ゴールド・ボーイのレビュー・感想・評価
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思春期心理の残酷さと悲哀
中国の人気小説を、金子修介がメガホンを撮って映画化した、究極のクライム・サスペンス。当初は、東野圭吾の『白夜行』の様な純情悲恋な展開かと思いきや、その予想は、とんでもない方向で覆された。きっと、日本の小説では、ここまで冷徹なあの殺人者を仕立てたサスペンスを描くことは難しいだろう。このリビューも、うかつなことを書くと、即ネタバレになってしまい、どうレビューしてよいのか迷うところ。
家庭環境の劣悪さ、苛め、両親の離婚等の犠牲となるのは、常に子供。本作で描かれた一連の事件の根底には、こうした現代社会の歪や問題が流れているのだろう。そこに、思春期の中に存在する、残酷さや悲哀と、大人の傲慢や欲望が重なった時、とてつもない事件へと導かれていった本作。久しぶりに、落としところが無い、イヤミスな作品と出会った。しかも、クレジットロール後に『ゴールドボーイ 2』製作の思わせぶりシーンも盛り込まれ、これ以上、何を描くのだろうとさえ思った。
冒頭、大企業実業家の娘婿・東昇が、義父母を崖から突き落とすシーンから始まる。それを事故死として、悲しむ遺族を演じた昇だが、昇の妻・静は昇に殺されたと従妹の刑事に相談するが、相手にされない。しかし、その現場近くに居合わせた3人の中学生が、記念撮影していた動画に偶然にも殺人事件が映し出されていた。それぞれに苦境な家庭に育った3人は、その動画を元に、昇から金を脅し取ること目論む。しかし、その結果は、思わぬ悲劇と新たなる殺人事件とへと結びついていく。
岡田将生が主演ではあるが、それ以上に男子2人と女子1人の中学生3人の演技が、主役を喰っていた。特に、安室朝陽を演じた羽村仁成の演技は、どこにもいる中学生の風貌であるのに、事件に絡むシーンで、落ち着き払って淡々と語る演技は、とても中学生とは思えず、その奥底に鬼気迫るものを感じた。そして、その相手役となった影を抱える夏月役の星乃あんなと、その義兄で不良役の浩役の前出耀志も、印象に残るキャラで、存在感ある演技を見せていた。
また、その脇を江口洋介、黒木華、北村一輝等の存在感のあるベテラン陣が、しっかり固め、松井玲奈もこれまでにない汚れ役に挑戦し、出演者に厚みを増している。
それほどの番宣も無く、前評判でも話題とならなかったが、金曜日からのレビュー得点が非常に高かったので鑑賞した。脚本もよく、一級のクライム・サスペンスとして、最初の殺人シーンから引き込まれ、中学生の3人の末路が気になり、2時間がアッという間だった
嫌いな話だけど
計算とシチュエーション。
義父と義母を崖の上から突き落とした東昇と、その崖下の少し離れた砂浜から写真撮影と思いきや動画を記録してた中学3年の朝陽、夏月、浩の話。
親違いの兄弟、夏月と浩、ある日朝陽宅を訪れる…、貯めた小遣いで買ったデジカメを義父に売られてしまった夏月、ある日自宅にイタズラをされた事で訪ねくる一緒に住んでいない父から小遣いを貰う朝陽、その貰った金でデジカメを夏月にプレゼント、その流れから海へ行き写真撮影をすると…、これはネタになると言い出した朝陽とその話に乗った夏月と浩の3人は東昇に金銭を要求する…。
終始、ストーリー、展開といい面白かった。
パッと見だと、ちょっと不良な浩だったけど、気弱、ひ弱に見える朝陽君の方が悪いというかヤバい奴で、もう独りのヤバい奴、東昇の他人の前と独りの時との顔のギャップが!
