「今年一番おもしろかった「ハリウッド映画」」テイラー・スウィフト THE ERAS TOUR 杉本穂高さんの映画レビュー(感想・評価)
今年一番おもしろかった「ハリウッド映画」
本気で今年一番面白いハリウッド映画だった。これを映画と呼ぶかどうか、議論があると思うが、映画館で公開されたコンテンツとして、この上なくエキサイティングで感動的なものであることは確かで、特別な鑑賞体験をもたらしてくれたことは間違いない。アメリカでは、声援上映的な上映形態をデフォルトにして、スマホで撮影するのまでOKしているというが、日本では基本的には通常上映にとどまっていた。しかし、筆者が鑑賞した新宿のIMAX上映では、自然と拍手と歓声が起こる状態であった(土地柄なのか外国人の観客が多かったのが理由かも)。
3時間ある上映時間が全く長く感じないし、テイラーの楽曲を知らない人でもノリノリになる素晴らしいステージ演出ばかりですっかり筆者はファンになった。MCにも日本語字幕が一切なかったのもよかった。その方がライブの臨場感を感じられる。映像でライブを楽しませるという点でも、寸劇のような演出があるシーンでは切り返しの編集などを駆使して、生で見るのとは異なる魅力も加味しているのが良いし、こだわりの衣装やセットも大きなスクリーンで堪能できる。とにかく素晴らしい鑑賞体験だった。
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