「日本にもつながる点があるので見てわかりやすい作品。」西湖畔(せいこはん)に生きる yukispicaさんの映画レビュー(感想・評価)
日本にもつながる点があるので見てわかりやすい作品。
今年380本目(合計1,472本目/今月(2024年10月度)31本目)。
※ (前期)今年237本目(合計1,329本目/今月(2024年6月度)37本目)。
※ お手洗いトラブル(扉が閉まらない)で最初の5分くらい抜けている部分があります。
最初こそ、中国のお茶の産地かいわゆる「山奥の田舎」が映し出されて、タイトルと関係はあるかは不明としてもいわゆるヒーリング映画かなとおもわせつつ、ここからいわゆるマルチ商法にはまっていく話に飛ぶのが、やや「突飛なところ」もあって、「わかりにくい」点はないのですが(いわゆるマルチ商法は日本でも問題視されているし、この映画でマルチ商法にはまったであろう理由については映画のストーリーから推知可能)、趣旨的におそらく後者の問題提起型の映画であろう点を考えれば、そちらにフォーカスを当てるべきだったのでは…とは思えます。
中国映画というと、放映前に突如「放映許可番号」と出てきたり、「中央のご意向」が強い映画が多い(実際には日本でも見られる作品はそういった事情からある程度は絞られてはいるんでしょうね)ところ、この映画は製作者の意図は微妙としても「国(行政)の言い分」は当然、結局のところ「マルチ商法はやめましょう」につきる部分があり、特に中国国内の政治や制度について批判している部分はほぼなく(まったくないわけではないが、許容範囲レベルだったのか)、中国映画としてはまぁ「大歓迎」的に「許可」された(上述の通り、正規の中国映画には放映許可番号というものがでてきてそれが表示される)のだろうといった、政治的思惑も見えないわけではないといったところではあります。
映画内ではいわゆる「マルチ商法」の制度の破綻の問題(マルチ商法がそのシステム上必ず破綻をきたすことは知られている通り)等に関する説明は少ないのですが(主にそれに熱中する行為それ自体が問題視されて描かれている)、普通に見ても理解できる範囲でしょうし、日本国内においてもいわゆる「マルチ商法」について「免疫」がない方(最近の10~20代の方だとあまりこの点表立って学習はしていない??。それより年上の方は実際に社会問題になったことを経験したことがあるので知っている方が多い)もいるので、不特定多数がこられる映画館ではよかったなといったところです。
一部、字幕抜けかなと思えた点などはあったものの、中国映画であり推測が容易につくことなども考慮して特段スコア上考慮しませんでした。迷ったらおすすめといったところです。