーは、お互いのことが分かり合えない毎日を過ごしていた。
母はシェルターの青年に理想の息子を思い描き、息子は政治や環境問題に強い関心を持つ同級生の女子高生に母の若き日を見て気に掛ける。
二人のそれぞれの想いは、日に日に強くなっていくが、ある境界線に達した時。
母は子の、子は母の、別の側面に気づいて、ほんの少し寄り添えた気がしたのでした。
相手を尊重するよりも、自己愛が強すぎる。
そっくりな故に、反発しあう二人の感情、行動がわかりすぎて実にイタイ。
如何にもありそうな「映画的な」展開がいくらでも思いつくが、あえてそうしないところがいい。
身近にありそうな、小さな出来事、しかし、当事者にとっては大事なことを扱っている地味でリアルだが小さな感動がある点を支持したい。
A24配給らしからぬ作品
ある所に価値観の違う母と息子、それから何やってるのか良く分からない父親の家庭がありました。母はDV被害などから女性を守るためのシェルターを運営し、息子は画面の向こうのフォロワーに対して拙い歌を歌い、投げ銭を稼ぎ何者かになろうとしている、そんな二人でした。父親はちゃんと働いているらしいのですが、本当に何をしているのかよく分かりません。
息子は同級生の女の子の気を引こうとアレコレ試行錯誤します。母親は施設利用者の女性の息子に、より良い未来を提供しようと奮闘します。その結果、果たして母子の関係性はどのような展開を迎えるのか、といったザックリな説明になります。
1年前に米国で公開された作品ですが、日本では遅れて今となりました。どう見ても不器用な母子関係で、二人ともなにか周りに対してもぎこちない振る舞いが見て取れる。なんだか何をやっても上手くいかない人達だらけの作品で、一体どういう結末を迎えるのか、90分程度の短い作品ということもありアッという間に終わりました。
なるほど『これからの二人に期待!』なヤツですね。
ジュリアン・ムーアってホント良い女優さん
好きな俳優さんのジェシー・アイゼンバーグ初監督作品
予告やフライヤーでは母と息子の心暖まるストーリーぽかったですが、なんか違いました
心は暖まらなかったです
父の「2人とも自己愛が強すぎる」の言葉通り、2人とも自分の事だけに夢中
ティーンエイジャーってそんなものと思うので息子は良いとして
自分の手から離れつつある息子との距離に満たされてないエヴリンが痛々しすぎ
ちゃんと母のいる男の子を息子の代わりにしようとするって、その男の子と母からしたら親切を通り越してホラーになっていくってもので
子供はいつかは親の手から離れるものだし、離れていかないといけないし
でも息子に必要とされてる存在でいたいってエヴリンの気持ちはわかるけど
薄っぺらい考えしか持っていないジギーと暴走するエヴリン、2人に共感はできませんでした
パパはあの家でどんな気持ちで過ごしているんだろうと心配になったり
あのラストじゃ一見ハッピーエンドに思えるけど、私にはエヴリンがまた息子に依存するようになると思えて「うーん…」でした
その母を演じるジュリアン・ムーアがとっても好演されてて楽しめました
噛み合わない親子ムービー
うわぁ~、これは交わらないというより、噛み合わない親子。
母エヴリンとシェルターの住人の親子とも。
息子ジギーと想いを寄せるライラとも。
誰も悪い人ではないというより好い人だし、悪気もないしむしろ相手のためと思い込んでいるだけなんだけど、自分の価値観や先入観が強すぎてまったく噛み合ってない。
あるなぁ~、こういう人間関係。気をつけようっと。
ラストはスレスレ交わりそうでホッ(*´-`)
行動する意識高い系が成長すると、息子が同質の危うさを持っていることに気づけない
2024.1.23 字幕 京都シネマ
2022年のアメリカ映画(88分、G)
衝突しあう母と息子を描いたヒューマンドラマ
監督&脚本はジェシー・アイゼンバーグ
原題は『When You Finish Saving the World』で、直訳すると「あなたが世界を救い終えたら」という意味
物語の舞台はアメリカ・インディアナ州のとある町
配信をメインに楽曲発表を行なっている高校生のジギー(フィン・ウルフハート)は、慈善事業をしている母エヴリン(ジュリアン・ムーア)と事あるごとに衝突を繰り返していた
