52ヘルツのクジラたちのレビュー・感想・評価
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間違いない。最高傑作!
原作は2020年に発表されいるが、この映画の現在はいつを想定しているのだろう。本作のテーマはたった数年でも、世界はもちろん自分自身でも問題の捉え方が大きく変わっている。
それによっても映画の印象も変わる。
素晴らしい俳優陣・製作陣のおかげで、むずかしいテーマにも関わらず、押し付けがましくなく、不快感もなく映画の世界に入り込むことができた。
過去に辛い運命にあった不幸な人が、自ら不幸を呼び込んでしまうのではない。辛い運命を知っているが故、他人の辛い運命に手を差し伸ばしたくなるだけ。しかし、その解決方法が分からないから更なる不幸も呼んでしまうことも。
安吾にあとほんの少しだけ自身の本質を貴瑚に告白する勇気を持てたら…。その時点でも貴瑚に受け入れる準備はできていたと思う。
今は貴湖には花梨という親友がいる。一度は全てから逃げ出し関係を絶ってしまった。しかし間違いなく見守ってくれる親友がここに居る。その強い結びつきこそが「魂のつがい」。
そして貴瑚は少年に対してもそれを求めている。困難も乗り越えられることを願う。
…………
安吾の最期の場面はつらい。せめて直接的な表現は避けてほしかった。
本屋大賞は鉄板なんだが、、、、
本屋大賞は流石に外さない。
ひとりぼっちのクジラに掛けたマイノリティの話です。登場人物全員ある種のマイノリティ。
まあ人間どうせ死ぬ時は1人なわけです、あんまり魂の繋がりとか求めるとかえって孤立しますよ。
私親友とか居ませんが楽しく生きてます。
役者陣も素晴らしい。
子供より顔の小さい杉咲や志尊、宮沢、七瀬、皆んな全力で気持ちよかった。
絵も素晴らしい!初めの山を背負って自転車で駆けてくる絵とかほんと素敵。
しかしなんだろ脚本だろうか?原作だろうか?
クジラの話の入れ込みがこれみよがしで強調し過ぎだったり、こんな会話するかなと思うところがところどころあった。
まあ役者の頑張りと撮影部がそこらへんカバーしてたが、終わり方にしても全体に分かりやすくし過ぎかも、、と思った。
アンさんのあごひげ
不自然なあごひげにずっと目がいってて、メイクのレベルが低いな〜スタッフ〜スタッフ〜って思いながら見てて、不自然なあごひげの理由がわかった時に自分の考えが浅い事を痛感させられました、わざと不自然にしてるなんてスタッフ〜やりますな!。
多様な社会感、現在の悩みかなぁ
暴力で支配され自分を見失ってしまったヤングケアラーや親の愛情のかけらすら知らない子どもや女性が男性のトランスジェンダーの問題を抱えながら生きるそれぞれの孤独感が伝わりました
タイトルの「52ヘルツのクジラ」の存在を通して繰り広げられるドラマは悲しくて切ないシーンも有りましたが希望を持って生きる勇気を貰える様に感じました。
熱演された俳優陣の力量を感じる映画でとても良かった。
原作をさらに超える見事な映画化!
凄い映画でした!
町田そのこの傑作小説をさらに超える見事な映画化!
終わった後、ボーゼンとしてしばらく席を立てませんでした。これでもかと追い討ちをかけられるストーリーですが最後に希望があって良かった🐋
記者会見で志尊淳が杉咲花を日本の宝と言ってましたがまさにそれ。彼女の出演作にハズレなしですね。
余談ですが52ヘルツのクジラは実際に存在すると言われているクジラです。
アメリカ西海岸で1990年頃から10年以上にわたって観察されていた52ヘルツで鳴くクジラの声。
クジラの音域は1番広いシロナガスクジラで10〜39ヘルツ。なのでこのクジラの声は誰にも届かず「世界一孤独なクジラ」と呼ばれています。
(声は録音されているものの見た人は誰もいません)
キナコと安吾の魂のつがいを丁寧に描いた分、ラストの駆け足感が残念
センシティブな社会問題たちを一気に取り扱った作品。
これだけの問題を2時間に練り込んでも混乱せずに鑑賞できた。
キコ(きなこ)が安吾との思い出を回想しながら物語が進む。
きなこと安吾との心のすれ違いやこれから起こる二人の結末を見るのはなかなか辛かった。
回想とは別に、きなこが今直面している52(ムシくん)の児童虐待問題も進んでいく。
この現代のキナコと52(ムシくん)の問題が終盤とても駆け足になって残念だった。
その後起こるであろう役所の手続きや諸々の問題を「何だかんだありましたが無事解決しました!」的にざっくりナレーションで説明して終わらせたのには驚いた。
そのせいもあってか、積み上げられていた余韻も吹っ飛んで、エンドロールは気が抜けてしまった。
過不足無し!原作通り!
