ナイアド その決意は海を越えるのレビュー・感想・評価
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知らなんだ、ナイアドという方の存在。 28歳の時に失敗した、キュー...
知らなんだ、ナイアドという方の存在。
28歳の時に失敗した、キューバからフロリダ までの190キロの海を泳いで渡るチャレンジ。
やり残してしまった、その夢を、60歳を過ぎてから再チャレンジする、女性の実話。
成功者としての輝きを照らし出す光の明るさは、一方、その影も濃かったようで・・一筋縄で行かない人生を歩んできたナイアドさん。
その「never give up」 精神に感服。 成功は、チーム、仲間の支えがあって成し遂げられるものなのでしょうね・・。その分喜びも何倍にもなる♪
ナイアドさんの言葉「決して諦めるな」「夢を追うのに、年齢は関係ない」確かに、ですよね♪
水の精
“海のエベレスト”と呼ばれるキューバ~フロリダ間の海峡。
海は酷く荒れ、天候も急変。サメや毒クラゲも多いという。
この海峡の遠泳達成はスイマーたちの夢であり悲願。
2013年、遂に達成者が現れた。
女性スイマーのダイアナ・ナイアド。
サメ除けケージを使わずに。しかも、この時60歳を過ぎてだ。
年齢は関係ない。幾つになっても挑戦し続ける。
人は何故山に登るのかの如く、人は何故前人未到に挑むのか。
それらを地で行く、実話に基づく偉業の映画化。
泳ぎが不得意な私にとってはまるで別次元の事。
時々そんな遠泳挑戦を耳にするが(その昔“ドーバー海峡横断部”とか今年の24時間テレビの琵琶湖横断リレーとか、どちらも挑んだウッチャンもスゲェ…)、私ゃとてもとても挑戦しようなんて思えない。よくやるねぇ…と他人事。ゴメンナサイ、泳げない事はないけどホントに泳ぎが苦手なので。
でも実際に挑む泳ぎのプロだって相当過酷。
強い波に揺られる。波酔い。
方向感覚も失う。
大量の海水を嫌でも飲む。塩水によって脱水症状。
長時間身体を水に浸すので、低温になり、身体中の皮膚もふやける。
海に浸っているとは言え、日焼けも。爛れた肌…。
サメも危険だが、もっと危険なのはより小型で半透明故目視出来ない毒クラゲ。刺されれば心身共にパニック状態。
何より体力とメンタル。
長時間泳ぎ切る体力は必須。
チームのサポートはある。が、実際海に入り泳ぐのは自分一人。その孤独に堪えられるか…?
そして常につきまとう命の危険。下手すりゃ死ぬかもしれない。
本当に、何故挑むのか…?
ダイアナにとっては唯一のやり残した事だった。
30年前にも一度挑戦。が、その時は失敗している。
有名スイマーとしてTV出演したり、数々の記録や挑戦を果たし名を馳せるが、唯一これだけ…。
そのままでいいのか…? やり残したままでいいのか…?
誰も未だ果たせない。しかしそれは、いつか果たされる。
もし誰かが果たしたら…? その時自分はどう思うか…?
悔しさしか残らないだろう。何故あの時挑まなかった…?
年齢? 周囲の声? 誰も出来ない事だから…? そんなのは言い訳に過ぎない。
自分の本心は…、挑みたいのだ。
確かに年齢は問題だ。が、元来スポーツウーマン。体力は取り戻せる。
昔と比べサポート面の技術も進んでいる。
変わらない事…いや、昔以上の事。精神面は衰えていない。
満を持しての“今”なのだ。
凄いの一言に尽きるダイアナ。
彼女とその偉業を体現したアネット・ベニングも称賛もの。
勿論アネット自身が実際に遠泳した訳ではないが、それでも泳ぎのシーンはアネット自身が。プロのスイマーでもないアネットの泳ぎっぷり、肉体改造でプロスイマーの身体に仕上げた渾身の役作りと熱演は必見!
そんなアネットの悲願。オスカーに手が届くか…?