父ロジャー(ジェイ・O・サンダース)はマイペースな人柄で、似たものの母子を眺めていたが、どちらにも肩入れするつもりはなかった
ある日、ジギーは片思い中のライラ(アリーシャ・ボー)と話す機会ができて、彼女の学生活動を支持する意見を出す
「どうして?」と訳を聞かれても明確に答えられないジギーだったが、何とか取り繕って、ライラたちが参加する集会に行くことになった
ライラはそこで詩を朗読し、ジギーは歌を披露することになったが、彼の歌はその場にいる人の心を掴むことはなかった
彼は配信サイトで2万人のフォロワーがいることを誇りに思っていたが、その集会は場違いなもので、もっと社会的なメッセージが必要だと思い始める
そこで、母親に相談をするものの、「知恵をつけなさい」と頭ごなしにバカにされてしまうのである
物語は、ライラの詩に感銘を受けたジギーがそれに曲をつけるのだが、その行為が彼女の思惑に沿っていなくて距離を置かれてしまう様子を描いていく
ジギーの拗らせ承認欲求が最悪な形で噴出し、現実とネットの世界を混同していくのだが、エヴリン自身も理想と現実のギャップが広く空回りしていた
それぞれが自分の行いの正しさを感じているのだが、どちらもが自分がよく見られたいと思っていることが看過されている感じになっていて、痛々しさの方が優っている内容になっていた
映画は、淡々とした二人の日常を描いていくので、物語の起伏がほとんどなく、意識高い系の拗らせを眺めるという感じになっている
そんな中で、息子の代わりとしてカイル(ビリー・ブルック)に傾倒していくエヴリンが描かれていて、越権行為スレスレの危うさというものがあった
カイルの母アンジー(エレノア・ヘンドリックス)はそれに気づいてはいないようだったが、カイルに対しても彼の夢や目標を軽く見ていて距離を置かれているのは滑稽にも思えてくる
総じて、世界を救う前に自分の足元をしっかりと見た方が良いのでは?と思わせてくれるので、反面教師的な映画だったのかな、と感じた
いずれにせよ、所狭しといった感じに「行動する意識高い系」を描いているので、それを俯瞰しても心が痛くならない人向けの作品であるように思う
若気の至りのような感じになっていても、拗らせたまま成長するとエヴリンのようになっていくというのが見えてくるのも辛い
相手の気持ちを汲み取れない善意が受け入れられないというのは当然のことだろう
それを理解できない母と息子ならば衝突してもやむなしという感じで、お互いの正しさというバリアの中で孤軍奮闘しているのも見苦しくもある
反面教師的な作品だが、おそらく誰もが他人事のように思えていると思うので、鏡を見るようなイメージで本作に立ち向かうのが正解なのかも知れません
★2024年劇場鑑賞06★
質感とか最初の方はすごく興味を惹かれた。
けどだんだんエブリンとジェスを見ててイライラしてしまった😅
なんかもうひと展開というかわかりやすい感動があったらもう一段階な作品になったのかな?と思った
お父さんが言った「自己愛が強すぎる」が全てな作品に感じた
似たもの親子
家族関係は難しい。好きでも甘えきれない。嫌いでも別れられない。正直になれば相手を傷つけ、自分も傷つけられる。機嫌を取れば嘘っぽい。3歩進んで2歩下がる感じで、いつか交わっていければいいけど。交わらないままで行く可能性が高い。
この親子は簡単にはいかないだろうけど、かなり見込みがある。人の気持ちを考えず、自分の熱い思いでがんがん行くところがそっくりだから。
恥を恐れて何もやらないよりはいいのではないか。アタックして砕けても、相手の心には爪痕を残せている。いっときは不快に思われても、時間がたって相手がふと我に返るとき、心の空白を埋めてあげられるかもしれない。
様々な感情が胸に渦巻いた。
だんだんA24作品が好きになってきている
ワタシの中でA24って「怖い」「不気味」「意味不明」みたいな感じで敬遠していたのだけれど、「カモンカモン」や「インスペクション」なんかを鑑賞して、その真面目な作りに自分の認識が誤っていたのかもな、なんて思っていたところにこの作品、なかなか面白かったのです!
