青春18×2 君へと続く道のレビュー・感想・評価
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秀逸なラブストーリー
岩井俊二監督の長編映画デビュー作『Love Letter』リスペクトに溢れたラブストーリーの佳作。
そもそも作中に『Love Letter』が引用されてるし、何も隠し立てしていない。
原作は、台湾の人が青春18キップで日本を旅したことを書いたエッセイらしいです。
(読んではいないので原型は留めているのか疑問に思いつつも)面白かったですよ。
18年の時を表すのに、「WindowsXP」『スラムダンク(TVアニメ版)』「ミスチル」などの小ネタも満載でくすぐりが効いていたし、台湾と日本両方の土地や人間の設定が活きている作りも秀逸で上手い。
藤井監督は、『新聞記者』とかの社会派路線より、『パレード』『ヤクザと家族』『余命10年』や本作のように、情に訴えかける「邦画」らしいエンタメ方向が向いていそうに思いました(というか、私がそっちの方が好き)。
緑のギャツビーワックス
2024年劇場鑑賞31本目 傑作 75点
正直期待してなかったです
というのも、当方藤井道人さんのファンで新聞記者に最後まで行く、生涯指折りの作品と心に留めているヤクザと家族と複数本フェイバリットにしてして、ここ4.5年で名前が売れて立て続けに作品が増え、それも興行映画を手がける機会が圧倒的に増えたので、悪い意味で作家性が削られ民衆受けに逃げると思ってました
それでいうと、余命10年は当監督作品でワーストクラスだと思っていて、彼のこだわりが色濃く出過ぎて絵も脚本も胃もたれや呆れが続き恋愛映画向きではないと自負していたので、上記の一言の通り懸念してました
結論、素晴らしかった
何点か話すと、まずいい意味で作家性を削ぎ落とし藤井道人フィルムを感じない大人びた垢抜け感を感じた
絵にこだわる方なので、それでも被写体と背景の抜けとピント具合や、お得意の頭上ショットはあるものの、今作はそれがどこかさらっとしてる
言わずもがな主演の方の日本語の発声や素振りお上手でした、会食のシーンでまず際立ってました
それからの日本語の勉強、漫画で女心の勉強、身だしなみの意識など、世界共通の淡い可愛らしさは笑みが溢れました
白シャツ選んだり男が奢る日本文化(?)が沢山詰め込んで挑んだけど10%も出せなかった感じが痒くていい
緑のギャツビーワックスなんて、見たのいつぶりだろ、、、当方が12年くらい前に初めて買ってもらったワックスで、それも色も形も当時のと同じで、勝負アイテム感が心を浄化してきましたねぇ
他にも清原伽耶の愛嬌ある親しまれるキャラクターも、若くして演技派で実直な役が多い中、舞台挨拶でも見受けられたキュートな性格が作品でも見れてよかった
作品の作りで言うと、病を患う彼女がやってきたことが、後世や現代を生き続ける人に残り続けるアートなのが、3年前の空白の伊東蒼じゃないけど、下手な設定で良かったし、部屋に巻いていた香水や手紙についた香水も、香りは景色より鮮明に記憶に残りますから、これもそういった要素の一つであり、青春を表すのに代表的なキーパーソンでもありますよね
彼女があの部屋から去った後も残り香がありしばらく思い馳せてたなど想像させます
唯一やっぱり監督としての力量として今作も拭えなかったのは台詞回しとキャラクター造形の部分で、道枝くんの物語としての登場の意味と役割からあの人物の感じが、お手本通りに並べた様で面白くない
18歳で、主人公目線で旅先で出会うひと時の交友を描き、当時の清原伽耶を脳裏で浮かべる引き立て役なのだが、もう少しバックボーンや不自然ないくらいの絡み具合があってもよかったかな
あとは合作だからしょうがないのかもだけどタイトルがもう少しどうにかならなかったのかね、、、かっこよくないよね
どちらの国でも伝わる様に青春の文字と二人の18年という意味、そこに加えて藤井道人お好きのサブタイトルなんだけど、、うーん
似てる作品のあの頃君を追いかけたや青の帰り道なんかはタイトルセンスあるけど、今作自分がつけるなら、"また逢いましょう"かな!
あの時間は永遠じゃない、また会える、次も会おうと言ってるうちはもう会えない暗示だったりするもの
夢が叶ったら、君のことがもっと知りたいから、青春の最中は終わりが見えていないから、こんなタイトルが淡くて切なくていいかな!