去年読んだ文庫本の中で一番良かった「52ヘルツのクジラたち」。
映画の出来はどうやろ?と思っていたけど、過不足無し!原作のイメージ通り!
まず杉咲花の演技が素晴らしかったし、西野七瀬の毒母っぷりも良かった。
あと意外と余貴美子や倍賞美津子の存在が映画をビシッと締めてるんだろうな。
秀逸なタイトル
原作未読。
悲しい出来事や境遇がたくさん盛り込まれていてちょっと疲れましたが、見応えのある映画でした。
貴瑚もイトシも安吾も52ヘルツのクジラ。ストーリーにぴったりの秀逸なタイトルだと思いました。
杉咲花さん、市子に続いての難しい役柄を好演ですね。市子も貴瑚もなんか守りたくなるんだよなぁ。
貴瑚と少年の幸せな未来を願わずにはいられません。
ジーンとくるいい映画
様々なタイプの社会的弱者の問題をストリーに組み込みながら、ジーンと感動させるいい映画だった。
キャストの演技、美しい画面、音楽、すべて丁寧に作られ、レベルが高い。
お目当ての杉咲花は期待通り。受けの演技に徹した志尊淳も良かった。
事前知識最小で見ることをお勧め。
すれ違いながらも
虐待、ヤングケアラー、ジェンダー等、最近よく眼にする題材が柱ではありましたが、原作の力と杉咲花さんの力で引き込まれるように鑑賞しました。
ただ、最後の海辺のシーンは少しやり過ぎかなと感じましたが笑。
救いのない展開にも感じましたが、終盤の「あなたにとっての必要な人間にならせてほしい」って叫びにも似た言葉に全て救われた気がします。それに、キナコさんはいろんなすれ違いを経験しながらも、結果、たくさんの大事な人たちと出会えていました。
たとえ52ヘルツだって叫べるならまだまし、そんな生き方を選ばざるを得ない人たちがきっとたくさんいるなかで、いろんな人と出会い、辛い経験をした人、辛い経験をさせた人が人に優しくなれる。
ある意味、タイトルは「今を生きる私たち」と訳せるのかなと振り返りました。
思いがけず手をつないだとき、アンさんに対して「柔らかい手」って漏れ出たキナコさんの言葉が後からジワジワきました。
とにかく演技がすごいです!
原作で予習してから映画館で見ました。原作を読んで頭の中で想像していた映像を鮮明に見せていただいた感じでした。
原作を読んだ時も何度も泣いたし、映画館でも何度も泣きました。泣く部分は見る人それぞれ違うんだと思います。たびたび心に刺さって辛くて悲しくて、でも最後はふんわり暖かくて清々しい感じ。いい映画を見たなぁと思いました。
でも、この映画の1番の見所はキャストみなさんの演技。ほんとに全員すごい!
