グリーフケアの時代にのレビュー・感想・評価
全4件を表示
医療と宗教の連携。「悲劇」を癒すためにすべきこと。
秋田県大館市にある映画館「御成座」さんにて鑑賞。内容については全く知らない状態での鑑賞でした。
結論ですが、色々と考えさせられるドキュメンタリー映画でした。身近な人の死などで強いショックを受けてしまった人たちが、そのショックを癒したりその悲劇と向き合うことを目的とした「グリーフケア」についてのドキュメンタリー。誰の身にも起こりえることだからこそ、自分のことのように感情移入して鑑賞することができました。これ、映画館じゃなくてテレビでも流すべきですよ。「グリーフケア」という存在を、広く周知させた方が良いと感じました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
身近な人を亡くして強い喪失感を経験した人たちと、そんな人たちの心のケアを行う「グリーフケア」に携わる人たち。彼らへのインタビュー映像によって、誰の身にも起こりえる悲嘆(グリーフ)との向き合い方を探っていく。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
個人的に印象に残ったのは「グリーフに大小の区別をつけない」というところですね。
子供の死も親の死もペットの死も関係なく、どれも同じ「グリーフ」として悲しみを共有する。これが素晴らしかった。
例えば自分が友人知人に辛いことを吐露した時に、「自分の方が辛い経験をした」とか「あなたよりあの人の方が可哀想」っていうネガティブなマウント取る人がいたら嫌な気分になるじゃないですか。でも、心の傷の大小は悲劇の大小だけでは数値化できないし比較することはできません。親が死んだ悲しみよりも恋人にフラれた悲しみが大きいことだって、普通にあり得ます。
相手を否定しないで、相手のグリーフに寄り添う。これだけ話を聞いてくれる場所って日常生活ではそうそう無いので、「グリーフケア」という存在の重要性が良く分かります。
劇中で何度か「昔は宗教や近所の人との付き合いがグリーフケアの役割を果たしていたが、それらとの関係性が希薄になった現代ではグリーフケアが求められるようになった」という解説もあり、納得しました。宗教が希薄な現代日本にこそ必要な医療行為だと感じました。
考えさせられる映画でした。新たな視点や知識を得るためにも、たくさんの方に鑑賞していただきたいです。オススメです。
ドキュメンタリー
カフェデモンクの金田さんが出ているということで、小倉で1回のみ上映を狙って鑑賞。
数人のインタビューをもとに構成されていて、何か家族を喪失した人がその悲歎の中で出会ったグリーフケアに共感し、自身もグリーフケアをしていく側の研修を受けて専門家になった方も。グリーフの根底には愛なのだ、という言葉響く。
伴走するのが傾聴。ただただ聴くが傾聴。
「悲しむということは、悲しむに足る大切なものを知っている」
「グリーフケアの時代に」試写鑑賞しました。
グリーフ(悲嘆)ケアを行う団体や研究者、ケアを受ける人々のドキュメンタリー。
死別、財産の喪失、ペットロス、暴力による尊厳の喪失によって深く傷ついた人々を癒す方法とは。
深い悲しみから、前を向き進もうとする1人の女性の姿に嗚咽が漏れてしまいました…
「悲しむということは、悲しむに足る大切なものを知っている」という言葉が、深く心に残っています。
全4件を表示