「ロープウェイが繋ぐ赤い糸」ゴンドラ レントさんの映画レビュー(感想・評価)
ロープウェイが繋ぐ赤い糸
本作を鑑賞する前に監督の過去作二作品を鑑賞。「ブラ!ブラ!ブラ!」と「世界でいちばんのイチゴミルクのつくりかた」が最高に面白くてこの監督のファンになってしまった。本作自体はこの二作品には少し劣るけど面白かった。
天空で繰り広げられる欽ちゃんの仮想大賞とでも言いましょうか、良くも悪くも予告編の印象通り。
あの子供たちのカップルがこれまた作品の良いアクセントに。おさげの女の子がめちゃくちゃ可愛いかった。
昔々あるところに天空の村がありました。その村の交通手段は唯一ロープウェイのみ。そこでは暴君のような経営者が村人の弱みに付け込みのさばっていました。
祖父(?)の死をきっかけに村に戻った娘はそのロープウェイに就職します。エレベーターガールならぬロープウェイガールとして。暴君経営者はユニホームが女性ものにもかかわらず思わせぶりに男性の面接も受け付けておりました。当然男性は面接で落とされます。ほんと嫌な男です。
そして車いすのお客はお断りとばかりに階段から突き落とす冷酷非情ぶり。人々はこの独裁下でも文句も言えません。ロープウェイが使えなくなれば棺も運べないし羊や鶏も運べないからです。
でもロープウェイガールズの二人は果敢にもこの独裁者に立ち向かいます。奴隷のようにこき使われてるだけではありません。彼女らは仕事をしながら思い思いの装飾をゴンドラに施したり楽器を演奏したりしてお互いの愛をはぐくみます。仲睦まじい二人は時には喧嘩することもあったけど、最終的には村の人々の手も借りて暴君からロープウェイを奪い取ることに成功します。
新たにロープウェイを運行するのは村の唯一の幼いカップル。この二人が末永く村のロープウェイを守ってゆくことでしょう。めでたしめでたし。
イソップ、アンデルセン、グリム兄弟に続く現代の童話作家ファイトヘルマー。今後も彼の作品に期待大です。
共感ありがとうございます。
そういうお話だったんですね、駅長亡き後ゴンドラは廃れてしまったのかと思ってました。
この監督初めて観ましたが、ブラとかいちごミルクとか只者では無さそうですね、どこかでかかれば観たいんですが。