NO 選挙,NO LIFE

劇場公開日:

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NO 選挙,NO LIFE

解説

選挙取材歴25年のフリーランスライター・畠山理仁の情熱と苦悩に迫ったドキュメンタリー。

候補者全員を取材することを信条に、国政から地方選、海外までさまざまな選挙の面白さを伝えてきた畠山が、2022年7月の参院選・東京選挙区で候補者34人への取材に挑む姿に密着。1人で選挙現場を駆け巡り、睡眠時間は平均2時間、本業である原稿執筆もままならず経済的に回らないという本末転倒な生き方を続けてきた畠山は、同年9月の沖縄県知事選の取材を最後に引退を決意する。そんな彼が沖縄で出会ったのは、他の地域では見られない有権者の選挙への高い参加意識と、民主主義をあきらめない県民たちの思いだった。

「なぜ君は総理大臣になれないのか」「香川1区」のプロデューサー・前田亜紀がメガホンをとり、「劇場版 センキョナンデス」の監督を務めたラッパーのダースレイダー率いるバンド「The Bassons」が音楽を担当。

2023年製作/109分/G/日本
配給:ナカチカピクチャーズ
劇場公開日:2023年11月18日

オフィシャルサイト

スタッフ・キャスト

監督
プロデューサー
大島新
整音
高木創
効果
高木創
編集
宮島亜紀
音楽
The Bassons
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(C)ネツゲン

映画レビュー

3.5取材道具を携え街を駆ける畠山理仁の後ろ姿に希望をみる

2023年11月20日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

悲しい

知的

ほぼ予備知識がないまま観始めて、このドキュメンタリーの“主役”であるフリーランスライター・畠山理仁が2022年9月の沖縄県知事選の取材で辺野古ゲート前を訪れる場面で、「あれ、よく似たシーンを最近観たな」となり、ほどなく「国葬の日」(2023年9月公開)だと思い至った。「国葬の日」の前田亜紀プロデューサー・大島新監督のコンビが、この「NO 選挙,NO LIFE」では役割を交換して携わっている。

「国葬の日」のレビュー枠では、東京・下関・奈良など10都市で別々の取材班が昨年9月27日に街中の人々にカメラとマイクを向けた映像だけで映画を作るという企画だったがゆえに「映画としてのピントがずっとぼやけているようなもどかしさ」と書いた。一方で「NO 選挙,NO LIFE」は、立候補者全員に話を聞くという独特の手法で選挙を取材する(本作の前半で取り上げられる2022年7月の参院選・東京選挙区では候補者34人!)畠山をひたすら追いかけるという明確なストーリーラインがあり、視点と論点がぶれないのがいい。

有力候補であろうと泡沫候補(畠山の表現では「無頼系独立候補」)であろうと分け隔てなく主張を傾聴し、ときには採算度外視で現場から次の現場へと駆けめぐる、選挙取材がライフワークになっている畠山を指すのが「NO 選挙,NO LIFE」の第一義だろう。ただし、経済が長らく低迷し、投票率の低さに端的に表れているように民主主義も衰退しつつあるこの国で、有権者ひとりひとりにとっても選挙は生活と人生を左右するほど大切なことなんだという作り手のメッセージも題に込められていると感じる。畠山理仁のような人たちが選挙のリアルを伝え続け、また本作のように大ヒットは難しくても政治について考える契機を提供してくれる映画が作られ続ける限り、希望はつながっていくのだろう。

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高森 郁哉

4.0「選挙」にときめき、「選挙」を信じる人

2024年2月3日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

「全候補者取材」を当たり前とし、義務感というより喜々として階段を駆け上がり車を走らせる。ある意味、候補者より「選挙」に取り憑かれた様子ではあるが、より民主主義が根付く様にという想いが伺える。
候補者、候補断念者は様々で、つまり極端な方、稚拙な方、常識からずれている方が含まれており、その取材は面白がりでは済まず半端ないストレスが掛かるときもあるのだろうに、当たり前だが全く表には出さない。
唯一、怒りを露わにするシーンがあった。ある政党が理不尽で反民主主義な申し入れをしてきた時。

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マダマダサンデー

4.0今こそ必要な作品ですね

2024年2月2日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

興奮

知的

畠山理仁50歳。取材歴25年。平均睡眠時間2時間、フリーランスライター、選挙に憑りつかれた男のドキュメンタリー映画。とにかく畠山さんの情熱と取材姿勢が素晴らしい。特にインタビューや街頭演説での候補者達の生々しい姿に衝撃をうける。自民党から泡沫候補の方々まで丁寧に取材してNHKの政見放送よりよほど有権者の投票の参考になりそうな映画です。観ているうちにだんだんと彼の取り憑かれた選挙の魅力が伝染してきました。裏金汚職の犯罪者集団自民党とか言われている今こそ畠山さんの存在が必要になってくると思います。ぜひ商業的なバックアップを国民総出で行いたい方です。

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tomクルー

5.0選挙を通じて日本の民主主義を成熟させようとする畠山さんを尊敬します。

2024年1月24日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

興奮

知的

幸せ

主人公である畠山さんはX上での知り合いです。私が応援している衆議院議員の小川淳也さんが主人公の映画「香川1区」(大島新監督)に私がたまたま写っていた際には、Xで連絡をくれたりもしました。

畠山様はフリーランスの立場で選挙候補者の取材をしている方です。この映画を観ると畠山様は候補者に対して、取材をするだけではなく大きな愛情を持って接していることがよく分かりました。演説している候補者が上手く原稿を捲(めく)れない際には、そっと手を差し伸べたりと温かいサポートをしていました。選挙候補者のみなさんは、それぞれ手段は違えどもそれぞれ国民の幸せを願って活動しています。畠山様にはそれが分かるからこそ、候補者に温かく接しているのではないでしょうか。
畠山様の奥さんとお子さんも素敵な方でした。それは畠山様が真摯に誠実に生きているからこそ家族間で信頼関係が成り立っているのだと思いました。

この映画では、山本太郎さんも「選挙は民主主義の根幹」と言っていました。私もそう思います。私は自慢するわけではありませんが、投票率100%の人間です。香川県高松市で生まれ育ち、奈良県の大学に進学し、就職して東京都杉並区に居住していたときも住民票を動かして欠かさず、投票して来ました。国を思えばこそ投票は必ずしなければいけない(義務)と思っていました。そのため、畠山様がスクリーンの中で投票率について心配してつぶやいていた姿を観て、とても嬉しかったです。

この映画の監督である前田様の目の付け所が素晴らしいと思いました。情熱溢れる人物を主人公としていると思いました。畠山様には、これからも選挙報道にご尽力いただき、世界一の選挙リポーターになっていただきたいと思っています。一人でも多くの方にこの映画を観ていただき、投票の大切さ、選挙の素晴らしさが認識されることを願っています。

この映画の主人公である畠山様とこの映画を製作された前田亜紀監督及びそのスタッフのみなさまに心から感謝申し上げます。幸せな時間を過ごすことができました。ありがとうございました。

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のりあき