劇場公開日 2024年11月29日

「またまたインドがやってくれた!」JAWAN ジャワーン おじゃるさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5またまたインドがやってくれた!

2024年12月1日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

楽しい

興奮

予告をあまり目にしなかったのですが、日本で公開されるインド映画はおもしろいものが多いので、予備情報を入れず、内容もあまり知らないまま鑑賞してきました。勝手に期待してIMAXを選んだのですが、これが大正解!今回もやってくれました!

ストーリーは、インド北部の村で命を救われた瀕死の男が、村を襲撃する軍人たちを撃退してから30年後、ある男と6人の女たちがムンバイの地下鉄を乗っ取り、政府からとんでもない大金を奪って姿をくらますという事件が起き、その背後にある真相や30年前の襲撃事件との関係が明らかになっていくというもの。

率直に言って、これはすごいです!映画3本分ぐらいの内容をギュッと詰め込んだような印象です。もちろんインド映画特有の上映時間の長さはあるのですが、かなりテンポがよいので全く気になりません。ツッコミどころも多いと思うのですが、それを気にさせない勢いがあります。

前半の地下鉄乗っ取り事件とその首謀者たちの正体、さらには事件を追う女性刑事との関係性だけでも十分におもしろく、1本の作品として成立するぐらいの内容です。しかし、それは前振りにすぎません。むしろ後半が本作の真骨頂。物語が進むにつれて人間関係が明らかになり、新たなる展開と怒涛の伏線回収コンボでさらに加速します。冒頭の村の襲撃シーンがよもやここまでつながってくるとは思いもしませんでした。

そして、これを大迫力の映像で鮮やかに彩ります。多彩なアクションとクスッとするような楽しい演出で最後まで飽きさせません。スローモーションを多用する演出はやや過剰にも感じますが、これはもはや様式美であると捉え、そういうものだと思って楽しむのがいいと思います。

そんな一大エンタメ作品でありながら、夫婦愛や親子愛を織り交ぜ、刑務所内で培った仲間との絆を感じさせ、ほろっとくるようなシーンもきっちり用意されています。また、一方で社会的メッセージもがっつり盛り込んでおり、本当に見応えがあります。

もちろんインド映画に欠かせない歌とダンスも満載で、これもしっかり楽しませてくれます。中でも、数えきれないほどの女性受刑者で繰り広げるダンスシーンは圧巻です。ストーリー、アクション、演出と、もはやお腹いっぱいです。

主演はシャー・ルク・カーンで、年齢を感じさせないかっこよさと、七変化ぶりがお見事です。どのキャラもしっかり立っていて、作品の大きな魅力となっています。脇を固めるのは、ナヤンターラー、ディーピカー・パードゥコーン、ビジャイ・セードゥパティ、プリヤーマニ、サニャー・マルホートラら。

おじゃる
talismanさんのコメント
2024年12月2日

お腹いっぱい!でも寝入ることは全くありませんでした。インド映画のエネルギー、私にも邦画にもくれたまえ~!

talisman