NO 選挙,NO LIFE

劇場公開日:2023年11月18日

NO 選挙,NO LIFE

解説・あらすじ

選挙取材歴25年のフリーランスライター・畠山理仁の情熱と苦悩に迫ったドキュメンタリー。

候補者全員を取材することを信条に、国政から地方選、海外までさまざまな選挙の面白さを伝えてきた畠山が、2022年7月の参院選・東京選挙区で候補者34人への取材に挑む姿に密着。1人で選挙現場を駆け巡り、睡眠時間は平均2時間、本業である原稿執筆もままならず経済的に回らないという本末転倒な生き方を続けてきた畠山は、同年9月の沖縄県知事選の取材を最後に引退を決意する。そんな彼が沖縄で出会ったのは、他の地域では見られない有権者の選挙への高い参加意識と、民主主義をあきらめない県民たちの思いだった。

「なぜ君は総理大臣になれないのか」「香川1区」のプロデューサー・前田亜紀がメガホンをとり、「劇場版 センキョナンデス」の監督を務めたラッパーのダースレイダー率いるバンド「The Bassons」が音楽を担当。

2023年製作/109分/G/日本
配給:ナカチカピクチャーズ
劇場公開日:2023年11月18日

スタッフ・キャスト

監督
前田亜紀
プロデューサー
大島新
整音
高木創
効果
高木創
編集
宮島亜紀
音楽
The Bassons
全てのスタッフ・キャストを見る

関連ニュース

関連ニュースをもっと読む

フォトギャラリー

  • 画像1
  • 画像2
  • 画像3
  • 画像4
  • 画像5
  • 画像6
  • 画像7
  • 画像8
  • 画像9

(C)ネツゲン

映画レビュー

3.5取材道具を携え街を駆ける畠山理仁の後ろ姿に希望をみる

2023年11月20日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

悲しい

知的

ほぼ予備知識がないまま観始めて、このドキュメンタリーの“主役”であるフリーランスライター・畠山理仁が2022年9月の沖縄県知事選の取材で辺野古ゲート前を訪れる場面で、「あれ、よく似たシーンを最近観たな」となり、ほどなく「国葬の日」(2023年9月公開)だと思い至った。「国葬の日」の前田亜紀プロデューサー・大島新監督のコンビが、この「NO 選挙,NO LIFE」では役割を交換して携わっている。

「国葬の日」のレビュー枠では、東京・下関・奈良など10都市で別々の取材班が昨年9月27日に街中の人々にカメラとマイクを向けた映像だけで映画を作るという企画だったがゆえに「映画としてのピントがずっとぼやけているようなもどかしさ」と書いた。一方で「NO 選挙,NO LIFE」は、立候補者全員に話を聞くという独特の手法で選挙を取材する(本作の前半で取り上げられる2022年7月の参院選・東京選挙区では候補者34人!)畠山をひたすら追いかけるという明確なストーリーラインがあり、視点と論点がぶれないのがいい。

有力候補であろうと泡沫候補(畠山の表現では「無頼系独立候補」)であろうと分け隔てなく主張を傾聴し、ときには採算度外視で現場から次の現場へと駆けめぐる、選挙取材がライフワークになっている畠山を指すのが「NO 選挙,NO LIFE」の第一義だろう。ただし、経済が長らく低迷し、投票率の低さに端的に表れているように民主主義も衰退しつつあるこの国で、有権者ひとりひとりにとっても選挙は生活と人生を左右するほど大切なことなんだという作り手のメッセージも題に込められていると感じる。畠山理仁のような人たちが選挙のリアルを伝え続け、また本作のように大ヒットは難しくても政治について考える契機を提供してくれる映画が作られ続ける限り、希望はつながっていくのだろう。

コメントする (0件)
共感した! 10件)
高森 郁哉

4.0みんな見よう

2025年7月25日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

畠山さんの穏やかさがすごい。あれだけ駆け回りながら、人を傷つけない冷静さを保ち続けられるのは本当にすごい。という中で、唯一畠山さんが怒っているシーンがあって(と言っても淡々と「腹が立ってきた」と言うわけだけど)、今見るとまさに「ああ!」と思って、すでにやらかしてたんだね、という感じ。みんな見よう。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
ouosou

4.0「選挙」にときめき、「選挙」を信じる人

2024年2月3日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

「全候補者取材」を当たり前とし、義務感というより喜々として階段を駆け上がり車を走らせる。ある意味、候補者より「選挙」に取り憑かれた様子ではあるが、より民主主義が根付く様にという想いが伺える。
候補者、候補断念者は様々で、つまり極端な方、稚拙な方、常識からずれている方が含まれており、その取材は面白がりでは済まず半端ないストレスが掛かるときもあるのだろうに、当たり前だが全く表には出さない。
唯一、怒りを露わにするシーンがあった。ある政党が理不尽で反民主主義な申し入れをしてきた時。

コメントする (0件)
共感した! 2件)
マダマダサンデー

4.0今こそ必要な作品ですね

2024年2月2日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

興奮

知的

畠山理仁50歳。取材歴25年。平均睡眠時間2時間、フリーランスライター、選挙に憑りつかれた男のドキュメンタリー映画。とにかく畠山さんの情熱と取材姿勢が素晴らしい。特にインタビューや街頭演説での候補者達の生々しい姿に衝撃をうける。自民党から泡沫候補の方々まで丁寧に取材してNHKの政見放送よりよほど有権者の投票の参考になりそうな映画です。観ているうちにだんだんと彼の取り憑かれた選挙の魅力が伝染してきました。裏金汚職の犯罪者集団自民党とか言われている今こそ畠山さんの存在が必要になってくると思います。ぜひ商業的なバックアップを国民総出で行いたい方です。

コメントする (0件)
共感した! 1件)
tomクルー