「映像の美しさは少年たちのピュアな心」シチリア・サマー レンレンさんの映画レビュー(感想・評価)
映像の美しさは少年たちのピュアな心
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今まで普通に接して普通に食事して普通に会話していたのに
「男同士で・・・」のたった一人の告げ口で一変。
まさに犯罪者のように尋問叱責泣き叫ぶ。
イタリアと言えば「性」には寛容だとイメージがあるがほんの40年前は寛容には程遠く
異質なものを認めないどころか排除する、社会的に抹殺する。
少年たちはごく自然に惹かれあい自然に結びついていく。
男女であれば周りに祝福されるカップルのように。
彼らに何の落ち度があるのか、何の罪があるのか。
本来「愛」とは誰に強制されるものではない、付き合うのも別れるのも本人の心次第であるのに無理矢理大人たちに、社会に引き裂かれる。
しかし心は引き裂かれない…ハズであったが・・・
実話の結末であれば謎の多い事件であったがたった2人の少年がその死と引き換えに残したものはあまりにも大きく自分たちを排除・抹殺した社会への復讐、社会を大きく変革させたというものであったことは皮肉であろう。
少年たちのピュアな心を映し出したように映像は澄み渡り美しく
社会や大人たちの醜く黒さをよりあぶりだしているようであった。
改めて少年たちのご冥福を祈りたい。2人の永遠の愛のために。
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