是非!
そんな結末だったとは。
前知識とかはほぼ無しで鑑賞。
初恋をテーマにしている事は分かっていましたが、結局再会出来ず、改めて付き合うとか結婚するとかそういうハッピーエンドでは無かったので切なかったです。
心の中では覚えているし、仕事を頑張るモチベーションになっていて、ずっと離れていても絆はあったと思えるだけに、
(25歳の時の彼女にすぐ振られたのは仕事多忙以外にも、無意識でもアミのことを忘れていなかった又はアミほど夢中にはなれなかったことが理由な気がします)
改めてアミと一緒にいられるような人生であってほしかったです。2人の旅とかも見てみたかった。。
*****
ただ出会った時の、
バイト先でアミが働きだしてからは遅刻が無くなるとか(なんだ好きな子がいればちゃんと出勤出来るんじゃん(笑))、
初デートの服や髪型をめっちゃ悩みまくるとか(男子もそんな鏡の前でファッションショーするのか!)、
初デート前にネットで「手の繋ぎ方」を調べているとか(まだ自然な成り行きで大丈夫だってこと知らないのか〜可愛いなぁ(笑))、
デート当日ちょっとカッコつけて、映画館で「ポップコーンは俺が買うから!(ドヤ顔)」と言うとか(出したいのね、分かったここはご馳走になります(笑))、
一つ一つのエピソードが初々しくて、好きな子がいる時の様子が分かりやすくて(笑)とても良い場面の数々でした。
*****
36歳になってようやく彼女が居ないことにちゃんと向き合って、彼女を思い出す旅が出来て、少しずつでも気持ちの整理が付けていけたみたいで。。そしてアミが描いた絵日記を受け取れて、実家のお母さんもずっと大事に保管してジミーに渡してくれて本当に良かったです。
ジミーがアミのことを忘れることは無いだろうけど、でもジミーも改めて、ゆっくりでもいいから幸せに、これからの人生を歩んでいってほしいと願いました。
(ハッピーエンドなら文句なく☆4.5は付けるんですが、とても切なくてもう一度見る勇気は無いな。。と思い少し☆を減らしました。)
ほろ苦くて甘酸っぱい青春
声をかけたいけど、うまく話せない
ちょっとしたことでも、うかれちゃう
手をつなぐ、どうしようかな
焼きもちやいて、つい心にも無いこと言う
なんか目で追ってしまう
などなど、気になったら、頭から離れない様子が、ありありと描かれていました。
ストーリーとしては、先が読みやすい展開かもしれません。でも、そんなことが気にならないくらい主役の2人が素敵でした。
読みやすい展開と言いながら、終盤の25歳で知ってたんやの流れは、なぜこの旅が始まったかと結びついて、ぐっときました。
もちろん、周りの方々も。押し付けることなく、それぞれの想いを託していく感じが、染みてしまいます。特に松本編は好きでした。
清原果耶さんの笑顔が、無邪気なものでなく、ふくみのある笑い方なのも、魅力的です。
エンドロールでのミスチルの歌と歌詞で、素敵な余韻に浸れたのも、とても良かったです。
「柔らかな後悔」って言葉遣い。後悔としては、激しい後悔より強いと思います。柔らかい分だけ、つかみようがなくて、どうすればよかったんだって無念さが、ひしひし伝わってきました。でも、その「柔らかな後悔」は、寄り添ってるんですよね。ジミーにとって間違いなく後悔だけど、決してそれだけじゃなかったように、不思議な言葉遣いだと思いました。
台湾と日本を舞台にしたピュアな恋愛映画
一人で旅行中の台湾でうっかり財布を無くしてしまい、日式KTVでしばらくの間働かせてもらうことになったアミ。同じ職場のアルバイトのジミーがアミに片思いするところから話が発展していく、という内容の映画。
最近は自分に合う映画が少なくて、久しぶりに映画館に足を運びました。
この映画は予告編を見たときから見てみたいと思える映画でした。
ストーリーは王道的というか割と普通でしたが、特に映像や音楽が素晴らしくて期待していた以上に良かった。久しぶりの星4.5です。
この映画を観終わった後、台湾に聖地巡礼の旅に行きたくなりました。
もちろん台湾の人も日本に行きたくなるような映画だと思う。