大人をユスる悪ガキ3人だけど、ストーリーが進みにつれ夏月に芽生えた朝陽を想う恋心、親父と再婚相手の女は私が殺ると言ったバスの中、「明日1日デートしよう、私の一生の思い出にする」というセリフとシーンには涙。
友達二人を平気で見殺しにして、自分をフった女を自殺にみせかけ殺害、人を使ってオヤジと再婚相手の女殺すと、日記という名のアリバイ日記は凄いなと思ったけど、絶対何かしらボロが出るのよ(笑)
エンドロール後のゴールデン・ボーイ2の“2”を“?”にするという、続編があるのか無いのか都合のいい終わり方(笑)
完・全・犯・罪
ホームランを打ちそうな雰囲気はあったけど、ここまでとは...衝撃。ネタバレ厳禁系の映画なので、内容に触れることは何も言えないんだけど...とにかくスゴい。こういう映画を見るために、毎日のように映画見てるんだよな。
予告やポスターから「こうなるんだろうな〜」となんとなく予想していても、ストーリー展開の仕方や見せ方が上手すぎて、終盤はもちろん、結末に至るまでの過程が楽しすぎる。あれ、自分麻痺しちゃったのかな。思考回路がすっかり悪人になってるんだけど。第三者目線で物語を覗くというより、その場に居合わせてるかのような臨場感たっぷりのサスペンスだから、見る者も悪に染まってしまう。アトラクション気分だもんね。
岡田将生がクッソ気味悪い。この人の演技力、マジ超越してるよね。個人的に、日本の俳優の中で頭1つ抜けた存在だと思う。悲しみにわざとらしさを入れることができるって、もはやここまで来ると人間に見えない。上手すぎて、怖すぎる。サイコパス・岡田将生、まだまだ見たいぜ。羽村仁成の堂々とした立ち振る舞いにもビビったし、星乃あんなも超絶良かった。こりゃ、2人とも将来大俳優になるぞ、!沖縄のロケーションにピッタリなキャスティング。衣装も美術も超いいじゃんか。
若干の安っぽさ、あまりにそぐわない主題歌は気になったけど、間違いなく、後世に継がれるクライムサスペンスの傑作だと思う。今考えると、予告も秀逸だったなぁ。新作なのに文量少ないですが、マジで面白い映画なのでぜひ劇場で。また見よっかな。
最初から最後までゾクゾク止まらず
悪人を上回る極悪人に驚く
語れば語る程にボロは出る
リゾート企業会長である義両親を崖から突き落として殺した男と、偶然その姿を撮影し男に金銭を要求する中学生達の話。
いきなり崖上での事件、そして時間が戻り朝陽の終業式の日と続き、昔近所に住んでいた友達が同い年の血の繋がらない妹と共にやって来て、父親を刺したと言い出して始まって行くストーリー。
東昇の嫁や遺産の話しだけでもドロドロなのに、朝陽の両親と自殺した同級生との関係、浩と夏月の家族の過去や現在のドロドロ、そして東と中学生達のドロドロと、ちょっと詰め込み過ぎじゃないですか(´・ω・`)
序盤は中学生の話しにノッたフリかと思いきや、あれ東昇大したことない?
そして頭が良いとされる朝陽もそんなもの?
もしかしたら朝陽はそれも演じてたのか?ともとれるけど。
設定にも展開にも御都合主義が満載ではあるものの、こういう黒さはなかなか好みだし、それがちゃんと終盤までずっと増して行くのもなかなかですね。
ということで、ラストが偶々だったのはちょっとだけ物足りなくも感じたけれど胸くそ悪さが面白かった。
本当にご自身で確かめて見てほしい衝撃作!
予告編で何度も見ててずっと楽しみにしてました。まあ、とにかくすごかった。何から書けばいいのやら。予告編からのイメージとの答え合わせは合ってるところもありますが全くの予想外なものもあり、とにかくすごい作品だなと。これ作った人だいぶヤバい感性を持ってるんじゃないかなと心配になるほどでしたw
これは絶対に見てほしいのでネタバレ書きません。なので役者さんの演技のことを。
主演の羽村くん、初めて知りましたがジャニーズの方なんですね。めちゃくちゃ良い芝居をしますね。ジャニーズの方々は本当みんな演技うまい、どうやってあんな若くして演技が上達するんだか。あとは前出君も良かったし、ちょっと昔いた山崎裕太ぽいなーなんて思いました。チャラさがハマってました。今回のヒロイン(なのかな?)星乃さんもとても可愛いくて、どことなく古川琴音さんを感じる雰囲気、演技も含め感じました。そして何より岡田将生さん。マジでいつ見ても美しい。かっこいいではなく美しいと思う。彼は悪役や闇を持つ役などやらせたら本当に最高!今回の演技も本当に素晴らしいなと思います。
今作を見終えて帰宅後、たまたまテレビをつけて見たドラマ「不適切にもほどがある」に普通の役で出ていて、「いつ殺すんだろう?」って思っちゃうほどでしたw
脇を固める役者さんたちもベテラン揃いなのでさすがの安定感。
その中で子役(ギリ子役ではないのか?)らがメインでちゃんと子役の方々もしっかりそれぞれ演じ切っていました。
内容は本当にご自身の目で確かめてほしいから、予告では絶対に話したくなるとなってましたが、私は逆に話したくないですね。
ただ、あまり残虐な内容に慣れてない人は見ない方がいいです。本当に、ヤバいんで。でもめちゃくちゃ面白かった。ラストまで見逃せません。ぜひ見てください!
