ラストターン 福山健二71歳、二度目の青春のレビュー・感想・評価
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定年後の生き方を丁寧に描いている
あまり期待しないで見た映画だったが、素晴らしい映画だった。まず、福山が奥さんへの気持ちを日記に書いて、それをナレーションでかぶせる手法が良かった。定年後を扱った映画は「アバウトシュミット」「終わった人」などを見たが、「ラストターン」が一番良かった。
定年後の「孤独」「充足感のなさ」を丁寧に描いて、そこから向けだそうとする福山を岩城滉一さんが上手に演じていた。水泳のコーチ役の高月沙良さんが水泳教室の講師となって、徐々に自分を取り戻していく過程を豊かな表情で演じていてよかった。
シーンの
切り取り方が仲々・・病気の妻より先に目覚めた次には遺影。その他もだらっとした感じは少なく、話にもメリハリが感じられた。監督作品は馴染みが無かったけれど、関わった作品には好きなものも有って実力が感じられた。
老後の不安、やはり健康とある程度のお金でしょう。病院窓口ではちょっと言及がありましたが、まぁニュアンス程度、福山さんの苦闘はまだまだこれから。
岩城滉一でやる意味
2024年劇場鑑賞106本目。
内容はよく知らず鑑賞。藤竜也が最近よくやっているリタイアものですね。
こういう映画をやるイメージが全くなかった岩城滉一がすごく良かったです。
藤竜也がやりそうな頑固役は今回脇役の田山涼成がやっています。あんな女好きは藤竜也やらないですが。
高齢者が若い人に影響を与えるのも定番の展開でしたが、それもよく、離れた家族に迷惑をかけまいと無理をするのも切なくていい映画でした。ただ貫地谷しほりが出ていたらしいですが誰か分からなかった・・・。
高齢夫婦と親子の関係性が丁寧に描かれている
高齢者の日常を誇張揶揄することなく丁寧に描かれたオリジナル脚本作品。痴呆となった妻を看病、看取った後の生活、息子夫婦との関係性など、同じ境遇になる可能性がある人が多いであろう時代において、希望や目標を持つことの大切さを教えてくれる。
高齢者を主題とする映画は、「ためになる」要素が含まれてしまうが、そっけない親子関係や老夫婦の絆が丁寧に描かれており、ぐっとくるシーンが多かった。
若者にはどのように映るかわからないが、どの世代の人にもお薦めできる邦画だと思います。
いつか訪れる「孤独」を感じて
主演の岩城さん、50年前はとても怖い人だと子ども心に覚えています
60代前半の私にとって、あれから50年後の今の岩城さんは憧れの存在です
一般的に夫が先に死ぬ夫婦が多い中、妻に先立たれる夫もいるわけで、一人になった時の
生き方が問われます 本編で「きょういく」「きょうよう」という2つの言葉が語られました 予定のない、周囲から必要とされていない「きょういくところがない」「きょう用事は何もない」、予定の書きこまれていないカレンダーが何度も映って胸が痛くなりました
介護保険料高騰から、介護予防に取り組む行政の姿が報じられ、本編にあったような元気高齢者の「予防教室」が行われています 周囲に迷惑をかけたくない、ピンピンコロリを願いつつも、死への恐怖は常に直面している そんなとき、周囲の人たちのちょっとした声が、二度目の青春にチャレンジできるような可能性を感じました 同年代の人、参加した「教室」のコーチ、もちろん子や孫といった身内の存在も 本作では犬も
ちょっとした声かけで変われるのであれば、老後は怖くないと思いたいものです
岩城さん・宮崎さんがデビュー20代の頃を見ていて、自分のだいぶ前を歩いていた存在だったはずなのに、50年経つと彼らのすぐ後ろに自分がいて「老いを共感」しているのが、何ともおかしくなりました (5月16日 イオンシネマ京都桂川 にて鑑賞)
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あんな感じになるのかなぁ
