シチリア・サマーのレビュー・感想・評価
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時代のせいにして良いものか?
時代のせいにして良いものなのか、
しかしその時代のせいで潰された魂がこの世界には
どれほどあるのだろうか。
今観ると、主人公のどこにも居場所のない感じは
胸が詰まるし生きづらさを感じずにはいられないけど、
1980年と言う時代を考えると、
バカにする奴らはどの時代にもいるとして、
家族は誰も間違ってない気もする。
ジャンニの母親もニーノの家族もそれぞれが息子の
幸せを願った結果なのだと思う。
やっと出会えた2人。
幸せに向かって進んでいくはずだったのに…
ラストに響く突然の銃声が
取り返しのつかない時代と人間の過ちを物語っていて、とても辛かったし、
弟を含む登場人物誰もがあの銃弾を放った可能性がある
ことがさらに悲しみを倍増されます。
救いはW杯でのおじさんの言葉かな。
あの言葉があれば2人は永遠に幸せになれたのにな。
美しい2人
冒頭からかわいいウサギが仕留められるシーンで面食らいました。狩猟弾で始まり狩猟弾で終わる。1回目はニーノが仕留めた音、2回目はトトが仕留めた音。ある角度から見ると痛ましく、別の角度から見ると喜ばしい音。ラストシーンの3回目もきっと、2人の命が失われた痛ましさと、一緒に最期を迎えられ永遠となった美しさとが混在しているから、あの音で終わらせたのだと思いました。誰にも邪魔されない世界で、とは言わず、皆が生きているこの世で幸せになってほしかった。
誰かを好きになるっていいな
ほんの四半世紀まえの話し…
前情報なしで鑑賞することを
おすすめします👍
いまどきのLGBTQに関する作品だと安易に考え
正直「長いなぁ😅」とか思いながら観ていたら
ラスト30秒、衝撃に襲われ無意識に声が出た😵💫
悲しい事実
理解されなかった二人の恋‥
ノーマークだったものの、最近になり急に気になり始めた作品(まるで恋)
あくまでも個人的な意見ではあるけど最近観た中では一番良かったです。
舞台は1982年のイタリアのボーイズラブの話なんやけど、(実際は1980年で10歳差だったらしい)今でも少なからず残る誹謗中傷、差別。
40年前なら尚更でしょう。家族も激おこ。そりゃそうでしょう。そうなるわなぁ。
あらすじを何も知らずに観ても冒頭で近所の輩にバカにされながら口紅を塗られるシーンで、ジャンニがゲイであることを説明しています。
ラストシーンについては「えっ・・」だったので実際にあったことを調べたら「なるほど」でした。
イタリアの景色と、ジャンニとニーノが美しい映画となっております。
1人でも多くの人に観てほしい名作
正直に書くと、またー?と、最近めっきり多くなった同性愛を描く映画に食傷気味で、スルーしようかと…
ただ、シチリアが好きなので気になっていて、シチリア目当てで観賞。
結論を言うと、1人でも多くの人に観てほしい作品で、映画として名作だと思います。
スルーしなくて、よかった(笑)
事実に基づく映画で、
普通に異性しか興味ない、いわゆるノーマルな多数派の僕には、
ゲイ度は弱く、性描写も弱く、男同士のラブストーリーってより、青春映画っぽくて、
同性愛の当事者だけじゃなく、家族や親族などの周囲の苦悩も描かれているとこが、よかった。
性的指向に関係なく、映画として普通に名作で、
シチリアから切り取ったオシャレで美しい映像、優れた演出、引き込まれる脚本、良い音楽…
よく出来てます。
『ラストナイト・イン・ソーホー』に使われた曲「You're My World」のイタリア語版(コッチが原曲)も使われてます。
性的少数者への考えを変える作品だと思います。
いい映画だったなー!と思って席を立ちました。
1人でも多くの人に!!