14歳の誕生日だから…あー面倒くさいなー 殺すの早くない?
上質なグライムサスペンス‼️
一日三回上映の一回目の11時50分からなのに
観客は私を含めて3人。
兎も角、緻密なストーリー展開が素晴らしい。
キリキリ心臓の痛む《大人と子供の心理戦》に
ハラハラドキドキ!!
手に汗握る。
予告編で岡田将生が義父母を崖から突き落として殺す。
それを偶然・動画撮影した中学生3人が、
「これは金になる‼️」と脅迫を思いつく。
エッ、最初っから岡田将生は殺人犯?!
ネタバレじゃん!!
と思ったが、こんなもんじゃなかった!!
もちろん岡田将生もサイコキラーで予想通り凄かった‼️
悪にハマる岡田将生はすごく輝く!!
しかし彼を脅迫する3人の中学生・・・
朝陽(羽村仁成)夏月(星乃あんな)浩(前出耀志)の3人の演技と存在が
岡田を越えて輝く・・・だからGOLD BOYなのかな?
中学生の数学コンテストで優勝の朝陽(金賞?)
同じく中学生の時の数学コンテストで2位の東昇(銀賞か?)
この金賞と銀賞の頭脳差が、このハイレベルな心理サスペンスの
駆け引きと予測行動の差(?)だとしたら?
中国のベストセラー小説でドラマ化された作品が元になっている。
朝陽が予想以上にワル。
羽村仁成は優しげな顔の成績優秀な真面目生徒を怪演。
岡田将生と互角に渡り合った。
ツルむ夏月(星乃あんな)は朝陽に好意を持つ。
朝陽の為にとする行動も悲しいな!!
夏月と義理の兄妹の浩(前出耀志)の3人の悪童ぶり・・・
夏月と浩は無邪気に。
朝陽は生まれながらのモンスター!!
岡田将生を食ってしまうほどの、ワル!!
冷静で先を読み、友達さえコマのひとつ。
ラストで見せる母親(黒木華)への、ある行為に
震撼とする。
ラストのラストで交差点を挟んでにらみあう朝陽と
刑事の江口洋介!!
刑事の切るラストカードは、なんだろう‼️
見出しでネタバレになってる人多い
低評価は終盤と前半で繋がらないのが全て
終盤で回収できない前半というか、終盤に繋がらない前半というべきか。
物語そのものが繋がらない訳ではなく、肝心の主人公の安室朝陽の人格が映画のなかで繋がらない。そのため、終わってみれば人格の伴わない単なるホラーとなってしまった。
私としては、最後の最後のオチに対する、そのための「何か」を前半で描いて欲しかった。それは主人公朝陽の表情一つでも良いし(顔の下に潜む一瞬の狂気とか)、少し気になる言動とか、主人公が狂気を備えるに至ったトラウマだとか。
この仕込みがないために、単なる異常者の殺人劇としか受け止めることができなかった。
本作は小説の原作があり海外ドラマも作られている作品の日本映画作品とのこと。原作の好き嫌いはあるにしても、映画というエンタメにシッカリ落とし込んで欲しかった。
ただ、良かった点もある。
13-14歳という年代の少年少女のフワフワとした空気感を本当に上手く描いている。実際の演者も近い年代ではあるのだが、そこから13-14歳感を綺麗に映し出しておりキュンとくる。
そのなかで夏月役の「星乃あんな」は本当に良かった。演技の力なのか、カメラの力なのか、監督の力なのかは分からない。もしかしたら14才の今だけの輝きなのかもしれない。
若者だけでなく大人の役者さんの演技も凄く良かった。岡田将生は完全に東昇という役を物にしていたし、黒木華もしかり。黒木華の最後の闇落ち感を秘めた氷の微笑の一瞬の画は凄かった。
しかしながら、映画としての仕上がりには私は満足できなかった。前半9割と終わり1割が繋がらないのが全てである。冒頭にも書いたが物語がつながらないのではなく、主人公の人格が映画のなかで繋がらない。
なんか残念で勿体ない感が上まわってしまい、総合評価は厳しくなる。
映像 ★★★
音 ★★★
物語 ★★★★ (小説で読んだら凄く面白いのだろうね)
役者 ★★★★ (星乃あんな、岡田将生良い)
編集 ★ (勿体ない、本当に勿体ない)
粗さ ★★ (最後が、うーんギリギリ駄目かな)
総合 2.5 残念、勿体ない
予測不可能な中盤以降の怒涛の展開!