母親役のジュリアン・ムーアのイッチャってる感が物凄いし、息子の薄っぺらな知識の癖下万能感も「オイオイ!」ってツッコみたくなる人物設定はちょっとなぁ、とは思うのですが、それでも互いに心が折れ、藁にもすがる心持ちで距離が近くなっていく(であろう)予定調和なエンディングもなんだか許せるものでした。
上映中、ずぅっと流れている音楽が感情の揺れを表現しているような音階で、演者さんの表情とマッチしていて分かりやすかったのも〇(マル)でした。
観終えてスクリーンを後にする時、一緒に観てくれたパートナーに「面白かったね」と同意を求めると「何が?サッパリ分からん!」と返されました……
うーん、万人受けする内容ではなかったのかなぁ、でもまたA24に会いに行くことでしょう。
誰が為に
DV被害者の為の避難シェルターを運営する母親と、SNSで自作曲を配信しフォロワー数2万人が自慢の高校生の息子の話。
衣食住を誂えてもらっておいて偉そうな事をいう息子ジギーが、気になる女の子達の社会情勢や政治に関することを主張する姿に感化されという超アメリカ人らしい頭でっかちなお話しと、そんな息子の代わりの様に入所者の息子の将来に口出しするエブリンのお話しと…。
母子の絡みで変化する訳ではなく、それぞれが自分が自分がな感じで勝手にコケているだけという展開で、その辺が結局最後まで交わる感じがないからイマイチしっくり来ないし、躓いたことには気付いているけれど、本質に気付いた様な気付いていない様な…。
これはこれで人格の残念さが結構好みな部分もあったけれど、もう一声欲しかったかな。
良かれと思って、の暴力性
《僕らの世界が交わるまで》
世の中に溢れる"私はこんなに貴方の為を思っているのに"。そうね、"良かれ"と思ってるのが良くなかったりするの。"何で分からないの?"の暴力性。。先ずは"分からないものなのね"と気づくことでやっと交わり始める。。ラストじわじわきますね。。
背伸びしてでも近づきたい、近づこうとしているジギーを笑うことも非難することもできないよね。1番交わろうとしているのは彼なのだから。。
邦題が皮肉
2024年劇場鑑賞17本目。
原題は世界を救うのをやめた時、みたいな感じでしょうか。そっちはまだピンとくるけど、この邦題はなんか嫌味だなぁ。
クラスの頭のいい女子に気に入られようと知識ゼロで政治の話をしようとする息子と、息子には見切りをつけて自分が関わっている施設に来た息子と同じ歳の青年にあれこれ世話を焼く母親の話。政治に興味ないのに女の子に気に入られようとする話、先週「弟は僕のヒーロー」で観たなぁ。
二人とも好き勝手やっててお父さんのことをないがしろにして怒らせていて胸が痛みました。で、なんかむにゃむにゃって感じで終了。あれは交わったうちに入るのか?
お互いを理解するには必要なすれ違いがある
思春期真っ盛りの息子と母のストーリー。
お互いのことを理解するのは難しい。
国や環境が違えど、万国共通で生まれる親子のすれ違いなのではと思った。
自分自身、親とのぶつかり合いはほとんどなく、一見反抗期がなく平穏に過ごせたと思っていたが、
本当にお互いを理解するには、必要なすれ違いがあるのではとこの作品を通じて感じた。
あのアイゼンバーグが監督?
なら駆けつけるよー。
昨日のエマ・ストーンともゾンビランド繋がりで。
あれ…全く良くない。
ああ昨年から続く年末年始の映画大不作はまだ明けない。
でも、でも、でも...
