女優は泣かないのレビュー・感想・評価
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伊藤万理華さんが物語のベクトルを定める
半端に売れかけた途端に不倫問題で転落した若手女優と、売れない若手映画監督がお手軽なドキュメンタリー作品を撮ろうとするお話です。
伊藤万理華さんがショボい映画監督役と聞くと大好きな『サマーフィルムにのって』を連想してしまいます。物語は全然違うのですが彼女が登場するとやはりお話に勢いが出て、物語のベクトルが明確になります。小さなお話だけれど、気持ちよかったな。
「いや、ドキュメンタリーにも演出はありますから」は、何だか口癖になってしまいそうです。どんな時に使えばよいのかは分かりませんが。 (2024/1/7 鑑賞)
みんなギリギリを生きている
ストーリーは難しくなく、かつ、余計な説明なしにテンポも良い。蓮佛美沙子、伊藤万理華のやり取りには、コミカルさもあって、楽しく前半が進む。そのうちに、ちょっとのボタンの掛け違いが重なって、決定的な亀裂につながる…。
そんな展開に合わせた蓮佛美沙子、伊藤万理華の演技はもちろん期待通りだったが、自分は三倉茉奈の演技に驚いた。
NHKの「ふたりっ子」のマナが…なんて、いつまでも思っているのもなんだが、観ているだけでキュッと胃を掴まれるような恐怖感漂う佇まいが、圧倒的な存在感を放っていた。
夫とうまくいかず、父親は余命いくばくもない。けれど、それを支えてくれる相手もいない。そんな彼女を取り巻く背景が、彼女が画面に存在するだけで見えてきた。
ギリギリなのは、彼女だけではない。もちろん、蓮佛美沙子や伊藤万理華もそれぞれ崖っぷちで後がない。だからこそ、それを逃れようとあがくのだが、それが逆にマイナスの結果につながる。
こうしたことは、自分自身にも身に覚えがあるし、居たたまれなさに共感を覚えた。
後半の展開はベタかとも思うが、それに乗っかる気持ちよさも充分に味わえる。
映像上のことで言うと、時折インサートされるハンディカメラがとても効果的だったが、エンドロールのクレジットを見て納得した。
あと、あのレシピで焼き飯作ってみたくなった。
蓮佛美沙子&伊藤万理華の魅力全開!
正直期待はしていなかったのだけれど、チラシのビジュアルでちょっと面白いかも!?と思い鑑賞。
導入から、蓮佛美沙子演じる梨枝と伊藤万理華演じる咲のやりとりに目が離せなくなり、
そのままラストまで一気に観ることができてしまった。
梨枝は女優然としているキャラクターだったのが、自分自身が置かれている状況や
咲、タクシードライバーのサワタク(猿渡拓郎:演)上川周作)とのコミュニケーションを経るうちに
少しずつ気持ちが氷解していき、自身を客観的にに見つめ、そして女優という仕事に対して真摯に向かい合う姿を
可笑しくもあり、感動的でもあり、巧みに紡いでいると思う。
本作は、ほぼ梨枝と咲が映っているのだが、
それゆえに、そのキャラクターの魅力、そしてそのキャラクターを演じる蓮佛美沙子と伊藤万理華の魅力を
存分に引き出している。
特に、蓮佛美沙子については、私は『スイート・マイホーム』から気になっている女優だが、
本作では新たな魅力を発見できてうれしかった。
本作はきっと泣ける&笑える。そしてちょっぴり元気ももらえる秀作だと思う。
オチもしっかりついていて素晴らしい!!
どこから目線だよ?
で、思いついた事を書きます。初っ端から音楽がありきたり過ぎ、でも所々のカットがバッサリでイイ。あの二人が魅力的、でも序盤の撮影シーンは酷い。やはり家族との別れはじんと来る、でも空港でのドヤ顔は? と、まぁこんな感じのとっ散らかった印象になりました。
仕事帰りに気分転換に見るにはちょうど良い映画
予想のしやすいおおむねベタな展開で、仕事帰りに気分転換に見るにはちょうど良い映画です。悪人はひとりも出てきません。
エンドロールに「ハンディカメラ撮影:伊藤万里華」と出て、最後にハンディカメラで撮影した蓮佛美沙子さんの短い映像で終わるのが、映画の終わり方として意表を突いて新鮮でした。
木曜日の夜、仕事帰りに見に行きました。それにしても観客は二人だけ。
距離感
お、伊藤万理華さんじゃないの。って予告編で思って待ち伏せていたけれども、これって全国的に一週間限定だったのかな?千葉市界隈は1か所だけで且つ一週間限定でした。勿体なさ過ぎる。お仕事ものとしても家族ものとしてもバディムービーとしても王道でありつつ、端々には山椒を効かせた作りになっていて楽しいし泣く。
あまりにも
いい話はいい話だし面白くもあるんだけど、あまりにもベタベタにベタなコメディ・人情噺でちょっと辟易しなくもない。
でもやっぱり父も娘ものだから、ホロリと来ちゃう。
しかしちょっとセンスが古臭すぎないか…?