見る気も興味もゼロだったのに見たら死ぬほど面白くて大満足のパターンのやつです。
まず結論から言いますが見て絶対に損はしないよとしかいいようが無いです。
あと何を言ってもネタバレにしかならないから説明は一切しません!
ある意味サーチ2のような予測不可能な展開からのミストやセブンのような衝撃的で超とんでもない怒涛の展開です。
金子監督がハズレのほぼ無い人なんだけど思い切りホームラン打ってきましたね。
しかし◯◯◯◯になってきてなんで? 展開どうなるの? オチは?とか思ってからの二転三転四転してからのラストの横断歩道の向こうに◯◯◯◯からのゴールドボーイのタイトルって・・・・凄えって普通に声出してしまいましたよ!最高のラストやろ!
あとメインで描かれる人物が変わったりする変化球な構成なので面白いし悪人が被害者みたいになる場面で観客が悪人側に感情移入させられたりするシーンとかあって(見てる観客の視点ズラしが斬新です)思わず笑ってしまいました!
あと脇を固める俳優さんが凄い人ばかりなのに若い子たちが極端に浮く感じにもなって無くて良かったですね!
この話は映画の内容に影響の無い話になりますが沖縄が舞台なのに方言が無いのはまあしょうがないとして沖縄の人は本州の事を本土と言いますがこの映画では本州と言ってましたがそれも自分とかはご愛嬌程度の話で済みますが沖縄の人が見たら失笑モノだと思います(ハリウッド作品に出てくる間違ったイメージの日本の描写で失笑みたいな感じなので沖縄の専門的なアドバイザー的な人が居ないのが明白でした)
とはいいつつキャスティングに関しては沖縄に居て違和感無いような見た目の人選は良かったと思います!
あと最後に悪人側目線での話になりますが紆余曲折あったけど完全◯◯出来そうだったのに最後の最後で・・・・でしたねー(ある意味残念というか惜しかった笑)
最後に金子監督はガメラの時とかデスノートの時とか新人美少女発掘職人(戸田恵梨香 藤谷文子 中山忍 前田愛)みたいな事をやっていましてキッチリ誠実に新人の可愛い女の子を発掘してました笑
最後ですが大雑把な内容としては自身監督作品の実写版デスノート的な心理戦が繰り広げられて一緒のような事をやってますからデスノートがイケてた人は超大満足の作品だと思います。
最後まで一瞬たりとも目を離せないクライムスリラー!
あっという間の2時間ちょいでした。
最初からグイグイと映画の世界に引き込まれ、最後まで中だるみすることなく
勢いがありました。
ストーリー展開が頭脳戦を基本としており、
大人vs子どもの構図が実に面白く、攻守逆転もありながらのハラハラする展開。
時折、子どもたちの育った環境が垣間見え、
クライムだけではなく、切なさも漂うこの世界観が実に素晴らしいと思いました。
それにしても主演の岡田将生の表情がワルそのもの!
岡田将生は悪役をさせると本当にずば抜けていますね。ハマり役だったと思います。
それから子どもの羽村仁成と星乃あんなも素晴らしい演技でした。
今後、ますますご活躍されることと思います。特に羽村仁成は本当に恐ろしい演技を見事にやってのけていましたね。
エンドロール後の映像は、私としては残念ポイント。
あれは必要なかったんじゃないかなと思いましたね。
というわけで、全然期待せずに観たところ、思わぬ収穫で実に面白い作品でした。
岡田将生の演技は必見です!!
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