劇中の絵で一番のお気に入りは二人乗りのバイクとランタンの絵。ちなみに劇中画を描いたのは吉田瑠美さんで藤井監督のお姉さんとのこと。
ちょっと残念だったのが主人公二人ともピュア過ぎて恋愛感情があまり顔に出ていなかったかな。キスも無く、手を握ったり前から抱きしめる程度でもうちょっと深い恋愛関係になっても良かったかなと思います。
それから他の方も書かれていますが、日本パートでの幸次(道枝駿佑)の存在。これって本筋には何ら影響していると思うのですが本当に必要な役だったんですかね。もしジミーが自分だったらウザいとしか感じませんね。
KTVの老板、めちゃくちゃ日本語上手いなと思っていたら台湾で活躍されてる北村豊晴さんという日本人の方だったんですね。
台湾の十分(Shifen)のランタン上げ、あれって火事にならないのでしょうかね。
想い出と切なさと“時の流れ”
18年情熱を注ぎ大きくした会社(代表)を追い出されたジミー、地元台湾の地で18年前に出会った初恋女性でバックパッカーをしていた4歳歳上の日本人女性AMIから昔届いた手紙を元に好きだったアニメの聖地から、一緒に観た映画のロケ地、初恋相手AMIの故郷へと旅しながらも過去の思い出を振り返る話。
会社を追い出され…、18年前AMIから聞いた言葉「旅は何が起こるか分からないから面白い」を心に、自分を見つめ直す旅とAMIの死に向き合おうとするジミーのストーリー。
本作の雰囲気のベースになってるAMIへの想いからの「切なさ」、何気ない他愛のない話やバイクの2人乗り、一緒に観た映画「Love Letter」、ちょっとすれ違いな二人とで序盤からラストまで何か涙が止まらなくて。
ジミー視点からラスト終盤AMI視点に切り替わり、病と闘いながらも好きなを絵を描く姿、病を隠しバイト仲間に明るく振る舞う姿、ジミーへの本当の想い気持ちが分かった時にも涙。
色々作品は観させてもらってるけど久しぶりに余韻に浸りたくなった作品でもあった。
本作の藤井道人監督うまいな~とも思いました。
やっぱ清原果耶さんいいね~
まさか、こんなに泣けるとは。
予告編から想像していたのは、出会ってから18年経った2人が再会してドタバタする恋愛ストーリー。これはつまらないんじゃないかと思いながら着席。
始まってすぐ、台湾で社長をやってるジミーが、なんかトラブってやめる事に?
そして最後の仕事として東京に行く事に?はは〜ん、ここで再会かなって思ったら、ジミーはアミを探しに旅に出る事に。
ん?福島って言ってたのに、鎌倉、長野、新潟と、ずいぶん遠回りをしている。その旅の間に18年前のアミとの記憶を観せられ続ける。台湾のカラオケ屋の名前が神戸って、読み方が「ジント」とか中国語かと思ってたら「こうべ」だった。そういう事だったのね。ずっと現在のアミは出てこない。あれ?もしかしたら出会うまでのストーリーなのかな?って思ってたら、まさかの展開に!気持ちを伝えられなかったジミーの片想いかと思ってたら、そんな理由だっのね。ウルッ!
驚いたのは、チラッと出てきた金髪の黒木華ちゃん、こんな髪型ビックリしたわ。松重豊の白髪は、そんなに違和感無かったな。途中、イヤフォンでミスチルを聴くシーンがあったのに聴けなかったけど、エンドロールで聴けた。
最初から最後までジミーとの共感度が高くてずっとウルウル、とても楽しめました。
またいつか旅に出る
映画館予告でミスチルの曲と映像がきれいだったので気になって見に行きました
曲ありきな映画か?とも思いましたが、そんなことはなくしっかり感動して楽しめました!
全体的に丁寧に進んでいくので心地よく最後まで見ることができました
ちゃんと泣けたし😭
ストーリーは王道な感じで予想を外してくる感じではなかったですがそれが良かった!
特に風景描写が綺麗だった😏
昔の話が台湾で進むのでいい意味で古き良さと元気で人情味ある台湾っぽさが伝わってきました!屋台や夜街の灯りが綺麗でした
願いのランタン凄い綺麗😄
ご飯描写はそこまででしたけど…
現代で日本を巡るのも雪景色綺麗だったなぁ
ジミーが日本語話せる理由から今の仕事につながってという流れに無駄少なく感じました
最後の方で手紙読み上げ回想シーンは2人分あってお互いの純真さを感じました!