いろいろ振りだけで落ちが見えちゃうところが、ね…
観るべき佳作だと思う
蓮佛美沙子が主演なら、もう、それで観るよね。スクリーンで蓮佛美沙子を観てるだけでいいもん。加えて伊藤万理華が助演なら、もう観ない理由がないよ。
前半の蓮佛美沙子の「綺麗なだけで演技ができない女優」の演技が完璧すぎて、すごい。
『この人、きれいなだけの女優だな』って思うもん。
浜野謙太が演じる、テレビ業界の嫌な部分代表みたいなところもいい。
そこに反発しながらも、やるしかない伊藤万理華も良かった。
淡々と進めながら、時折、感情の爆発が出るんだよね。
そこも無理がなくて、納得できて良かった。
突飛な展開はそんなになくて、「いや、まあ、そうなるよね」という展開で進む。
事情の作り込みと、事情の明かし方もうまい。
有働佳史さんの作品を初めて観たけど、また観てみよ。シナリオの基本線というか、なんか、しっかりしてるね。
プロとは
「サマーフィルムにのって」の伊藤万理華がよかったので鑑賞。予告編や導入からはコメディ寄りかと想像したが、ドタバタ喜劇感はかみあってなさの表現で、ストーリーは結構重い。
俳優、TVディレクター、どちらも「プロだから」と口にするが、その裏でプロとして振る舞う場を与えられないこと、そして自分のプロとしてやる能力のなさを嫌悪している。
放送の世界を舞台にしたものだと「政見放送」や古くは「ラジオの時間」でもみられたが、どんなにグダグダでも不本意でも、完成させてオンエアする責任がありそれがプロであるというテーゼがある(*)。その覚悟があるか、その上で作品に何を込められるのかを問うているのかと思う。
メインの3人とも上手だったが、特に運転手役の上川周作がよいと思った。伊藤は局ADの挙動が合いすぎる。
* 蛇足:映画と異なり(特に民放ではCM枠を先に売るので)「穴を空ける」ことが絶対に許されないというシステムが正しいのかという疑問はある。TVアニメでガルパンが最終2話を3カ月遅らせたと聞いて驚いたが、アニメはまた売り方が違うというのもあるのだろう。
私は泣きました。
泣く予定じゃなかったからハンカチ探してゴソゴソしちゃいました。めちゃくちゃベタな演出だけど泣きたくなったら泣きます。私は女優じゃないんで。
ストーリー的には正直意外性とかないんですけど、これはもはやわがままでプライドだけ高い二人の女性を上手くフォローしたサルタク大健闘の物語です。サルタクが最後リエに質問を投げ掛けますが、私もサルタクに彼女のどこが好きなのかを是非聞いてみたいです。
そこで充電切れはないやろとか、弟何才やねんとか、誇張気味の方言とか、そのカメラはさすがに気付くやろとか気になる演出が多々あったけどずっと顔を隠してたリエが堂々と立ち去る姿はとても良かったです。
目薬でも本当に泣いてるように見えたらそれこそプロでしょう。むしろその方が演技力は高いかもね。
蓮佛美沙子さんと伊藤万里華さん💕
女優の密着ドキュメンタリーを10年ぶりに帰った故郷で撮る体。スキャンダルで仕事を失った崖っぷちの女優とテレビ局のバラエティ班ADが厳しい現実に直面しもがく。
主演のお二人のやりとりが最高に面白かった。
絶妙だった。
シリアスなんだけどかなり笑った。
そう、お二人を見るだけでも価値がある。
女優は泣けない
物静かでドラマチックな作品を想像してしまうポスターとタイトルとは裏腹に、軽くて陽気なオープニングにがっかり。結構期待を裏切られた開幕だったんだけど、後半から一気に巻き返し、最終的にはしっかりと泣いてしまった。なんでこんなベタでド直球な人間ドラマに涙してしまうのか。
コントでも始まるのかと思うほど、ダサくて雰囲気に似合わない音楽とやりつくされた演出。音楽を担当した人は本当に映画を観たのかな...と疑いたくなるほど。笑いを生み出したいとしても、流石にやり方が古臭すぎますぞ。この映画には洋楽が絶対ハマるはず。総入れ替えしたバージョンが見てみたい。演出だってそこまでコッテコテにしなくても。ストーリーだけで充分面白いですから。
