宇宙戦争 ロンドン壊滅

2023年製作/87分/イギリス
原題または英題:War of the Worlds: The Attack

スタッフ・キャスト

監督
ジュナイド・サイード
脚本
ジュナイド・サイード
撮影
ニール・オスマン
編集
ジム・ペイジ
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映画レビュー

1.5映像は頑張ってるけど

2024年7月21日
Androidアプリから投稿

S.スピルバーグが描いた2005年版から早くも20年経った今、再び映像化された本作だが、2005年〜2008年位までは"本家"の影響からかリリースされる回数も多かった印象だが、昨今はめっきり見かけなくなった様に感じる。 本作で描かれるのは異星人の恐怖と、危機に瀕した際の人間の恐ろしさであり、ある程度新解釈にはなっているが本作でもテーマは同じである。本国では公開されたのかは不明だが、それなりに映像表現は頑張っており、B級ファンとしてはニヤリと出来るポイントだ。 だが、もちろん大作級の予算を投じられる筈もなく、戦闘シーンはほんのちょびっとしか描かれない。それも異星人から逃げる主人公らの背景の様に、引きの画がほとんどである。だがそれは観る前から期待していないので問題無い。 本作で残念なのは、驚くほど緊迫感が皆無という事だ。周囲の状況も分からず、どこまで逃げれば良いのかも見当がつかない状況で、小隊の唯一の生き残りである人物を味方に付け、鬱蒼とした森や閑散とした街をウロウロしているだけの画が続き、何の盛り上がりのないまま"原作通り"の展開を迎えるのである。 危機的状況の中でも困難に立ち向かう人々の姿や、絶望の中に光る希望の様な展開を入れた方がまだ観れたのではと思う。 H.G.ウェルズの描いた物語は確かに怖いと思うが、時代も移り変わり、巨大宇宙船の一撃で大打撃を与える異星人だったり、スポーツカーに変身する異星人、怪獣のクローンを作って海の底からやって来る異星人など侵略も効率化を重視する様になってきた現代において、ちっぽけな人間をレーザー銃で一人ずつ消していく非効率的な侵略を目論む異星人なんて居ないだろう。ふとそん事を考えてしまったが、それでもしっかり怖かったS.スピルバーグの作品はやはり凄いのだろう。思わず自身のBlu-rayコレクションから手にとって見てしまった。

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Mina