アミちゃん最初はめちゃくちゃアクティブな明るい子で掴みどころ無さそうと思ってたけどそんな理由があったのね〜…
清原果耶さんアジアンビューティーな感じで凄い良い!😤
ジミーは18歳と36歳両方それっぽく見えて凄いと思った!大人しいけど誠実そうなの凄い伝わりました😄
それ以外も脇を固める役者が渋かった
黒木華さんの田舎にいそう感があったしゴローさんもとい松重さんは素朴な感じ良いですね
スラダン、WindowsXP、スライド式ガラケー、カラオケでモー娘。、音楽プレイヤーで有線イヤホンを片耳
いい具合に懐かしさを感じました!
ミスチルミスチルいうのに劇中で全然流してくれないやん…からのエンドロールめちゃくちゃ良かった!歌詞が本編にピッタシ😄
知らない場所に目的もなく旅しに行きたくなりますね🙌
青春18切符ってのがチラッと映ったり在来線の描写沢山でしたね(笑)
スペシャルサンクスJR東日本ですね〜
やはり・・
と言うか、こういう展開しか無いだろうとは思っていたが。故人の生前を思いおこして涙するラストは食傷気味。電車から踏み出す足元のショットも見飽きた。甘い「パストライブス」みたい。
いい所も有りました。歳上の清原果耶いいなぁ、台湾と日本のロケーションは凄く良くて、旅情も感じられた。
もう一つ、捻ったエンディングにしてほしかったけれど、具体的には解りません。
最近、感動がない方へ、超お勧めします‼️
凄く面白かったー‼️超良かったよー😭
予想以上。
若き日と18年後の今を交互に映す切ないラブストーリー
あの時の何故?を紐どいていく
邦画のような台湾映画のような、両方のいいとこどり上手く重なった映画。
これはまたいつか絶対観たい。
余韻が暫く続くと思う。
やっぱり藤井作品は好きだなー。
とにかく切なくて泣ける
台湾にまた行きたくなる
ランタンを飛ばしたい、見たくなる
中山美穂の、岩井俊二の、ラブレターをまた観たくなる
主題歌はミスチルなら、抱きしめたいか、リプレイがハマる(笑)
からかい上手の高木さん主題歌のAimer遥かが絶対ハマり、泣ける。
ゲストキャストが良い
色々思いながら観ていたのに、書くはずが思い出せない💦
とにかく観て欲しい。
余談、主演の台湾俳優シューグァンハンはやっぱりいい!大好きです。昨年に[僕と幽霊が家族になった件]で初めて知りました。是非そちらの台湾映画も観てください。SFコメディでとても良い作品です。
心のひだを藤井監督にぎゅっと掴まれっぱなし
そうゆうことなの? 絶対、泣いてしまうヤツじゃない。
各シーンのアングルやショットが美しい上に、過去の名作を重ねてくる。川端康成の『雪国』、岩井俊二の『Love Letter』。感のいい人は、結末が見えてしまうだろうが、見えたら見えたで、さらに涙腺が緩んでしまう。
清原果耶みたいな子がやってきたら、そりゃ、ズキューンとなるよね。あの笑顔で、あの目で話しかけられて、同じバイト仲間になるなんて。
伏線の張り方も上手い。特にランタン祭り。韻を踏むように伏線が回収されるんだけど、編集の妙というか、時系列マジックで心が揺さぶられる。
音楽もいいんだよね。ピアノの鍵盤がゆっくりと刻まれ、ストリングスがピアノ旋律に厚みを加えていく。嗚呼、涙がごっそり奪われていく。
再見(See you again)でなくバイバイの意味。それがわかった時のジミーの気持ちを思ってしまう。
心のひだを藤井監督にぎゅっと掴まれっぱなしでございました。
「Love Letter」とミスチル‼️
18年前の忘れられない女性アミ。日本からの旅人である彼女と台湾で知り合ったジミー。18年後、自ら起こした会社の経営から退いたジミーは、アミの生まれ故郷である福島県へ旅に出る・・・‼️アミが好きでたまらないジミーと、一歩引いてる感があるアミ‼️ちょっとモヤモヤする台湾での展開‼️そしてアミは病気か何かで既に亡くなってる事が安易に予測できる展開‼️いつものパターンかと思っていたのですが・・・‼️終盤、ジミーがアミの母親に出会い、アミが亡くなっている事、実は不治の心臓病でアミが台湾を旅してる時には完治困難だと判明していた事、福島県へ旅立つよりもずっと前にアミの死をジミーが知っていた事が判った時、この物語は俄然輝きを増してくる‼️台湾におけるジミーへのアミの接し方、福島県への旅路でのジミーの表情など、前半のモヤモヤが後半、感動へと変わり、じわじわこみ上げてくるモノがありました‼️やはり18年間想い続けるに値する清原果耶ちゃんの魅力が絶大‼️今後も期待してます‼️