これまで4度ノミネートされ、実力は申し分ないのだが、未だ届かず。(その内2度はヒラリー・スワンクに敗れている)
これで受賞したら実際のダイアナの姿と被って劇的で、熱演やキャリアからノミネートされても不思議ではないが、もうすでにノミネート有力者の名はちらほら挙がってきているので(エマ・ストーン、リリー・グラッドストーン、キャリー・マリガン、サンドラ・ヒュラー、マーゴット・ロビー、ケイリー・スピーニーetc)、果たして…?
挑戦は一人では達成出来ない。チームのサポートあってこそ。
コーチであり、理解者であり、支えであり、時に叱咤したり、ぶつかったり。親友のボニー。
彼女との関係は親友以上のものを超え、ナイアド自身は同性愛者らしく、そんな関係性も匂わせるが(昔一度デートしたとも)、終始パートナーに徹している。いや、“バディ”と言った方がしっくり来るかも。
ジョディ・フォスターも好演。アネットの熱演がインパクトあるが、ジョディの名助演の巧さも引き立つ。ジョディのノミネートもあっていいかも。
サポートチームの面々。サメ学者、ヘンテコマスクとスーツを作ったがクラゲの専門家、船長や口は悪いが海に関して詳しい航海士(リス・エヴァンスが好演)…ダイアナやボニーらと共に、彼らも織り成す。
監督コンビはドキュメンタリー出身で、劇映画はこれが初。
実話題材や実録映像も織り交ぜ、手腕を発揮。
30年ぶりに挑戦して、見事達成!
…そうすんなり行かなかった。
再挑戦は4度挑み、失敗。諸々の事情や悪条件やトラブルで。
今回もやはり無理なのか…?
再挑戦のきっかけは、母の死。その時見つけた詩集。
時折フラッシュバックされる少女時代に父から受けた虐待…。
屈しない。それらの積み重ねや“今”や仲間がいて。
そして5度目の挑戦。
足掛け34年。泳いだ距離177㎞。掛かった時間58時間…。
実話とは言え、遂に…。
いつか達成する事は分かっていたのかもしれない。
だって私は、
ナイアド=“水の精”だから。
活力が漲る!
生きてりゃ何か楽しい事がありそうだぞ!
と思える活力がみなぎった映画でした。
彼女のエネルギーは時に人を傷つけ、
自分を孤立させるけど、
それでも彼女の挑戦する心、諦めない心、努力、生命力そう言ったものが引力のように人を惹きつけ
夢を叶えてしまうのだから素晴らしい。
彼女ほどのパワーはないにしても、
人生諦めない事と、自分に負けない気持ちさえあれば
自分のちっぽけな人生でもこの先何か楽しい事が
待ってそうだぞ!と思えました。
ジョディフォスターの存在も大きかっただろうと
思います。
個人プレーだと思ってたけどチームだったと
気づくラストは感動的でした。
自分も水泳やってるのだけど、
1キロでやり切った感があるのに、
3日間泳ぎ続けるのは尋常じゃない。
前に前にの、
このエネルギーの源が負から来たものだと
しても、それをポジティブな力に変えて進むのだから
パンチの効いたおばさんではあるけども魅力的だなと
思えました。
タージマハルへイエローブリックロードをいざ行かん
パイオニアワークだ。
自分の力だけで、目的事を誰よりも先にやり遂げる事。チームワークはあるだろうが、残念ながらこの老齢の女性の力が大きい。つまり、月面へ最初に降り立つ事はバイオニアワークとは言わない。エベレストへ、ヘリコプターで降りても、偉業にはならない。やりたい人はやれば良いが。
堀江謙一さんが太平洋を一人で横断した事や、エベレストへ最初に登ったテンジンとヒラリー卿の場合と同じ。タダの自己満足たが。また、
人の失敗を喜ぶ姿に共感した。
最高♥
正直でよろしい。!!
