ロスのレビュー・感想・評価
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社会性や政治性は、もっとストレートに出しても面白かったかな?
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『カリフォルニア・トリロジー』のPart2となる本作。
やはりラストのマリブの海が印象的。
敢えて薄曇りの日を選んだ理由は?
その答えは、トリロジーのラストとなる次作にあったかもしれないが、残念ながら見逃してしまった…
前作『セントラル・ヴァレー』で描かれた水源の供給先である大都市LAを今回も固定カメラで延々と捉えていくので、当然、ドライな都会の風景が続いていくが、都会ならではの風景特有のフレーミングには、もう一工夫、イメージの拡がりは欲しかったかな。
整然と並ぶ警官隊にも、もっと権力の秘めたる暴力性は見たかったし、工業プラントの労働者と無機質なオフィスビルでのホワイトカラーな人々の対比も、もっと鮮烈にした方が良かった気もするが、そのあたりのイマジネーションの拡がりは、観る側に委ねたということか。
冒頭の水の流れが辿り着く先がマリブの海岸というのは、感慨深い拡がりも出て、ラストショットの風景としては申し分なかったけど。
ちなみに本作のタイトルの『Los』
これは、とうの昔に、天使たちは飛び去って、英語で言うところの”The”だけが浮遊してるということ?
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栄える人の営みと自然の変調。
テーマは変わらず。ただ、ロケーションをロスにしたせいで消費・廃棄のサイクルが顕著に描かれる。中でも、行き来する夥しい数の自動車が印象的。
そしていよいよ自然にも変化が現れる。ラストカットのマリブの海岸にに打ち寄せる、崩れる波頭に胸騒ぎを覚える。
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