伊藤万理華目当てで見に来たけど、正直言ってディレクター役にそぐわない女優さんだし、そもそもこのディレクターをもっと掘り下げて描けば面白くなったはず。深みのある傑作まではあと一歩。それでも、《女優は泣かない》の怒涛の回収が、そこまでの残念なポイントを完璧に覆すほど素晴らしかった。これほどタイトルに深い意味がある作品は珍しい。お涙頂戴映画とは言わせない。ラスト30分に監督の強い思いとこだわりが詰まっていた。
なんたって最後の蓮佛美沙子の清々しい表情は最高だ。これまではインパクトのある役柄に巡り会えず(もしかしたら知らないだけかもだけど)、個人的にはあまり印象に残ったことが無かったが、本作で一気にイメージが変わった。上映館の少ない低予算映画でも、大きな爪痕を残したことに変わりは無い。プライドが高く、どれもこれも他人のせいにしていたのが文無しドキュメンタリーをきっかけに一転。シンプルなストーリーながらに、蓮佛美沙子の好演のおかげで心打つ作品に仕上がっていました。
人が覚悟を決める瞬間は、何度見たってカッコイイ。
ラストシーンに込められたメッセージは深く、主人公たちの晴れ晴れとした姿を見て心の底から勇気づけられました。最近の邦画は侮れない。上映館激少ですが、ぜひ。
(封締(ふうじめ…上映終了)間際の)滑り込みですが?…(本文に続く)
(タイトルからの続きです…)観ました。
では評を…結構テンポ感が能(よ)くも更に…俳優さん達の…は兎も角(ともかく)…。又来週観ようと想える内容了(でした)…。
某ガス会社CMのロングバージョン
頑張る人を応援するというコンセプトは悪くないし、こういうストーリーを好む人の気持ちも理解できるし見下すつもりもないが、あまりにも予想しやすい展開は、作品としてもう一捻りほしかったかな。
定番テーマでもいい映画は作れる!
親子の確執って様々な物語の定番テーマと言える。パターンとして新しいものはないんじゃないかとさえ思ってしまう。でも、やはりうまく作られたものにはちゃんと感動してしまうのだから不思議だ。
不倫騒動で干されている女優が、復帰をかけたドキュメンタリー映像撮影のために地元に戻るという設定。新しいなぁなんて思う展開はない。でも、退屈に思う時間はなかった。たぶん、バディものやロードムービーの要素が含まれていたから。若くて不器用で真面目なディレクターを演じた伊藤万理華のコミカルさや、蓮佛美沙子のちょっと不機嫌な女優の演技がとてもよかった。伊藤万理華って不思議な女優だ。特別かわいいというわけではないが、妙に存在感がある。「サマーフィルムにのって」もそうだけど、ちょっとダメなんだけど、頑張ってるやつをやらせたら光る女優だよな。
あの女優がその父親がコミュニケーション下手でとても不器用だってだけのことなんだけど、まんまと泣かされてしまった。ちょっと笑えてちょっと泣ける。いい映画だ。王道だろうがなんだろうがいい映画は作れるんだよな。あまりメジャーではないけど、一人でも多くの人に観てもらえたらいいな。
うーん・・・
これ、おもしろい?
正直 つまんないと思ったし、誰かにおススメしようとも思わないなぁ
モヤモヤして評判みたら★3.6もあってびっくり!
笑ったとか泣いたとかのコメも結構あって、うーん・・・ホントに? という感じ
主人公の二人が、最後まで好きになれなかった
たんに、わがまま女二人が最後まで好き勝手やった物語に思え全然笑えないし泣けない
ラストのドヤ顔キメゼリフは、こいつ何言ってんの?とか思って、最後の最後にイラっとして映画館を出るはめに・・・
ミステリというなかれがいっぱいだったから見たけど、失敗したなぁ
誰か見ようとしたら止めるかも
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