「純愛かと思ったらNTRだった」ロボット・ドリームズ JSボーリングさんの映画レビュー(感想・評価)
純愛かと思ったらNTRだった
はじめに所感を述べると薄めて平たく伸ばした秒速5センチメートルのような映画でした。
感動作と聞いて見てみればあまりの酷さに拍子抜け、こんなものが感動作と言われていることに愕然…
まず雰囲気のために無声映画にしたのだろうがそれにしては音楽の主張が強すぎて雰囲気ぶち壊しでうるさい上に曲数が少ない。またその曲?ってなる。音楽流しとけばエモい感じになるだろって怠慢を感じた。
次に良い話にするにはノイズのモブたち。
劇中の生々しい性格の悪さのモブたちが気になりすぎて「ロボットと犬さんかわいそう…」より「なんなんだアイツら」って気持ちが勝る。
犬と心から分かり合えるのはロボットだけ!って展開にしたいのかと思ったがそうではないし何のために描写したのかさっぱり。
社会風刺的な描写をしたかったのかもしれませんが半端なものならやらない方がマシです。
道中はペラッペラなので話すこと無し。ただロボットと犬が露悪的な世界にいじめられる様子を見せられ、フラストレーションが溜まるだけ。
オチはNTRです。
諦めがついたのかもしれないけどすぐに別のロボットを買って楽しそうにしてるのはちょっと…
ロボットが犬のこれからを尊重するハッピーエンドに見えるけどそれでいいのか感がやばいです。自分はとりあえず踊らせとけばハッピーになるだろみたいな投げやり感を感じました。
ラジカセのボディにされてアライグマの好きな曲のカセットを入れられてるのはNTR味が強くてそういう意図があってやってるのかと思うほどでした。
総評として演出ストーリー音楽全てが中途半端の三流映画です。展開と描写がチグハグでなにを表現したいのか、なにを伝えたいのか分からない。
気になったところ(一部抜粋)
・わざわざ主役を犬にした意図は?
・なぜわざわざ「オズの魔法使い」を実名で出したのか、意図があるのか?話をなぞってるようには思えなかった。
・ロボット自体は一般に流通してそうなのに他をほとんど見かけないのはなぜ?
・犬の諦めの早さ、もう少し足掻け。なぜ海から砂浜へ回らなかったのか?水兵や回収業者の描写的にまだ手段はあったはず。警官にも大人しく捕まるんじゃなくて説得してみてくれよ。
・犬の海に対しての熱量はなんなんだ。あんなことがあったのにまたロボットを海に連れて行くのはなに考えてるのか理解できない。