自分の中に残っているものを再確認することで、目指したいゴールへと向かえるのだと思う
2024.5.3 一部字幕 MOVIX京都
2024年の日本&台湾合作の映画(123分、G)
原作は賴吉米の小説『『青春18×2 日本慢車流浪記(2014年)』
台湾で出会った女性を思い起こしながら旅を続ける青年を描いた青春映画
監督&脚本は藤井道人
物語は、ゲーム制作会社の取締役会にて、ジミー(シュー・グァンハン)が解任される様子が描かれて始まる
大学時代の親友アーロン(フィガロ・ツェン)と立ち上げた会社だったが、ジミーのやり方に反発する役員たちは彼を排除する道を選んでしまう
その後、アーロンの東京出張に同行し、業務を引き継いだジミーは、そこからあてのない旅を始める
それは、高校3年生の時に出会ったアミ(清原果耶)の故郷である福島県只見市を目指すものだった
だが、ジミーは直接そこへは向かわずに、長野、新潟と回り道をしながら、彼女との日々を思い出していくことになった
高校3年生の夏、ジミーは地元のカラオケ店で働いていて、店長の島田(北村豊晴)はジミーの遅刻癖に辟易していた
バスケ好きのウェイ(リー・クアンイー)、ムードメーカーのスーイー(ジェーン・リオ)、店長の娘シャオティン(バフィー・チェン)らと一緒に働いていたジミー
ある日、彼の元にバックパッカーをしながら台南を訪れたアミがやってきた
アミは財布をなくしたことで働き場所を探していて、島田は彼女の話を聞いて、快く迎え入れることになった
映画は、なんとなくアミの行末がわかるように描かれていて、おそらくは予想通りの着地点に向かうことになる
だが、アミの物語を読み進めるうちに「ジミーがいつそれを知ったのか」が示されていく
そして、その「タイミング」によって、タイトルの本当の意味がわかってくる
18歳の時の出会い、ある日を境に18年間を走り続けることになったジミーは、その区切りの年に「自分の来た道」を振り返ることになる
それと同時に「アミが歩んできた道」を知ることになり、これまでアミが自分に隠してきたことと、隠してきた理由というものが理解できるようになる
なので、2回目を見ると、ジミーの旅の目的とタイミングを知った上で鑑賞することになるので、初回とは感じ方が違って見えると言えるのではないだろうか
いずれにせよ、旅の目的はたくさんあるけれど、「自分を探す」のではなく、「自分を知る」というのは言い得て妙だと思う
ジミーはこれまでの人生において、色んな人から色んな言葉をかけられるのだが、彼の中にその言葉が残っているからこそ、36歳の旅の途中で出会う人々の言葉に反応していく
映画には、視覚(壁画)、聴覚(音楽)、味覚(台湾料理)、嗅覚(香水)によるアミとの日々が想起され、最後に「触覚としての抱擁」というものが描かれていく
だが、そこにもジミーの知らないアミの想いというものが隠されていて、それらを知ることで、彼の青春というものがきちんと終わりを告げることになった
18年という時間をどのように感じるかは人それぞれだが、人生の晩年でないことが、彼にとっての救いであったようにも思えた
珠玉のラブストーリー
公開記念舞台挨拶ライブビューイングにて公開初日に鑑賞。台湾の紀行エッセイを基にして、日本・台湾合作で製作された珠玉のラブストーリー。
36歳の青年が18年前の初恋の記憶を辿りながら、現在と過去が絶妙に交錯しながら日本と台湾を舞台にして描かれている。
W主演であるシュー・グァンハンと清原果耶の演技も素晴らしく、時間が経つのも忘れて引き込まれて感情移入し涙が溢れ出てきました。特に、清原果耶は今まで以上に一段と磨きのかかった雰囲気と表情で、彼女を観ているだけで幸福な気持ちになりました。