会社を定年まで勤め、認知症になった妻を看取ったあと、ひとり暮らししてる71歳の福山健二は、人生の最期を意識するようになり、健康維持と認知症予防のため、市のコミュニティクラブに参加する事にした。同じ年の男性・橋本勉と出会い、親交を深め、2人は水泳教室体験入会の張り紙を見つけた。全く泳げない健二は躊躇するが橋本に後押しされて挑戦してみることになり、やがて健二は水泳講師の岸本香里と出会い・・・てな話。
俳優の実年齢を調べてみて、舘ひろし74岩城滉一73柴田恭兵72、だけど、71歳であんなに老けるのかなぁ、なんて観てた。
橋本役の田山涼成は明るくて良い歳の取り方してると思った。
水泳教室の講師・岸本香里役の高月彩良は魅力的だった。
とても丁寧な老後
少し前に観た『コットンテール』と同じく認知症の妻を看取った男の話。
これといった趣味もなく独り身になった男は、なかなかハードモード。
逆パターンってあまり見かけないかも。夫に先立たれた妻は、その後を謳歌している話が多いかな。
まあ観る側もその方がいい。
橋本さんが子供扱いのような接し方を嫌がるのも、精一杯明るく振る舞うのも、元気なうちにって本音も分かるなあ。
歳を取って自由がきかなくなってから新しい一歩というのは、なかなか大変。思い切ってやってしまえば案外うまく行くのかも。
福山さんも橋本さんはもちろん、水泳しかしてこなかった岸本さんも、新たな出会い、チャレンジですごくいい方向に向かっていった。
最初の岸本さん、顔つきもも言動もキツかったし。
日記が毎日、母さんから始まる手紙のような書き方で、愛情と優しさに溢れていて好感。
歳取ってだいぶおじいちゃんになったけど、岩城滉一さんは相変わらずカッコよかった。
老後の生き方
この作品はネガティブな老後問題、病気やお金などではなく、生き方、時間の使い方、人との繋がりの大切さを教えてくれます。順調に生きていれば、私は映画にドラマにテレビに没頭して生きていたいが(笑)
やや地味めの映画でしたがそれなりに楽しめました。
今回は舞台挨拶を目的に行きました。
監督、岩城滉一さん、宮崎美子さん、田山さん、高月さんを生で前から5列目の間近で見れて最高でした‼️
役者さんのトーク盛り上げよう感も良かった。特に田山さん。
司会者の回しが下手すぎて役者さんがお気の毒でした。
岩城さんからの、宮崎さんは水着は似合うでしょ!のフリは反応しないと!グラビヤやってたんだからさ!
当時は、宮崎美子さんからの、河合奈保子さん、柏原芳恵さんへのバトンタッチだった記憶。ボイン(笑)
ふじさんやっほー
仕事を引退した後、認知症になった妻を看取って2年の泳げない男性が、71歳にして水泳を習う話。
息子夫婦の勧めで参加した健康長寿いきいきクラブで知り合った友人に誘われて、仕方なしにプールに行ったら、レベルの高い初級者コースに尻込みし、結局レッスンには参加せず…と始まって行くストーリー。
人生の閉じ方…まだ主人公の歳に至るにはけっこうあるかれど、いや〜これに関しては非常に共感。やっぱりプラン75ならぬプラン65ぐらい導入して欲しいなあなんて考えさせられるし、そんな中での真面目な健ちゃんの新たな一歩への意欲がすばらしい。
そして香里の覚りと開眼が凄すぎる…悟も悟って欲しいもんだw
まだ少し先だとは思っているけれど、この作品で謳われているようなことを考えることもある歳になったおっさんには、ちょっと切なく優しく現実的でとても面白かった。
そしてそして、なんだか生活感のある岩城滉一がある意味新鮮だった。
【高齢の両親がいる不惑の男が観ると、色々と考えさせられた作品。岩城滉一さん演じる主人公が、妻を亡くしながら新たなる生き甲斐を見出していく過程がじんわりと沁みる作品である。】
■福山健二(岩城滉一)は2年前に認知症になった妻(宮崎美子)を亡くして以来、独り暮らし。
離れて住む長男夫婦は、心配しつつも新築のローンを借りようと考えている。
そんな彼が、健康教室に通い始め、初めて出来たちょっと、いや、可なり女好きな友人橋本(田山涼成)と小料理屋で呑んだりするようになる。
が、ある日健康教室の壁に貼ってあった水泳教室のポスターを見て、橋本はそこに映っていた美しいインストラクターの女性に惹かれ、水泳教室に通い始める。福山は泳げないのに・・。