『タージ・マハル』へイエローブリックをいざ行かん。
追記
日本人で無酸素でエベレストで挑戦して、亡くなった栗城史●君がいるが、彼にとっては無謀な挑戦だったかもしれない。大きな違いは成功と失敗なのだが、彼の挑戦は自発的でなかった様な気がする。
この映画でも主人公は言っている。
『挑戦は自由よ』その思いが成功に導かれたと推測する。
さて、世界には8000米級の山が14座存在する。この全てを登った者は日本人には一人いらっしゃる。しかし、日本人の女性には経験者がいない。しかし、もうすぐ、二人が14座を成功しようとしている。そして、その一人が女性である。
その経歴を見ると実に平凡な看護師さんのようだ。
まぁ、『挑戦は自由よ』なんだろうな。素晴らしいことだ。
因みに韓国人の方が14座に成功した人数は多い。日本人は『インチキだ』とナショナリズムを吹かせる人達もいるが、『挑戦は自由よ』で良いと思う。
これだけ不様な老人の快楽についていけます?
僕はこの我儘な老人が好きだね。一緒にいたいとは思わないが。
年齢はただの数字
Diana Nyadは外洋持久泳者、作家、ジャーナリスト、モチベーションを高める生き方講師、だそうです。
映画はジョニーカーソンがホストだった1979年のThe Tonight Showのワンシーンではじまります。
カーソン:「偉業達成おめでとう、でも褒められるのはもう飽きた?」
ナイアド:「いいえ、ほめられる価値があるから飽きないわ、会えて光栄だわ、前から出なきゃと思っていたのよ」
自信家で傲慢な印象をもちました。話が進んでいくほどに、自己顕示欲が旺盛で意欲的で無邪気なナイアドの人となりがあらわれます。
正直なところ健康で泳ぎが得意な人をランダムにつかまえて訓練し泳がせたら、ハバナ(キューバ)からキーウェスト(フロリダ)までの遠泳を達成できると思います。
当然とはいえ泳者にはずっと護衛船が伴走し、サメダイバーやサメよけ装置に守られています。
ガイドやポーターとなるネパールの少数民族シェルパの存在なくしてヒマラヤ登頂は成立しない──と言われているのと同様にナイアドが特別にすごい泳ぎ手だったとは思いません。
映画は24時間テレビのマラソンのような盛り上がりを見せますが個人的には冷めた視点で見ていました。
彼女が64歳でキューバフロリダ間を完泳したときのレコードは非公認であり、懐疑論者はGPS履歴や表面流や天候や飲食データを要求しているそうです。
ひねくれているから「簡単には感動してやらないぞ」と身構えているわけではなく感動演出には人それぞれ価値基準があります。リテラシーというやつです。
しかしナイアドが人たらしであり人を集め周囲を巻き込んで物事をやりとげる衆望と意志があったことも事実です。
なぜそんなことをするのかという実利観点からの疑問がありますが何のために生きるのかは人それぞれです。ナイアドは遠泳を完遂するために自分自身を高め、自分の周りに謂わば祭りをおこして目標を達成することに生きがいを見いだしたわけです。是非はともかく人間の生き方の規範になりえていると思います。
ただし、この映画が退屈な偉人譚を回収するのは遠泳をなしとげた彼女が「個人競技だと思っていたけれどチームスポーツよ」と言うからです。彼女がそう言わなければこれはただの24時間テレビだったと思います。
じぶんだけじゃなくみんなのおかげで成し遂げられたことを学習したナイアドの言葉から、わたしたちが誰のおかげで生きているのかという命題が見えるのです。
imdb7.1、rottentomatoes85%。(レビュー時はオーディエンスメーターが未計測だった。)
アネットベニングとジョディフォスターが全編化粧っ気なしで役に挑み、映画はずっとふたりの小じわやうぶ毛を見ている感じです。
監督はドキュメンタリーで受賞歴があるペアで虚飾を排したある意味残酷な撮り方をしておりベニングもフォスターも臆することなくそれに応えています。