説明じみたセリフは無いのに伝わってくる。
演技賞をみなさんにあげたいと思いました。
「孤独な響き、結ぶ心―『52ヘルツのクジラたち』
『52ヘルツのクジラたち』の映画化作品を見て、心が震える体験をした、三度の飯より映画好きシェフ聡です。この作品は、世界でただ一頭、他のクジラとは違う周波数で鳴く孤独なクジラをモチーフにした、この感動的なベストセラー小説が原作。映画は、杉咲花の力強い演技が光っています。
虐待やトランスジェンダー、格差社会、DV、ヤングケアラーといった厳しい現実に立ち向かいながら、過去の痛みに立ち向かい、自らの声なきSOSに気づく女性・三島貴瑚の成長を描いています。
初めは違和感を覚えるかもしれませんが、物語が展開するにつれ、今と過去を行き来することで物語の深みに引き込まれます。素晴らしい伏線の回収と問題提起には、感動し、涙が止まりませんでした。この映画は、ただのヒューマンドラマではなく、社会に対する強烈なメッセージを持っています。
残念
0点ではなく1点にした理由: 大分の風景が美しかった。最後のクジラがキレイだった。(CG??) 志尊淳が良かった(ビジュアルは無理があったけど。骨格が無理ある。)
現代日本の、家族や性に絡む問題全部がふってくるヒロイン。ありえなさすぎる。
全体のストーリーだけでなく、「なんでそうなる?」と思う展開やあまりにもステレオタイプな描写が次々に出てきて、どうしても映画に入り込めなかった。残念。
詰め込みすぎる
原作本は未読です。
本屋大賞受賞作ということと評価も高かったので期待値上げていったのですが。
私には合いませんでした。
とにかく、詰め込みすぎる。児童虐待にヤングケアラーにトランスジェンダー。DVに死。
これだけ社会問題を詰め込めば力作になるっしょ?と押し付けられているようで、中盤以降ややうんざりしました。
そして詰め込みすぎの弊害として、どれも上滑りな印象なのが残念。
テーマを1つか2つに絞ってその分掘り下げた方が重みのある仕上がりになったと思う。
あと、一番違和感が強かったのはキナコとチカラの恋愛パート。
イケメン専務に見初められてシンデレラの階段を上る、、、って、現代の社会問題に切り込むテーマのはずが、なぜかここだけ昭和の香り。
幸せにするとか俺が守るとかってセリフも、今となってはなかなか古びたものに感じます。
それと、アンコってやっぱり死んじゃうのね。そうなるだろうとは思ったけど。
でも、親に心配かけたくないために自身の告白できなかったのに、結局は一番親に心配かけちゃう道(=自死)を選ぶのね。
それも、違和感。
私、冷たいかしら。
唯一息を飲んだのは主演杉咲花さんの演技です。
すごい女優さんだったのですね。
彼女が、扉をひとつ開けるごとにだんだん髪が短くなって現代パートでは美しいベリーショートに。
薄紙をはぐような変化は、見ていて胸にしみました。
杉咲花の演技力
レビューの 評価が高いので観に行った。子供虐待とトランスジェンダーがテーマかな。
52ヘルツの声のクジラは高音過ぎていくら叫んでも他のクジラたちには聞こえないと言う。人の人生どこまで踏み込んでいいものなのか。全体的にちょっと極論に近いんじゃないかとも思ったものの主演の杉咲花の演技力で全部持っていかれたね。
志尊淳の不似合いな顎髭がずっと気になっていたんだけど、それなりに曰くがあったと言う事か。倍賞美津子もさすがの貫禄で良いまとめになってたね。
良かったに尽きる
始めて同じ映画を2回観賞しました。難しい役どころの杉咲花さん志尊淳さんが、とても上手く何度観ても泣けてくる映画でした。キナコに対してアンさんの眼差しが優しく温かく切なく、回想シーンも素敵でした。原作を2時間の内容でおさめるのは難しいですが、見終わった後の余韻がずーっと残ってます。ただ残念なのは宮沢さんだけ役どころ的に微妙な感じ?でした。
花ちゃんの演技が好き
昔から杉咲花ちゃんの演技が好きで、今回も楽しみにしてました!
あぁこういう役も出来てしまうのか、天才だわ…と花ちゃんの繊細な演技に今回もとても満足( ¯﹀¯ )でした。
内容が重いので、メンタル弱ってる人やHSP気質の方が見ると疲れるかなぁと思いました。
西野七瀬ちゃんの役が放つ言葉が鋭くて痛くて、途中私も目を閉じてしまいました。それぐらいキツいシーンが何度もあります。
あとクジラの声が聞こえるシーンで海の中、結構深いところへ居るような気分になるんですが、あれも登場人物の気持ちとシンクロしすぎるとしんどいかな…私はちょっとしんどくなりました。重い。
メンタル安定してる人にはオススメ。
田舎ならではの暖かさも描かれていて、ラストはとても穏やかで良かった。
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