映像の美しさは少年たちのピュアな心
今まで普通に接して普通に食事して普通に会話していたのに
「男同士で・・・」のたった一人の告げ口で一変。
まさに犯罪者のように尋問叱責泣き叫ぶ。
イタリアと言えば「性」には寛容だとイメージがあるがほんの40年前は寛容には程遠く
異質なものを認めないどころか排除する、社会的に抹殺する。
少年たちはごく自然に惹かれあい自然に結びついていく。
男女であれば周りに祝福されるカップルのように。
彼らに何の落ち度があるのか、何の罪があるのか。
本来「愛」とは誰に強制されるものではない、付き合うのも別れるのも本人の心次第であるのに無理矢理大人たちに、社会に引き裂かれる。
しかし心は引き裂かれない…ハズであったが・・・
実話の結末であれば謎の多い事件であったがたった2人の少年がその死と引き換えに残したものはあまりにも大きく自分たちを排除・抹殺した社会への復讐、社会を大きく変革させたというものであったことは皮肉であろう。
少年たちのピュアな心を映し出したように映像は澄み渡り美しく
社会や大人たちの醜く黒さをよりあぶりだしているようであった。
改めて少年たちのご冥福を祈りたい。2人の永遠の愛のために。
素晴らしい良作に文句無し
シチリアサマーは1980年10月17日にシチリア東岸にあるジャッレという町で恋人同士だったジョルジョ(25歳)とトニー(15歳)が果樹園の樹の下で頭部を撃ち抜かれた状態で二人が手を取り合い、お互いに向かいあうように横たわった状態で発見された事件が題材となっている。犯人はトニーの13歳の甥が疑われ犯行を自供するも後に違うとわかり、未だなお犯人はわかっていない未解決事件である。
映画では同世代である、というように着色されているが、事実とは異なるので説明しておく。
わたしが映画を見て非常に心苦しいと思ったのがジャンニが母親にニーノとの関係を咎められたとき、母親が言い放ったセリフはどれだけ多くの若い子の人生を苦しませているんだというセリフが、同性愛なんてカトリック教徒の多い土地柄故に決して許される行為ではなく、それでもジャンニとニーノは先が見えなくとも二人で生きる決意をして駆け落ちしてしまう。
それが最終的に二人の人生の最期となるのだが若い命がこんな形で失われてはいけない。人を愛することはどんな形であれど自由であるべきだ。この作品は是非色々な方に見て頂きたい素晴らしい作品である。そして亡くなったジョルジョとトニーの御冥福を御祈りします。
ムラ社会に生きるマッチョイズムの悪習の犠牲者
どうして幸せな時間は永遠ではないのだろう。
どうしてそれを他人に奪われてしまうのだろう。
どうして人を愛してはいけないのだろう。
そしてそれが同性であったとして、それが誰の不利益になるのだろう。
そして、彼らの犠牲を悼んだはずのに、現代においても変わらないこの状況は何なのだろう。
無駄な男性らしさを誇示し、群れの中でしか強がれない、そんな人々に尊厳を踏み躙られても自分を見失わなかったジャンニ。
愛に溢れた環境で育ったのに、それでも家族から許されなかったニーノ。
暑い夏の日々を、川で遊ぶ2人の幸せな時間を奪ってまで守りたかったものは何なのか。
考えても答えは出ないけど、この作品以降は、少なくとも彼らの犠牲の上に成り立ったものがあることを忘れてはならないし、彼らのような犠牲者を出してはいけないということを、心に刻まなくてはならないのだ。
どうか全ての人が、愛する誰かと幸せに過ごす日々を送ることができますように。
ゲイ当事者です。
ゲイです。
彼氏と一緒に池袋で観ました。
是非、多くの方々に観てもらいたい作品です。
※過激な性描写は無いから、見やすい内容だと思います。
1982年の設定で、
そして、俺らは、1982年生まれのゲイカップルです。
※実際、遺体が見つかったのは1980年です。
映画を観終わり、
涙が溢れました。
2人して…。
そして、1番最初に
映画館を出ました。
そして、
この内容は、
昔話ではなく、
現在進行形だと思います。
なぜなら、
■SNS。
■昇進対象外。
■会話のネタに使われたり。
苦痛を感じる時間は、
未だに沢山あるからです。
俺らは、
怖くて怖くて、
カミングアウトができません。
是非、多くの方々に観て欲しいです。
そして、
身近に当事者がいる視点を
忘れないで欲しいです(^^)
ちゃんと税金も納めてるし、
人様に迷惑を掛けない生活を心掛けてます!
『子供の幸せを誰よりも願っているのは、親』
と、聞いた事があります。
これは、事実なんでしょうか???
ラストに、
『秘め事であれば、100年つづけられる』
この言葉、素敵だった。
しかし、
この言葉さえ無ければ…。涙
天国で、
実際のお二人が手を繋ぎ、
『つづき』をしている事を、
心からお祈り申し上げますm(_ _)m
是非!多くの方々に観てもらいたい作品です。
ブラボー!(素晴らしい!)
グラッツェ!(ありがとう!)
美しいがそれだけではない。
事実を元にした映画だが、出来ればパンフレットの内容などの事前情報を入れないで先入観無しで観た方が良いかもしれない。
シチリアの風景がひたすら美しい。
そして二人の少年が友情を築いていく様がとても尊い。
反面、イタリアでも日本でも、ホモソーシャルがいわゆる「男らしくない男」を認めず馬鹿にし排除するえげつなさは同じ。現在でも「弱者男性」を自称する男性の殆どが、女を手に入れられる猿山のトップに立ちたいだけで、強い男だけが女を得られる構造そのものを変えたくなどないのに似ている。
キリスト教もイスラム教も、保守的になればなるほど家族を大事にすべきと思う反面、彼らの考える「家族」の枠にはまらない同性愛者や子供を産まない(産めない)女性を差別する。家父長制と保守性は近い関係にある。ニーノの家族はとても「良い家族」である反面、家族を脅かすと思った相手には誰より残酷なのだ。
主人公2人のように、互いへの尊重なくして健全なパートナーシップなどありえない、それは同性でも異性でも同じだ。
シチリアの影
シチリアを舞台にしている映画はフライヤーやポスターの時点でキラキラしている。
行った事ないけど地中海性気候の爽やかな天気から、陽気で明るい人たち、青い海、イタ飯、朝からワイン!のイメージが強く刷り込まれており本作も画はとても綺麗だった。
主人公2人もシチリアのイメージに負けないくらい綺麗な容姿なのだが、その綺麗さが後々展開される胸くそ悪いストーリー(しかも実話がベース)と相反し、余計に胸くそ悪さを増幅させている。
変わらない文化や伝統の影に「変えなければならないこと」が蔑ろにされてきたことを教わった。光あれば影ありだ。
こういう映画を見ると思うのだが、まともな性教育が出来ないのならせめて質の高い映画を観せてはどうだろうかと。中学生なら十分理解できる内容だし。
イタリアで実際に起きたヘイトクライム事件を描いている。ゲイと言うだ...
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