また、藤井道人監督もさすがと思わせる納得の出来映えで本当に素晴らしい作品でした。
ミスチルが書き下ろした主題歌も作品を更に引き立てる曲で、エンドロールまで余韻に浸れる素晴らしい楽曲で繰り返し聴きたくなります。
2024-76
試写会にて鑑賞。また観たくなる映画。観て欲しい。
試写会にて鑑賞。
安達奈緒子さん脚本、透明なゆりかごを観て以降、清原果耶さんが好きで、今回主演ということで、ぜひ観たいと思い、試写会に応募しました。
予告から既にストーリー(結末)は想像出来るもので正直、そこまで期待値は高くありませんでした。旅先の台湾で出会って恋に落ちて、みたいな。
ただ、ストーリーがありきたりでも出演者陣が豪華(特に黒木華さんが楽しみで)だったので、清原さん含め、皆さんをスクリーンで拝むことが出来れば、まぁいっか、くらいの気持ちでいました。
そして、いざ鑑賞。
観終わったすぐの感想を言葉にするなら、夏のじめっと肌にまとわりつくような夜気、じんわり暑さが体に染み込んでくるような、滲み出た汗がでこ(額)をつたうような、なんだか表現がすごく難しいですが、そんな感覚がありました。
(舞台が台湾だから余計かな)
すぐに、またあの世界観をもう一度観たい。ジミーとアミをもう一度感じたい、と思える期待以上の作品でした。
もちろん、ありきたりと言えばありきたりで展開のオチも分かりやすい為、ハマらなそう、期待値より低そう、と思ってらっしゃる方もいるかとは思いますが、(自分は予告でそこまで刺さらなかったので)それだけで観ないのは勿体無い。映画や旅行が好きな方には、おすすめです。
映画の限られた時間の中にも関わらず、ジミーとアミの人生を色濃く感じることができ、とても丁寧に繊細にうまく繋がって、まとまっていました。
とにかく、情景(撮り方)が美しい。映像がとにかく綺麗。儚い。台湾各地や、日本各地(福島、新潟、長野、東京、神奈川)でロケしており、移り変わる場面に目が楽しい。フィルムカメラのような質感も感じ、特に台湾はランタンや街中の風景含め、とても綺麗。風景を楽しんだり、映像の撮り方を学ぶ為だけに観るでも価値はあるかと。
今回この映画で初めてジミー役のグァンハンさんを知りました。この方の18歳と36歳の演じ分けが素晴らしくて、、。実年齢33歳なのに高校生役なんて無理があるんじゃ?衣装がコスプレぽくならない?なんか没入感薄れそうな、、。なんて心配していた自分が恥ずかしくなりました。違和感なく、引き込まれてしまってました。完全に、グァンハンさんが年下の高校生で清原さんが年上のお姉さん。実年齢を超えて歳が逆転する事あるんですね。アミを前にした高校生ジミーの照れ方や態度、話し方、言葉。あれは完全思春期男子高校生でした。甘酸っぱい恋ってこーゆーことよな、、。とピュアな気持ちが蘇る。
直近でドラマEye Love Youのジョンヒョプさんを観ていた為、アミとカタコトで日本語を話すジミーが重なり、より可愛らしさが個人的には爆発でした。イケメンが拙い日本語を話す姿がとてもいい、と思ってしまった。
作品の都合上とかなく、ジミーとアミの日本語のやり取りもちゃんとカタコトで、言葉をお互いきちんと理解しきってるって設定じゃなかったのも違和感無くて良かったです。言葉は通じなくても何とかなるとは、この事。ただ、清原さんとグァンハンさんは2ヶ国での作品撮影でスタッフ、監督、と言語の壁は大きくあったでしょうから、大変だったのだろうな、と思いました。しかしながら、そんな事は全く感じさせず、清原果耶さんとグァンハンさんの演技がとてもナチュラルで観ていて、とても穏やかな時間が流れている気持ちになれる。不思議。
劇中では、映画ラブレターの話や、ミスチル、スラムダンクの話などもある為、観たり聴いたりしてから映画を観るのもおすすめ。
台湾が舞台と言う事もあって、旅したくなるし、人と人との出会いを求めたくなる。もう2度と出会う事のない人に会ってみたくなる。人と人との出会いは奇跡だし、運だし、縁。偶然なのか必然なのか分からない出会いが積もって人生になっていくんだな、としみじみ感じた。