あー、きっつ。「ゾンビランド」「グランドイリュージョン」でお馴染み、ジェシー・アイゼンバーグ初監督&脚本作品で、予告もいい感じだったから結構期待してたんだけど、思ったのと違いすぎて結構ショックでした。なんなのこれ。88分間、とんでもなくキツかった。
親子共々ヒヤヒヤする行動が多すぎて、とてもじゃないけど見てられなかった。特に母親。シェルターに入居している17歳の青年に対して、犯罪スレスレの干渉を繰り返す。ある意味ホラー。善意という名の奇行に背筋が凍る。自分の意見は必ず正しいと思い込んでいる。大の大人が1番子供じゃん。それが改善されたり、ふと我に返ったり、この映画で伝えたい明確な場面があればなんの文句もないのに、ただ押し付けているだけでメッセージ性なんてあったもんじゃない。
ストーリーに一貫性がなく、自己愛が強すぎる母子を淡々と描いている作品だった。報われるわけでも無いし、成長する訳でもない。これきっかけで親子の絆が取り戻せて良かったね、とはならない。雰囲気と音楽はいいとしても、流石に擁護できないくらい酷かった。怒ってばっかり、叱ってばっかり、押し付けてばっかり。結局、どうして欲しいの? 自分の思い通りに動いて欲しいわけ?
ジギーに関しては、もっと上手く描けていれば悩めるティーンのあるあるみたいな感じで収められたはずなのに、あまりに鈍感すぎてひたすら突っ走っていくだけ。音楽を通して世界中を幸せにすることは容易なのに、金が目的というなんとも残念な心と、好かれたいとしか思っていない馬鹿正直な行動がどうも腹立たしい。絶対成功しないのに...と目に手を当ててしまう。歌声は素晴らしいんだけどね。
人の顔色を伺いすぎるのも良くないけど、相手が嫌な気持ちをしていないかを察する能力は持っておきましょう。そして、いくら息子でも、他人の夢を真正面から邪魔するような人間にはならないように気をつけましょう。そんなことを言いたいがためにこのようなストーリー展開にしたのなら、成功しているんじゃないかな。
好きな女優だけに、残念感大
ジュリアン・ムーアが好きなのと、寧々さん&福君による予告編が良さげ、そして、見る前の評点4.5で大分期待して見に行ったのですが…見終わって再度見たら3.5。見誤ったのかな…
うーん、ピンとこなかった。何故、母子の並列列車はクロスすることになったの? それぞれガッカリしたからって、近づく理由が見当たらない。そこの心境変化が雑だったなー。
しかも、ジュリアン・ムーアが、息子を自分の人生の邪魔者にでもしているような態度が受け入れられない。
タイトルからしてラストの流れはわかる映画だけど、 そこにたどり着く...
タイトルからしてラストの流れはわかる映画だけど、
そこにたどり着くまで、
キャラに結構いらいらさせられた
ラストで盛り上がらせるために、
その振幅も含めたキャラ設定なのか?
単なる母親と息子の話
なんかこれで映画にされたら日本の家族でもそこらじゅうに居そうな母親と息子の話。シェルター運営の母親とネットライブ配信の息子を置き換えたら日本のどこらかしこに居そうな家族話を見せられて、タイトルは最後に交わる親子が解り会うのかな?というのに騙されて観たけど感動するわけでもなかったので、普通人に見せたら☆2
母親が息子と同学校の学生がDV家族の保護家族の世話しながら惚れてるやんって息子はイヤやと思う。
息子が惚れてる同級生の素晴らしい詩を歌詞として曲を付けて、ネット上で披露したら世界で評価を受けるという二人の共同作業にしようとして、私歌にしたかった訳じゃないってキモがられるのもイヤやと思う。
チラシに書いてあった『ほっこりした温かみや優しさにあふれる』ってどこか?なんか健常者が何かしても映画にしたらこうなるのかという典型。温かみ、優しさは感じなかった。
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