曖昧な楽園
劇場公開日:2023年11月18日
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解説
自主製作で短編作品などを手がけてきた新鋭・小辻陽平監督の長編デビュー作で、孤独を抱えた人々のあてどない旅を描いたロードムービー。生と死をめぐる、交わることのない2つの物語を、SF映画のような独特の雰囲気で映し出した。
交通量調査員として働く達也は、身体が不自由になってきた母と2人暮らし。夜ごとにトイレに付き添うなど、日常的な母の介助に応じている。仕事はただ数を数えて記録するばかりで、そんな生活のどこにも居場所を見いだせずにいる。一方、顔見知りだった独居老人の部屋へ毎日のように通い、植物状態の老人の世話をしている青年クラゲ。団地は老朽化により、もうすぐ取り壊されようとしていた。ある日、幼なじみの雨と久しぶりに再会したクラゲは、団地の取り壊し期限が迫るなか、雨と2人で老人を連れてバンで旅に出る。
脚本づくりや演出において「即興」を重視し、監督と俳優たちが対話を重ねながら作り上げた。達也役は「ピストルライターの撃ち方」などインディーズ映画で活躍する奥津裕也、クラゲ役はシンガポール人の父と日本人の母を持つリー正敏。2023年・第36回東京国際映画祭のコンペティション部門に出品された。
2023年製作/167分/PG12/日本
配給:曖昧な楽園製作委員会
劇場公開日:2023年11月18日