◆感想
・まるで、今作の橋本のようで恐縮であるが、スランプになった競泳選手で、インストラクターになった岸本を演じた高月彩良さんの透明感溢れる美しさに驚く。
ー 最初に高月さんを知ったのは「思い出のマーニー」でマーニーの声優に大抜擢された時である。未だ、少女であったが、透明感ある綺麗な子だなあ、と言うのが感想である。その後幾つかの映画で拝見したが、脇役であった事も在り印象は薄かった。
で、今作。準主演でもあり、さらにクロールで泳ぐ姿がとても綺麗で、且つ透明感ある美しさに驚いてしまったよ。流石、特技が水泳で、スカウトされたのも水泳教室に通う時だったという人だけある。ー
・福山の長男が、独り暮らしの彼を心配して”監視アプリ”を設置するシーン。
ー そういう時代かあ。けれど、少し違和感を感じたな。
そして、中盤福山が贈られたスマートボールで怪我をした際に長男から言われた言葉からは、福山の事を気にしていないように見えたんだよね。
切り忘れた”監視アプリ”から漏れて来た”ローンの話が出来なくなったじゃない”という長男の妻の声・・。ー
・橋本は脳梗塞で倒れてしまうが、福山はイロイロありながらも地道に水泳教室初級コースに通い続ける。
そして、それまで愛想のなかった岸本も初級コースの生徒が誰も来なくなった事に気付き、教え方を変えるようになるのである。
更に、福山に自身の練習中に、水中カメラで息継ぎの瞬間を頼むのである。
ー 福山は、実に良い男で頼まれた事は、キチンと引き受けるのである。更に彼は岸本のアドバイスもあり、見事に泳げるようになるのである。70歳を超えて、それまで苦手だった事が出来るようになるのは、凄い事だと素直に思う。-
■個人的に好きだった所
・福山は日記を付けているのだが、その際にいつも亡き妻に話しかけながら、書いているんだよね。奥さんを本当に愛していた事が良く分かるんだよね。
・福山が、犬を散歩に連れて行けない男の家を訪ねて、”散歩させましょうか?時間は死ぬほどあるんで。”と言うシーン。良い男だなあ。
<後半は、ドンドン爽やかな展開になって行く。
橋本は、子供と同居していたため発見が早く脳梗塞の回復も早く、岸本は福山のお陰もあり見事全日本50mで4位入賞する。表情も前半に比べたら、別人の様に柔和である。
福山も、体調を崩し肺炎になりかけるも、水泳教室に来ない事を心配した岸本が発見してくれた事で入院するが、健康を回復し、息子夫婦の孫の入学式に駆け付け、4人で写真を撮るのである。
今作は、ストーリー展開にやや粗さはあるが、自身の高齢の両親に対してどう接していくかを考えさせられる作品ではないかな、と思ったのである。>
いつかはくる老いと死。
妻に先立たれ独り生活する事になった福山健二の話。
健二を心配する息子の悟が健二の住む部屋に監視カメラ(iPad)を付けるから始まり、息子の嫁から近所の「健康長寿いきいきクラブ」に行ってみたらと進められる…、そのいきいきクラブで橋本というちょっとユーモアとエロさ現役の同世代の男と出会い、独りだった生活が少しずつ変わり始める。
冒頭の宮崎美子さん演じる佳代の認知症?を患ってる描写から涙が出てしまい…、それを優しく支える岩城 滉一さん演じる健二。
田山涼成さん演じる橋本が明るくエロくてアクセント、飲み屋行っては若い店員さんに絡み、話す話題はエロトークと幾つになっても男ってこんなもんだよなと。店出て転んで、こないだソープに行ったんだけど駄目だったは男としては悲しいけど笑った。
バランスボールから落ちそのまま体調不良からの復帰、息子へ言った「いざという時は助けてくれ」って簡単な言葉だけど、親から子へ言うのは勇気と覚悟がいるのかなと。
日々の日記を書いてはその返事に妻佳代の返事のナレーションには泣けた、私の両親は病気もなく健在だが本作を観てると何か考えるものがあったし、いつまでも健康でいて欲しいとも思った。
ラスト体調復帰の明るく前向きな姿は良かったね!
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