自分はまだいけるんじゃないか、何者にでもなれるんじゃないか、今からでも遅いなんてことないんじゃないか、と勇気をもらえる作品。中高生とか20代前半には少しこの感じ方がまだ分からないかもしれないけど、人生の分岐(アラサー)の年代以上の人には、少なからず刺さる気がする。
やはり出演者陣は豪華。
皆さんの出演時間が想像していたより遥かに少なく、全体で見るとほんと一瞬で、拍子抜けしました。皆さん、あのシーンを撮る為に現地へ赴き、それぞれ撮影されたのかと思うと、とても贅沢なキャスティング、、。
道枝さんはセカコイ振りのスクリーンで、透くんを思い出しましたね。ふわふわの髪型も相まって完全に雪で戯れるワンコでした。笑顔が印象的で可愛らしい。出演時間は10分あったかな?ほんとに一瞬。場面カットもあったけど、、映像としてはファンの方は確実に物足りないかも。雪がまぁお似合いで、JR SKISKIのCMとポスターかと思いました。
黒木華さんはもう本当大好きです。
何でこんなにも日常を切り抜いた演技がすごいのか、、。リップヴァンウィンクルの花嫁が観たくなりました。運転シーンも含め、一瞬でそこにいた。って感じがする。ただ1つ、すこーしだけ気になったのは、PCでゲームをやってた事。ネカフェとは言え?暇な店員ならスマホ(アプリ)でゲームしない?スマホのギガ気にして店のPCを使ってた?それともPCでしか遊べないゲーム?なんて野暮な事考えちゃって一瞬気が散った。あと、これはやっぱり映画お決まり展開、ジミー開発のゲームだったって事は目を瞑ろう、、。
見返り云々のない真っ直ぐ相手を思う優しさって大切な事だけど当たり前にはなかなか出来なくて。でもそれを車で連れて行ってあげるシーンで表現してて。YOUは何しに日本へでよくあるやつだなー、と人のあったかさが感じられて、心がぬくぬくした。日本に来ている外国人に自分も優しくありたいな、と思える気持ちにさせてくれた。
黒木瞳さんと松重豊さんの哀愁がとても切なく苦しい。だけど、、すごく気になったのは、福島の只見なのに(軽トラも会津ナンバー)そしてずっと只見に住んでる設定なのに、2人に一切の訛りがない事。(笑)
これには、あれ?と大いに違和感を感じましたが、、この一瞬の出演の為に撮影地まで来てもらい、お2人に方言の訛り指導までは要求出来ないよな、、と映画を観ながら一瞬で勝手に納得。(笑)
個人的には残念でしたが、仕方ない。
また長野での出会いも、これまたうまいこと台湾と言う設定でしたが、これは人と人との出会いの縁と言う事でそこまで違和感は感じずでした。
エンドロールが流れていく中、ミスチルの主題歌の歌詞が深くて、映画にリンクしてて、歌詞がとても素敵。分かり味が深い。そしてまた、ジミーの気持ちをおもって胸がギュッてなる。ミスチルファンの方にもぜひ観ていただきたい映画です。
イヤホンの半分こ。(電車での場面カット)これもまた懐かしさが込み上げて。ワイヤレスが主流になってるこの時代、有線がエモさを倍増させるなんて。平成の良さを感じました。
ジミーのアミを想う気持ちが初々しくて、可愛らしくて。ジミーの初恋故に、あれからずっと彼の心の中にはアミがいたんだな、と胸が苦しい。ただ、あれからアミに会いに行けたのでは?などと、少し思ってしまいましたが。それは展開的に仕方ないのかな。アミの強がりの彼氏設定もあったし。(ジミーと真逆のやつ)一応、アミの帰国後、大学生になったジミーがアミに会いたいって国際電話をかけて伝えるもののランタンの約束がある為断られ(のちにこれとは別に会えない理由がある事が分かりまたツラい)で、ジミーの純真無垢な高校生には、ランタンでの約束は、よほどインパクトが強かったって事かな。行動には一応起こしてたので、ひと夏の恋で終わりじゃなくてよかったジミー。ただだからこそ、初恋を拗らせた感は否めないけども。いや、美しい物語だけども。最後、アミのところへ訪れた事によって、一区切りついた感じは良かった。アミのことも仕事のことも心機一転して前を向いている最後。悲しさに引っ張られず、前向きな気持ちで観終えることが出来て、自分は好きでした。