よって個人的にはナイアドの成果よりもふたりの俳優の「何もかもかなぐり捨て、すべてをさらけ出して、演じてやるぞ」という強い意志に打たれる映画でした。
ダイアナ・ナイアドって回文みたいな名前
アネット・ベニング、ジョディ・フォスター共演の実話映画。
Netflix映画をどうしても銀幕で鑑賞したかった。
正解。
すごい人がいたものです。
ナイアド(Nyad)はギリシャ神話の水の精霊が由来だとか。
ダイアナ・ナイアドって回文みたいな名前
Daiananaiad
少女時代は父親からの期待に添えるように必死に練習。
運命を背負わされた少女は男性コーチからのセクハラにも耐えていた。
キューバからフロリダまでの175キロを50時間以上の単独連続遠泳横断。
休んだり、眠ったりない。しんじられない。
28歳で失敗したあとは引退。
水泳からも30年遠ざかっていたのに・・・
還暦を迎えて、くすぶっていた気持ちが一気に燃え上がる。
相棒のボニー(ジョディ・フォスター)を説得して監督コーチを頼む。
映画の冒頭、親友で相棒のボニー(ジョディ・フォスター)とはレスビアンの間柄のような前フリ。30歳からの相棒らしい。
チーム・ナイアドの心意気がすごい。
水温低下は最大の難敵。
潮(海流)予測が重要。
サメ対策。
クラゲ対策。
ハコクラゲの猛毒で心肺停止に。アドレナリンを打つのもかえって危険なんて。
尋常じゃない。
命かけてます。
チームに命あずけてます。
すごいです。
ジョディ・フォスターもまるでボディビルダーのようなからだに役づくりしてきた。
すごいよこの二人。
アカデミー賞の主演女優賞、助演女優賞もっていくかも。
女はますます強くなる。
還暦越えて、五度目の正直。
執念なんてものじゃない。
アネット・ベニングの荒れてしわしわになった首の皮膚。ガラパゴス諸島のゾウガメみたいだった。もう人間を超越してウミガメになってた。
そこに海峡があるから?
遠泳は皮下脂肪が付いていて持久力がある女性向きとは聞いた事は有りますけれども 160kmもの距離を数日掛けてず〜っと泳ぐ、海中ってもう想像もつきません
ナイアドさん性格も自己中、無謀だしチャレンジは最初えらくサクサク進んどるなと思ったら何度も失敗、普通ならもう諦めるレベル コーチの話といい、揉めてばかりだし美談ばかりではないのでびっくりした そして主演女優2人の役作りなのか地なのか皺も日焼けのどアップも何ともないわよーな堂々とした態度が天晴であった
わざわざ過酷なコースを選んでいるのですね その達成感はエベレスト登頂みたいな感じかな 登山者と似ているような気がしました 大歓喜の様子はこんな世の中ですが海は繋がっている、友好のシンボルのように見えた
チームの力
1.あきらめないこと
2.夢を追うのに年齢は関係ない
3.個人の力でなくチームの力
実話だからわかっていても達成の場面は感動する。
アカデミー女優の2人が、60歳過ぎても素顔と弛んだ身体を惜しげもなく出して、まさに女優魂というべきか。
ジョディ・フォスターはいくつになってもかわいくて魅力的だが、アネット・ベニングの変わり様ったらすごい。「ナイルに死す」でもわかんなかったからね。
(そう考えたら吉永小百合の変わらなさ、美しさはすごい)
実際のダイアナ・ナイアドもクセのある人物みたいだけど、最後にチームの力ってわかってよかった。
ネットフリックス作品配信前の劇場公開。
平日午後5時からの一回上映。貸し切り。
客入れるつもりあるのかな。もったいない。
劇場で公開したという実績だけ残したいのかな。
わざと観られないようにして配信で見せようってことなのかな。
映画の内容もそうだけど、
前日にスコセッシとデニーロの新作観て、今日はジョディ・フォスターの新作。
「タクシー・ドライバー」から半世紀近くたつというのに頑張ってるなぁ。まだまだ頑張らなくっちゃ。
実話は たーまーりーまーせーん。(^Q^)/゚
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