ジミーとアミの出会いややり取り、デートやランタンを飛ばすところ、お互いの気持ちの揺れ、などなど、、沢山いいところはあるのに言葉で表現するのはなんか違くて。形にしたくない気がしてしまう。でも、ただただ大切にしたいと、出会えて良かった、観て良かった、と感じた作品でした。
自分は、ジミーとアミの出会いから別れが一瞬にして走馬灯のように思い出されて、、あのシーンでポロッと泣きましたが。オチが分かってる故に、泣けなかった。なんかあそこで急に冷めた。なんて方も中にはいるかも。
アラサーと呼ばれる年齢になると、、恋愛(結婚)相手に求める理想語っても、いい年してなに夢見てんの?痛いよ?現実見なよ。とか、いつまでそんな事言ってんの?中学生?もうアラサーだよ。時間ないよ。タイムリミットはすぐそこ。現実見なよ。なんて言われちゃったり思われちゃうから、、リアルでは口が裂けても言えないので、ここで言わせて頂きたい。
綺麗でピュアな恋したい〜〜。
です。
キスもセックスも好きもなくても記憶に残る恋、忘れられない恋ってあるんですね。人生でこの経験を出来なかった事が悔やまれます。来世はビー玉のような恋をするのが目標になりました。来世ミジンコにならないように、今から徳積みのゴミ拾い。頑張ります。
この映画は、夜の時間帯に鑑賞するのがオススメ。観終わって夜風にあたったら、きっと早い夏を感じると思います。
展開が読めて驚きは無いが映像キレイだった
先日海外の映画祭で観た。
異国での淡い恋、日本と台湾のキレイな風景がよく撮れてて良かった
主演の清原果耶よりトータルで15分?!10分?!しか映ってない道枝駿佑がよく番宣に出てない?!客寄せパンダされた感…ファンの子は推し目当てに鑑賞しないといいけど…
旅と夢、車窓の手前にある「柔らかな後悔の記憶」
【映画星取ポイント】・・・[各0.5point]
●映画としての質が素晴らしい
●テーマ構成・題材が良いorわかりやすい
●映画としておもしろかった!
●万人へオススメできる
●「観て良かったな」と思う・出会えてよかった
●映画館の環境で観ることをお勧めしたい
●パンフレットが欲しい
●特筆すべき魅力がある映画
ちょっとした『ローマの休日』感と『Love Letter』の雰囲気ある映画。
前半は癒され、後半は胸いっぱいではち切れそう気分。
全体的に、画も音も邪魔するものがない。
単純明快な恋愛映画や難病映画と括られないといいな。
観終わったあとの感覚だけど、
学祭、部活、お盆の帰省なんでもいい、
夏やすみの楽しかったイベントが終わったあとの「寂しさ」に近かった。
相手の気持ちがわかっているのに、発展しない、行動できないって、あるよね。
車窓の前でのシーン。
汽車とミスチル、"イヤホンのはんぶんこ"使用、
二人が聴いている音楽は、観客には聴こえてこない。
みんなが観る銀幕の中は、ふたりのだけの空間。
観客がわかるのは、ジミーが吐露する気持ちだけ。
くう〜、すばらしい演出だぜ!!
前述のシーンはポスタービジュアルになっている。
しかし、静止画だけでは足りない、動画でこの空気感を感じてほしいぜ!!
ふたりでバイクに乗っているシーン、背景の提灯もよかった。
アジアが舞台だから思うのか、ウォン・カーウァイ的な画もグッド。
そして、映画タイトルの「青春18」というキーワード。
旅に出たくなる。ゴールを決めない、行きたい場所へいく旅。
「二度と会うことのない友人」
「訪れることのない景色」
「でも、彼と過ごした時間はきっと忘れないであろう」
こんな気持ちに追随したい。
主題歌の歌詞も完璧。
「映画との出会い」「旅での出会い」が歌詞に込められていた。
♫<柔らかな後悔が今日も僕に寄り添っている>
どうしてこんな素敵な歌詞を思いつくのだろう。
耳に残って離れない。
松重さんのセリフ「神様はいじわるだよ」・・・。ほんと、それ。
観終わったあと、深く呼吸し吐き出す。
大切にしたい映画の1本。
綺麗なラブストーリー
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